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EOTech G43 コンパクト マグニファイアの実物、レプリカ比較

記事作成日:2021年4月23日

EOTech G43の実物を買って、その後レプリカも買ったので比較をしてみようと思います。
今回の比較は外観と覗いた時の様子の2つ。
耐久性に関しては検証出来ないですし、普通にサバゲーで使う分には気にする必要は無い要素だと思うので、今回は度外視します。

という訳で、まずは外観の違いについて見ていきます。
パット見レプリカも結構よく出来ていて、G43感があるんですが細かい所を見ていくと色々と違っている点がありました。
尚、横並びの写真左側が実物、右側がレプリカになっています。

まずはざっくりした外観の違いに関して。
大きく違っている点はあまり無いのですが、ハウジングの太さとEOTECHのロゴのサイズが違っています。

実物の方がハウジングが太く、ロゴが小さいです。

反対側はこんな感じ。

対物レンズの大きさと位置、レンズ周囲の段差ですね。
実物の方が対物レンズが小さく、少し奥まった位置に配置されています。
また、実物は段差が幾つかある反面、レプリカはフラットな感じになっています。

レンズが小さかったり奥まった位置に配置されているのは、レンズに雨や汚れが付着しにくい構造にしていたり、耐衝撃性を高める目的があったりするのかも知れませんが、ちゃんとした理由は分かりません。

とりあえず対物レンズが大きければレプリカ、小さければ実物という区別が出来そうです。(実物完全再現のレプリカが出ていない現状は…ですが…)

接眼レンズ側はよく似ていますが、乱反射防止の段差の角度や個数が違っている感じです。

視度調整ノブのデザインも少し違いがあり、実物は少し丸みを帯びているのに対しレプリカは角ばっています。
凹凸の感覚もレプリカの方が少し広いですね。

レティクルの位置を調整する為の、バーティカル アジャスト ダイヤルとホリゾンタル アジャスト ダイヤルにも若干の違いがあります。
まず、回転方向を示す矢印の大きさと文字のフォントが違っています。
また、このダイヤルを固定しているネジが実物が奥まった所にあり、レプリカは比較的ダイヤル上面に近い所に付いています。

また、ダイヤルの高さと滑り止めの凹凸のサイズというか、デザインが違っています。
実物の方がダイヤルが少し低めになっていますね。

スイングマウントはこんな感じで、質感と刻印の有無くらいでここはよく似ています。

20mmレールと面する部分はこんな感じで概ね同じなんですが、実物の方はレール上面と接触しないように彫り込まれています。
これは実物マウントで度々見受けられる構造なんですが、20mmレールの個体差問題を回避する為だったり衝撃を逃がす目的もあったりするらしいです。

あと、実物には脱落防止のワイヤーを通すための穴が空いていますが、レプリカにはありません。

スイングマウントを倒すした時の見た目はこんな感じ。
ここは割と大きな違いがありますね。
まず、マウントとマグニファイア本体を連結させるネジは実物はプラスネジ、レプリカは六角ネジです。
また、肉抜き穴の大きさの違い、ヒンジ部分に実物は細いピンが刺さっているのですがレプリカにはそれが無いです。

また、ヒンジ部分の構造について、実物には隙間にシリコン?っぽい半透明の何かが挟まっているのですが、レプリカにはこれがありません。
リコイルを逃がす為のショックアブソーバーみたいな役割なんでしょうか…。

スイングマウントの動きはこんな感じで、実物は非常に固く「パチン!」と倒れる感じ、レプリカは「カチッ」というクリック感があります。
尚、共にガタツキは一切無く、中々優秀なスイングマウントでした。

QDマウントのレバーはこんな感じで、ピンの色が違っている(実物は銀、レプリカは黒)のと、開いた時のレバーの角度が少し違っている程度の差です。

実物にはマグニファイア下部にデータマトリックスとシリアルNOが記載されていますが、レプリカにはそれがなりません。
代わりにCEマークのシールが貼られていました。

冒頭でハウジングの大きさが違っている事を紹介していますが、ハウジングを覆っているカバーを外した時の見た目も違っています。
実物は角ばっていますが、レプリカは丸まっています。

また、ハウジングを覆っているカバーの構造、厚みも違っています。
尚、このゴムカバーも実物の方が若干太いです。

レンズのコーティングとプリズムの構造体を見ていきます

続いて、レンズコーティングを見ていきます。
まずは対物レンズ側から。
共にグリーン系のマルチコートなんですが、実物の方が若干青より、レプリカの方が濃い緑よりみたいな感じです。

接眼レンズ側はこんな感じで、実物は緑系に加えて青、紫系のコーティングが確認できます。
レプリカは緑のみですね。

こんな具合でレンズコーティングに差が生じている事が分かります。
一概には言えませんが、基本的に反射の色数が多いと、色々な環境下における像の鮮明さが変わってきます。

プリズムの構造体は共によく似ています。
共に対物レンズに近い位置に配置されています。
対物レンズ径が違うので確認出来る範囲も違っているのですが、共にコンパクトマグニファイアでよく見受けられる構造をしています。

違うアングルから。

違いがあるとしたらレンズの透明度とプリズムを固定しているネジ?の太さみたいな感じですね。

この構造を採用していないコンパクトマグニファイアの方が少ない気がします。

覗いた時の様子についての比較

という訳で、マグニファイアを覗いた時の様子を見ていきます。
まずはマグニファイア単体での様子について。

アイボックス、アイレリーフはほぼ同じと言っても良いでしょう。
気持ち実物の方がケラレにくい程度でした。
違いがあるのは色の鮮明さ、コントラストの高、そして視野の広さ(FOV)です。

まず、実物は暖色系でコントラストが高めの像ですが、レプリカの方は全体的に色が浅く、コントラストも低めです。
また、レプリカの方は若干レンズの周囲の色が滲んでいるような感じがします。

FOVは明らかに実物の方が広い事が分かりますが、レプリカでも十分実用レベルの広さがあると思います。

続いて、光学サイトと組み合わせた状態で見ていきます。
組み合わせるのはEOTech 552 A65です。

レティクルは30m先にあるマンターゲットの頭を狙っている状態です。

マグニファイア越しに見るとこんな感じ。
共にレティクルはくっきり見えるので、色味や明るさとFOV以外の違いは感じられません。

最後に、バーティカル アジャスト ダイヤルとホリゾンタル アジャスト ダイヤルを限界まで動かした場合の見え方を見ていきます。

レティクルの可動量については組み合わせるドットサイトとの相性だったり、ゼロイン調整の結果によっても変わってくるので、あくまで目安みたいな感じになりますが…。

まずは実物。
レティクルは上方向への稼働量が少し少なめですが、それ以外はレンズ端までしっかり動きます。
流石にここまで動かすと視野は狭くなりますし、若干ケラレたような見え方になります。
上方向に動かした場合、フロントサイトが映り込むような角度になるんですね。

レプリカの方はこんな感じで、こちらも案外普通に動きますが、実物よりも視野の狭まり具合が大きいです。
あと、下方向と左方向だとレティクルが視野外にまで行っちゃいますね。
また、上方向の可動が途中でダイヤルが空転してしまい、正しく計測する事が出来ていません。


というわけで、EOTech G43の実物とレプリカの比較を行ってみました。

外観に関する細かい差異はあるものの、マグニファイアの性能だけを見ると意外とレプリカでも実用レベルの物である事が分かると思います。
レプリカと実物の性能面での大きな差をまとめると下記の通りです。

  • レプリカの方が若干視野が狭い
  • レプリカの方が若干像が暗めでコントラストも低い
  • レプリカの方がスイングマウントのテンションが緩い(緩いだけでガタツキは無い)

本当、レプリカのクオリティはどんどん上がってますね。
一昔前のレプリカマグニファイアとか、数千円程度が相場で覗きづらいし像は歪んでるし視野は極端に狭いしで、ぶっちゃけ無い方がマシというレベルの物が多かったというのに、今や1万円を超える値段で実用レベルの物が手に入るという…。

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