新規パーツ盛りだくさん、東京マルイ FNX45の分解レビュー(チャンバー、トリガー、ハンマー周りなど)
記事作成日:2019年6月9日
東京マルイ製のガスブローバックハンドガン、FNX45を分解していきます。
ちなみに、普段は開封レビュー記事を書いてから分解レビュー記事を書いているのですが、今回はちょっと買うかどうしようか悩んでた結果、ちょっと出遅れてしまったので、開封レビューはそのうち…にします。
まあ、既に写真は撮り終わっているので、近日中には公開しますが…。
という訳で、東京マルイ FNX45を分解していきます。
ここまでは取扱説明書通りの分解方法で可能なので、ここまでの作業は割愛します。
東京マルイ No.91 FNX-45タクティカル 18歳以上ガスブローバック
作業は基本的に分解図とにらめっこしながら行っているので、作業効率の良さまでは追求出来ていませんが、私が行った分解手順を紹介します。
完全新規が盛りだくさんのバレル・チャンバー周り
まず、バレル・チャンバー周りを見ていきます。
これ、てっきり従来品とほぼ同じ系だとばかり思ってたんですが、ちょっと新しく…というか変わってました。
まず、アウターバレルを外します。
アウターバレルの構造(チャンバーとの接合部分)はGlock19と似たような形状をしています。
ただ、今回従来のガスブローバックハンドガンシリーズと大きく事なるのは、アウターバレルにアルミパーツを採用しているという事だと思います。
サプレッサーを取り付けた際のたわみを抑制する為にアルミパーツを使っているのでしょうか…。
それにしても、東京マルイがハンドガンのバレル周りに金属素材を使うのって、非常に珍しいですよねぇ…。
続いて、チャンバーを分解していきます。
チャンバーはGlock19と似た感じで、リコイルスプリングが当たる部分が別パーツになっていました。
FNX45はGlock19やUSPなどと違ってHOP調節がスライドを外さないと行えない、従来型と同じ構造をしているので、比較的シンプルですね。
HOPアームはてっきり最近のマルイが採用している新しい形状かと思いきや、古い設計のアームによく似ています。
どうしちゃったんでしょうか…。
チャンバーの形状的に少し膨らみの大きい新型アームは収まらなかったのでしょうかね…。
続いて、インナーバレルとチャンバーパッキンを見ていきます。
チャンバーパッキンは従来のガスガン用と同じなのですが、バレルが大きく異なっています。
ちなみに、バレル長は約113mm。
パット見全然違うので上の写真で気づく人も多いと思うのですが、こんな具合で違いがあります。
従来のバレルと溝の位置が大きく異なっていますし、HOP窓の大きさも変わっています。
HOP窓の形状はM4 MWSで採用されている物と似ている気がします。
この溝の違いはFNX45のチャンバーの設計上の問題のようなので、もしインナーバレルを社外製に変える場合は自力で加工するか、専用品が出るのを待つ必要がありますね。
完全新規の不思議な形をしたブリーチ
続いて、ブリーチ(ブローバックエンジン)を取り外します。
ブリーチはスライドのはめ込まれているだけなので、スライドの左右を少し広げながらマウント取り付け用の出っ張りを指で押してやると良いです。
マウント取り付けようの出っ張りが押せなくなる位に引っ込んだら棒かなにかで押してやるとブリーチが抜けます。
FNX45のブリーチはこんな感じ。
重量は58gでした。
ブリーチを分解します。
まずは側面、スライドストップとぶつかる補強パーツが別パーツになっているので、このネジを外します。
そうすると、ローディングノズルを取り外す事が出来ます。
FNX45のピストンは中々気持ちが悪い形をしており、横長です。
ドットサイトを埋め込む為のスペースを確保するべく従来のような円形のピストンにする事が出来なかったのだと思われます。
ちなみに、同様の理由で円形のピストンに出来なかったGlock18Cはかまぼこ型のカップ型ピストンを採用していますが、あれはかなり不評…というか、実際かなりのロスが発生してしまう形状だったので、個人的にもあんまり好きじゃないんですよね…。
FNX45のこの形状は理にかなっていると思います。
何より、カップ型じゃないのが良いですね。
円形じゃないカップ型はガス圧が高まった時の変形が不均一になり、色々と微妙すぎるのです…。
ローディングノズルを分解していきます。
2本のピンが刺さっているので、これを抜くだけなのですが、ピンは抜く方向が決まっているので注意が必要です。
下側からピンポンチで押すと抜けます。
ローディングノズルの中身はこんな感じ。
まあ、当然中身も専用品だらけですね。
個人的に面白いな〜と思ったのはフローティングバルブにOリングが付いている事です。
ここにOリングが付くことによってバルブが閉鎖した時、より完全にノズル側へのガスの流入を防ぐ事が出来るはずです。
フローティングバルブの形状自体はGlock19と似ており、フローティングバルブがローディングノズル内で回転しない構造になっています。
なので、組み立てる時に入れる向きには要注意です。
スライドのダンパーとアイアンサイトを見ていく
スライドの前側にはダンパーが設置されています。
衝撃を緩和させる為なのだと思うのですが、若干の隙間がスライドとの間に設けられているのがポイント。
ちなみに、圧入なのか接着なのかは不明ですが、なんか外れそうに無かったのでここは外してません。
アイアンサイトはフロントサイトはネジ1本、リアサイトはネジ2本で固定されています。
それぞれネジを外した後、横にスライドさせると外す事が出来ます。
アイアンサイトは樹脂なので、軽いです。
ちなみに、リアサイト側は位置などを調整する事は出来無さそうですが、フロントサイトに関しては穴が左右に広がっているので、若干左右に動かす事が出来ます。
続いて、グリップ側を分解していきます。
シャーシの取り外し方法について
FNX45のシャーシは少し外すのが分かりづらいかもしれません。
ただ、一度分かるとそんなに難しくはないので覚えておきましょう。
まず、スライドロックレバーにテンションを書けているパーツ(写真赤矢印)を棒かなにかで押し下げておきます。
その状態でスライドロックレバーを45度の角度にして(写真右側)、反対側から押せば抜けます。
ここで注意が必要なのですが、スライドロックレバーの裏側にトリガーピンが隠れていますが、これはダミーなので叩いても意味はありません。
スライドロックレバーが外れたらスライドロックレバーの近くのネジと、ハンマー左右に付いているネジを外します。
続いて、アンビセーフティーレバーを固定しているイモネジを外します。
このイモネジは0.89mmという極細の六角レンチを使う必要があるので、小さな六角レンチを持っていないと分解を進める事が出来ません。
ちなみに、0.035インチの六角レンチでも代用が可能です。
イモネジを外したらアンビセーフティーは外せるのですが、イモネジを外してもかなり硬いので、折れないように慎重に外しましょう。
「スライドロックレバー」「シャーシを固定しているネジ3本」「セーフティーレバー」の3箇所が外れたら、シャーシとマガジンキャッチを外す事が出来ます。
FNX45のシャーシはフィクスドガスガンのSOCOM MK23と同じような感じでハンマーからトリガーまで一体型の構造になっており、しかもFN45は全て金属で出来ています。
ガチガチです。
最強です。
マガジンキャッチはこんな感じでユニークな形状をしています。
FNX45のシャーシの中身を見ていきます。
シャーシはこんな見た目をしています。
やっぱりSOCOM MK23(フィクスドガスガン)に似ている気がします…。
写真左はトリガーバーとセーフティーレバーの基部を外した状態、写真右はトリガー側のユニットとハンマー側のユニットを繋ぐパーツを外した状態です。
トリガー側のユニットを分解していきます。
まず、トリガーを外すのにトリガースプリングを外しておきます。(写真左)
続いて、トリガーピンを抜きます。(写真右)
トリガーピンは抜く方向が決まっているので要注意。(写真の反対側からピンポン地で叩きます)
続いて、スライドストップを外します。
これもピンは抜く方向が決まっていますが、左右で形状が異なっているのでこれは分かりやすいでしょうね。
ちなみに、スプリングはピンを抜く前に外しておいた方が良いです。
トリガーとスライドストップが外せたら、シャーシのネジ3本を抜く事で真っ二つに出来ます。
続いて、ハンマー側をばらしていきます。
まず、ハンマー側のユニットとトリガー側のユニットを繋いでいたパーツを外します。
このパーツの内側にはセーフティーレバーのクリック管を生み出す為のスプリングが仕込まれています。
後はひたすらハンマーの外側に付いている細々したパーツを外していくだけです。
ハンマーのユニット自体は2本のネジで固定されてるだけのようです。
にしてもグリスベタベタですね。まあ、これくらい無いと動作渋くなっちゃうので、仕方ないんですけど…。
写真左はバルブノッカー、写真左はハンマーとハンマースプリングを外した状態です。
ちなみに、ハンマーのシャフトがありませんが、セーフティーレバーのシャフトがその役割を兼ねています。
という訳で、東京マルイ FNX45の分解レビューは以上になります。
かなり色々な所で独自・新規形状が採用されており、専用カスタムパーツが出るまでは少々内部のカスタムはやりにくそうな印象がありました。
特にインナーバレルの形状が変わっていたのは驚きですね…。
ガスブロのインナーバレルはMWSで若干の形状変更はあったものの、何十年もほぼ変化して来なかった形状だというのに…。
ここまで互換が無くなる形状になったのは驚きでした。