エボログ

東京マルイ V10のスライド側を分解していきます

記事作成日:2019年12月26日

先日、開封レビュー記事で「分解しないかも」と言っていたV10ですが、とりあえずスライドだけは分解してみる事にしました。
尚、シャーシ側は色々細々したパーツが多くて面倒なので本当にやらないと思います。

という訳で、まずは通常分解までやっておきます。
ここまでの手順は開封レビュー記事でも紹介しましたが、ここまでは工具不要で分解が可能です。

バレル周りの分解

まず、アウターバレルとインナーバレルを分離させるには、チャンバー側面に付いている六角ネジを外す必要があります。
V10はショートリコイルの方式がM45A1で採用された物になっている為、M45A1と同様にチャンバーの固定ネジがアウターバレルが必要以上に動かないようにするストッパーを兼ねる構造になっています。

尚、このネジにはネジロック剤のようなものが塗布されているようで、少し硬いです。
白色だったので、もしかしたら接着剤的な物なのかも…?

ネジを外したらアウターバレルとインナーバレル+チャンバーを分離させる事が出来ます。
インナーバレル短いですねぇ…。

チャンバー側面のプラスネジを外すとチャンバーが真っ二つになります。

HOPダイヤルからHOPアームが伸び、パッキンを直接押す構造は従来のマルイ系ガスブローバックハンドガンと同様の構造。

HOPアームは初めて目にする角張った形状。
ベースは最近のマルイ系ガスブローバックハンドガンで採用されている、HOPを強くした時にHOPアームが傾いてしまうのを抑制する形状になっており、HOPの突起がかなり幅広なのが特徴です。
また、HOPダイヤルには緩み防止の為のOリングが付いていました。

インナーバレルとチャンバーは一般的なマルイ系GBB互換です。

長さは73.9mmでした。
東京マルイ デトニクス用のインナーバレルが使えそうですね。

マズルのテーパーとHOP窓はこんな感じ。
HOP窓は最近のマルイ製品らしく程よいアールが掛かり、非常に広い口を備えています。

ちなみにV10のHOPチャンバーはHOPを完全に0にする事が出来ません。
HOPを最低にしてもこのように僅かな突起が出てしまいます。

ガスブローバック銃の場合、こうでもしないと弾の保持位置が安定せず、弾ポロやジャムの原因になってしまいますからね。
この仕様はむしろ良いと思います。

ブローバックエンジンを取り外し、分解していきます。

続いて、ブローバックエンジンを取り外します。
まず、リアサイトを外し、ローディングノズルのリターンスプリングを抜いておきます。

後はスライドの左右を引っ張って広げながらブリーチを下に落とすだけ…なのですが、この作業は結構大変です。
M45A1の時も少し苦労しましたが、V10はそれ以上でした。

スライドが割れないように気をつけながらブリーチを抜く

尚、本来はブリーチを取り外す前にスライドストップの補強材を抜いておいた方が良いと思うのですが、この補強材はスライドにガッチリ噛み込んでしまっており、びくともしなかったので、外せていません…。

ちなみに、ブリーチを外せばダミーのエキストラクターを外す事が出来ます。
このパーツはハマってるだけでした。

という訳で、V10のブローバックエンジンはこんな感じ。

ブリーチとローディングノズルを分離させました。

ピストンヘッドはカップ型。
測ってみた所、外形が約14.3mmとM45A1より一回り大きかったです。

ローディングノズル側は約15.2mmとこれもM45A1よりも大きいですね。
ただし、シリンダーの奥行きは約28.5mmとM45A1よりも少し短かったです。

もしサードパーティ製のピストンヘッドなどを組み込もうとしている方はサイズにご注意下さい。

ローディングノズルを分解するとこんな感じでした。
非常に特徴的なフローティングバルブと、とても柔らかいフローティングバルブスプリングが入っていました。

この構造もM45A1とは全然違っていますね。
てっきりV10はM45A1ベースのブローバックエンジンを搭載しているものだと思っていたのですが、全然別物でした。

参考:https://blog.evolutor.net/2018/02/25/tokyomarui-m45a1-disassembly/

フローティングバルブの前側がスプリングガイドのような役割を担っている、非常に長いフローティングバルブです。
こんな形状、マルイのガスガンで他にありましたかね…?
MWSやUSPなど最近出た製品も似たような形状の物はありますが、ここまで長いのは始めて見ました。

この形状の理由は色々推測出来るのですが、私は思う限り下記辺りかな?と思っています。

  • 柔らかいフローティングバルブスプリングをヘタりにくくする為
  • 内径を絞り、ガスの流量を調節する為
  • ガスの通り道を1本のパイプとする事で、気流の乱れを減らすため
  • 気密の向上

とりあえず考えられる事を挙げてみましたが、何かしらの意図を感じられるフローティングバルブの形状をしています。

また、フローティングバルブスプリングが柔らかい理由としては、この短いバレル長であれば大量のガスは不要の為、動作をより安定させる為にガスカットを早める為ではないか?と思われます。

という訳で、これで一通り分解が出来たかなと思います。
後はブリーチにローディングノズルの動きをスムーズにさせる為のローラーが入ったりしているのですが、ネジがものすごく固くて舐めそうだったので分解はやめときました…。
特にカスタム出来るような箇所でも無いですしね…。

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