1万円を切る価格の高コスパ系ショートスコープ、Vector Optics Forester 1-4×24 Jr. SCOC-28のレビュー | エボログ

1万円を切る価格の高コスパ系ショートスコープ、Vector Optics Forester 1-4×24 Jr. SCOC-28のレビュー

2020年5月26日

つぼみトレードカンパニー様からのご依頼で、現在予約受付中(2020年5月現在)の初心者用スコープ『Vector Optics Forester 1-4×24 Jr.(フォレスター ジュニア) SCOC-28』をお借りしたのでレビューしていきます。

こちらの製品は「Forester Jr.(フォレスター ジュニア)」という製品名の通り、Vector Opticsの大人気ショートスコープシリーズであるForesterシリーズの一種になります。
そして、価格が9,980円と1万円以下に抑えられているのが大きな特徴です。
当記事で詳しく紹介しますが、安くなったとしても抑える所はしっかり抑えられている、Foresterの名に恥じないクオリティになっています。

尚、2020年5月現在、ForesterはGEN2が最新型になりますが、こちらのショートスコープはForester GEN1(初期型)ベースの製品となっていますが、若干変更点も存在ます。

  • 倍率が1〜5倍から1〜4倍に下げられている
  • イルミネーションが無い
  • スルーレバーが追加されている

といった感じの仕様になっています。

付属品としてはスコープ本体とレンズカバーのみというシンプルな仕様になっています。
レンズカバーは樹脂製で、真ん中がゴム紐で繋がっているタイプです。

という訳で、Vector Optics Forester 1-4×24 Jr. SCOC-28の本体はこんな形をしています。
色はマットな黒色で、チープな光沢感が無いのが良いですね。

チューブ径は30mmで、対物レンズ側はこんな感じ。
内側に乱反射防止用の溝が入ったリングが挿入されています。

エレベーテーションダイヤルとウィンデージダイヤルはキャップを外す事でアクセスする事が出来ます。

ダイヤルはそれぞれこんな感じ。
1クリックで1/2MOA稼働し、最大100MOA動かす事が出来ます。

この辺りの仕様は初代Foresterと同様ですね。

ハウジング下部には窒素ガス封入用の穴が設けられているのか、エポキシ系の物で蓋がされています。

冒頭でも紹介しましたが、Forester Jr.にはレティクルのイルミネーションが無いので、輝度調節ノブが無く、電池も不要です。

パワーノブは初代Foresterから大きく変わっている所で、Forester GEN2のようなスルーレバーが装着されていました。
スルーレバーは2倍の所に設けられています。
尚、1倍の状態からパワーノブを180度回転させると4倍になります。

視度調節ノブはこんな感じ。
結構大きな調節幅があります。

レンズコーティングと覗いた時の様子、レティクルについて

続いて、レンズコーティングや覗いた時の様子などを見ていきます。

Forester Jr.のレンズコーティングを初代とGEN2と比較してみます

まず、接眼レンズと対物レンズ共にグリーンマルチコートが施されています。
初代Foresterコーティングの感じは初代Foresterとは違い、Forester GEN2に近い仕様になっていました。

参考までに、初代Foresterのレンズコーティングはこんな感じでした。

そして、こちらがForester GEN2の接眼レンズと対物レンズです。

Forester Jr.のレティクルと見え方について

Forester Jr.のレティクルはシンプルな十字レティクルで、これは従来のForesterシリーズに近いですが、ちょっと違っています。
また、発光イルミネーションもありません。

1倍の状態での見え方

レティクルがどう違うのか?と言うとこんな感じで、従来のForesterと比べて端の方にある線が太くなっており、中央のドットと線が繋がる形になっています。

左がForesterの初代やGEN2のレティクル、右がForester Jr.のレティクル

尚、アイレリーフやアイボックスに関しては従来のForesterと全く同じと言っても良いと思います。
等倍状態ではスコープのフチが非常に薄く、広い視野を確保する事が出来ます。
また、アイレリーフも50mm〜120mm程度の範囲があり、多少覗き込む位置がズレてしまっても問題は無さそうです。

これだけの視野とアイボックス・アイレリーフがあればドットサイトに近い感覚で扱っても問題は無さそうです。

倍率を上げるとこんな感じになり、フチは少しすずつ太くなっていき、アイボックスやアイレリーフが狭くなっていきます。

ただし、倍率を上げたとしても70mm〜100mm程度の距離は保てていたので、全体的にかなりアイレリーフの長いスコープと言えると思います。

動画で視点移動と倍率を変更した時の様子を撮影してみました。

レンズの歪みとパララックスについて

続いて、いつものパララックス計測を行います。
距離は2.5m、倍率は1倍です。

この通り、像は魚眼レンズのような感じの歪みが存在します。
これは従来のForesterシリーズでも同様ですね。

レンズの中央付近でも歪みは発生しているので狙いながら動いたり、狙いながら激しく銃を動かした際に酔いやすい可能性がありますし、割と気になります。

この辺りはスコープの視野を広げる為に少し無茶をしている感じがしますね。
Foresterの価格を考えると像を歪ませるか視野を狭くするかの2択しか無い気がしますね。
もしも視野が広く像の歪みも無い製品が欲しいなら、最低でも10倍の金額を積む必要があると思います。

この状態で視点を上下左右に動かします。
結果は見ての通り、像の歪みがより一層激しくなっています。
ただし基準値として設けている2cmの円の中にレティクルの中央が収まっているので、パララックスに関しては許容範囲内といった感じです。

屋外での見え方検証

いつもの近所の河川敷で撮影してきました。
撮影時の天候は曇り時々晴れです。

等倍での見え方はこんな感じです。
近距離では歪みが気になりましたが、遠距離であれば歪み問題はあまり気にする程の物では無いですね。
尚、対岸まで500mです。

色味は若干浅い感じで、コントラストは低めの印象があります。
価格帯を考えるとこういう像になるのも仕方がないかと思います。
実用性に支障をきたす程の物でも無いので、価格相応な感じですね。

倍率を上げるとこんな感じになります。
倍率を上げていくと少しずつレンズの端の方が焦点が合っていないような見え方になっていくのが少し気になりました。

像の中央付近だけに集中して居るのであればあまり気にすることは無いですが、像全体を見渡したい時に気になる感じです。

続いて、もう少し近くの木々を見てみました。
距離は約200mです。
やはり緑系はコントラストが低いと特に浅く感じられますね。

また、この時スコープの角度を変えた事により、接眼レンズに緑色の何かが映り込むようになりました。
太陽光の位置関係的に順光なので、恐らく接眼レンズのレンズコーティングが写り込んでしまっているのだと思われます。

視野の端の方なので、そこまで大きな影響はありませんが少し気になります。

更に近い距離を覗いてみました。
約20m先の柵に照準を合わせています。

20mの距離でも若干の歪みは出てしまうようで、レンズ左端の柵のズレの注目して頂くとどの程度のズレ具合が起きているかが分かりやすい気がしました。

倍率を上げていくとこんな感じで、歪みは気にならなくなっていきます。

Forester Jr.対応のレンズガードについて

Forester Jr.にはあきゅらぼから発売されている、Forester GEN2用のレンズプロテクターを使う事が出来ます。

内容物はスペーサーが2枚、レンズが1枚です。
レンズはポリカーボネートで、表面と裏面に保護フィルムが貼られているので、剥がしてから使う必要があります。

尚、このレンズプロテクターはレーザーで切断されているせいで保護フィルムがポリカーボネートに融着してしまっている為、カッターナイフでフィルムの端の方を少し切ってから剥がすと綺麗に剥がす事が出来ると思います。

取り付け方法はForester GEN2と全く同じで、まず対物レンズ側に付いているリングを外し、スペーサー2枚を入れ、その上にポリカーボネートの円盤を入れます。

最後に元々対物レンズに付いていたリングを取り付ければ完成です。
外観を崩さず取り付ける事が出来るので、この構造は良いですね。

ポリカーボネートのレーザーで溶けて茶色くなってしまった部分も、リングで隠れて見えなくなりますし、一石二鳥。

サバイバルゲームだと対物レンズに被弾してしまうリスクは少なくは無いので、装着する事をオススメします。

オマケ プロトタイプの廉価版ショートスコープと比較してみた

実はForester Jr.が出る前に試作品として廉価版ショートスコープが送らててきました。
そんな試作品のショートスコープと比較してみようと思います。

左がForester Jr.右が試作品ショートスコープ

まず、見ての通り外観が全然違います。
Forester感皆無で新規設計かな?という感じ。
そして、チューブ径が試作品では1インチでした。
また、塗装も光沢のあるアルマイトで、流石に見た目が安価過ぎるかな…でも価格相応ってこういう事だよなぁ…といった印象を受ける物でした。
まあ、安いスコープなので仕方がないと言われたらそれまでなんですが…。

エレベーテーション・ウィンデージダイヤルに関しては、試作品の方が使い勝手が良い直接回せるタイプになっていました。

ダイヤルを握った時に少しガタつくがの気になりましたが、一応ロックも備わっており、引っ張ってから回ささないとゼロインを変更する事が出来ない仕様でした。

こういう仕様なので、もちろんゼロリセットも可能でした。
このダイヤルの仕様がForester Jr.に引き継がれてたら凄く良かったのですが…。

パワーノブに関しては共にスルーレバーがあり、倍率も1倍〜4倍と同じ倍率比でした。
ただ、試作品のパワーノブは驚くほど柔らかく、スルスル回転してしまい「これ下手したらガスブロで撃ってたら倍率がズレるのでは?」と思える程の物でした。

レンズコーティングはマルチコートですね。
そこまで気になる所は見当たりませんでした。

レティクルは共にイルミネーション無しです。
ただし形状が大幅に違っており、Forester Jr.は先述の通りシンプルな十字レティクルですが、試作品は丸い形状のレティクルだったのです。
そして、視野がかなり狭く、そして暗いです。

わざとこういう写真を撮ってるのではなく、肉眼でもこんな感じで見えますし、限界までフチを薄くした状態で撮ってもこうなんです…。

個人的にはサークル+ドットなレティクルもドットサイトみたいで面白そうではあったのですが、イロモノ系だとは思いますし、「ドットサイト感覚で使うならせめて視野はもうちょっと広い物が欲しいな」というのが個人的な印象でした。

という訳で、この試作品ショートスコープから色々修正が加えられる事になり、結果としてForesterベースのForester Jr.が正式発売される事になったのではないか?と思います。

Forester Jr.の総評

初代Foresterの登場には驚かされ「この値段でここまでのスコープが作れるのか!」と思い、気がついたら他の中華メーカーもForesterに近いスペックのスコープを次々とリリースし、Vector OpticsもForesterを改良したGEN2をリリースするという低価格帯のショートスコープ戦争でも始まっているのか?と思っていたのですが、ここに来て更に低価格でForester並のスペックを持つスコープが出てきたという印象です。

最大倍率が5倍から4倍になり、イルミネーションも無くなってしまっていますが、実際Foresterの5倍って視野は狭いし直ぐにケラレるので正直使い勝手の良い倍率とは言えないのです。
実際4倍位が実用限界だと思っていました。

イルミネーションも屋外では最大輝度でも視認出来るか出来ないか怪しいレベルの明るさしか無いので、ナイトゲームか薄暗いインドアフィールドでしか使えず、昼間の屋外フィールドの利用が多い人からするとあってもなくても良い位の物でした。

その為、無くても大きなマイナス評価にはならないかな?というのが個人的な印象です。

そして、削られるだけではなくGEN1には無かったスルーレバーが追加されていたり、レンズコーティングがGEN2に近い仕様になっていたりと、改良されている箇所も存在するのです。

そういった事からForester Jr.はForester GEN1をベースに性能に大きな影響を及ぼさない範囲で削れる所を削り、使い勝手を良くする改良を行ったモデルなのではないか?というのが個人的な印象でした。

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