【実物】EOTech G43 コンパクト3倍マグニファイアを買ったのでレビューします
記事作成日:2021年3月29日
2020年のショットショーで発表され、2020年夏頃に発売されると告知されてから発売されるのをずーっと待ってたんですが、生産数が著しく少ないのか、一向に手に入らず…。(海外ではちょこちょこレビューが上がっているので、少しずつ流通はしている模様?)
気づいたら実物よりも先にレプリカが多数流通するという悲しい事態にすらなっていました。
ちなみに、同時に発表された5倍マグニファイアであるEOTech G45も同様に供給不足感ありますね。
そんなこんなで、ようやく国内代理店であるノーベルアームズ経由で小売に入荷したようなので買ってきました。
ショップの人から「ずっと待ってて、やっと1個だけ入荷したんですよね」という話しを聞いて、本当に流通数が少ないんだなと…。
という訳で、EOTech G43は同社製品おなじみのハードケースに入っています。
内容物はこんな感じでマグニファイアとマウントなどの付属品と書類、ステッカーです。
ノーベルアームズ経由なので、日本語説明書と保証書も付属(G43/G45両用)します。
マグニファイア本体とスイングマウントは外された状態になっており、スイングマウント固定用のネジと、ライザープレートが同梱されています。
EOTech G43の外観レビュー
マグニファイア本体はこんな感じで、これの1つ前のモデルであるG33マグニファイアを押しつぶしたような感じの見た目をしています。
EOTechのマグニファイアはハウジングにラバーのカバーが付いているのが特徴的なのですが、このカバーは外す事が出来ます。
外した状態の見た目もそんなに悪くないですが、なんとなくEOTech感が消えますね。
ではマグニファイアの細部を見ていきます。
対物側にはEOTechのロゴが入っており、ハウジングの太さに対してかなり小さな対物レンズが入っている、コンパクトマグニファイア共通の特徴がG43にもあります。
これはもうプリズムを使うコンパクトマグニファイアの構造上の仕様なんだと思います。
それにしても、G43の対物は小さいですけど…。
マウントはEOTechおなじみの形状というか、何という名前の規格品なのか知らないですが、例の規格品です。
レティクルの上下左右位置を調整する為のノブ(バーティカル アジャスト ダイヤル/ホリゾンタル アジャスト ダイヤル)はそれぞれ指でツマミを掴んで回すタイプです。
無段階ですが勝手にズレたりしない程度にはタイトで、ノブの出っ張りはG33よりも少し低いので若干回しづらい感じはあります。
視度調節ノブはこんな感じ。
まあ、ここは特に言うこと無いですね。
EOTech G43付属のスイングマウントとライザーについて
続いて、付属のスイングマウントとライザープレートの紹介です。
スイングマウントはロックボタンの無いタイプでレールへの固定部分はQDレバー式と、G33の時から特に変化は無さそうな気がします。
このタイプのスイングマウントが最高に使い勝手良いんですよ…。
最近のハイエンドマグニファイアは基本的にこのタイプのスイングマウントを採用していますし、やっぱり良い物なんですよね。
ライザープレートはこんな感じ。
スイングマウント単体の場合はAbsolute Co-witnessの高さなのを、このライザープレートを挟むことによって1/3 lower Co-witnessにする事が出来ます。
高さ微調整用のライザーというわけではなく、明確なサイトの高さの規格に合わせた物なので、特殊な高さのドットサイトと組み合わせる場合、高さが微妙に合わないという事が有りえますね。
もっとも、この問題はどんなマグニファイアでも宿命となっている気がしますが…。
マウント固定用のネジは粉末状のネジロック剤が塗布されているプラスネジ。
ライザー有りと無し用でそれぞれ2本ずつ付属しています。
とりあえずライザープレート無しの状態でマグニファイアとスイングマウントを合体させました。
EOTech G43のレンズ周りと覗いた時の感じについて
という訳で、まずレンズコーティングを見ていきます。
対物レンズ、接眼レンズ共に緑系のマルチコート、接眼レンズに関しては紫〜青っぽいコーティングも確認出来ました。
本当、お高い光学サイトはコーティングが綺麗で良いですよねぇ。
コンパクトマグニファイアでは毎回確認している事なんですが、内側のプリズムを見てみます。
見た感じ、対物レンズの近くにプリズムが入っているタイプで、形状に関してもよく見かける形となっています。
VORTEX MICRO 3X MAGNIFIER、American Defense FLIK3、Trijicon MRO HD 3倍マグニファイア(レプリカ)はこのタイプですね。
ただ、コーティングの感じや透明度が違っているので、「ガワが違うだけで中身は同じ」みたいな訳では無く、値段が高いモデルと安いモデルでの明らかな差は感じられます。
ただ、構造があまりにそっくり過ぎるので、外装とレンズの品質が違うだけで、実は同じ工場で作られているのでは?と思える位にはよく似ています。
覗いた時の様子はこんな感じで、フチは太めですがかなりくっきりしています。
元々覗きづらい個体の多いコンパクトマグニファイアの中ではかなり覗きやすい方だと思います。
対物レンズが小さい割には明るさも十分ありますね。
アイレリーフは体感で75mm〜80mm程度とマグニファイアとしては少し長い方かな?という感じ。
アイボックスに関してはコンパクトマグニファイアの中では比較的大きい方だと思います。
もちろん、アイボックスの広めで覗きやすいショートスコープとかに比べると全然狭いですし、G43よりもアイレリーフ・アイボックスの広いマグニファイアは存在するので、マグニファイアとして大きなアドバンテージがあるというよりも「普通に使いやすい」といった感じ。
視点を上下左右に動かすとこんな感じでケラれます。
マグニファイアの種類によってはプリズムの形にケラれたりする事があるのですが、G43は普通のスコープみたいに三日月状にケラれるのであまり違和感がありません。
アイボックスが広い為、ケラれる時も一気にフッ…と消える感じではなく、じわっと三日月状に影が広がっていく感じです。
銃にドットサイト(ホロサイト)と一緒に取り付けた様子の紹介
最後にドットサイトというか、ホロサイト(EOTech 552 A65)と一緒に銃に載せてみました。
EOTech 552の高さはAbsolute Co-witnessなので、G43のライザープレート無しでドンピシャの高さになります。(ちなみに、EXPS3は1/3 lower Co-witnessなのでライザーが必要)
EXPS2とかEXPS3みたいな小さめのホロサイトも欲しいですね…。
グリーンレティクルのホロサイトは地味に気になっています。
サイトピクチャーはこんな感じ。
まあ、見え方自体は普通なんですが、スイングマウントの操作性の良さと覗きやすさの相乗効果で凄い使い勝手の良い製品となっていると思います。
EOTech G33もかなり良かったですが、G43もG33の使い勝手の良さをしっかり踏襲しつつ、小型化している感じがしますね。
小型化によるデメリットがあるとしたら1つだけ。
通常サイズのマグニファイアに比べて接眼レンズの位置が物理的に前側に来てしまうので、必然的にストックを短くするか前かがみになって顔を近づける必要があるという事ですね。
まあ、これはコンパクトマグニファイア全てに言える事なんですがね…。
これの解決方法は、「リアサイトを外す」が最適解だと個人的には思ってます。(バックアップサイトは付けておきたい人には辛い選択)
という訳で、EOTech G43のレビューは以上になります。
コンパクトマグニファイアも普及価格帯から高価格帯、後レプリカ品まで幅広い個体が集まってきたので、そろそろ比較レビューみたいな記事を書いてみようかなと思っています。
並べてみると新しい発見があったりしそうですし…。