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SIG SAUER TANGO6 3-18x44mm SOT63111のレビュー(内蔵型デジタル水平器、LevelPlex Anti-Cant System搭載)

記事作成日:2021年5月31日

SIG SAUER製ライフルスコープ、TANGO6 3-18x44mm(SOT63111)を買ってみました。
このスコープはカラバリとしてグレーと黒の2種類があるのですが、今回購入したのは黒のモデルです。
レティクルもシンプルな方の、Illuminated MOA Milling(0.25MOA)。

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最近、ボルトアクションライフルが増えてきたのでライフルスコープを補充したいなと思っており、ちょうど相場より安い物があったので買いました。
あと、2019年のショットショーに行った時にLevelPlex Anti-Cant Systemを初めて見たんですが「この機能が付いたスコープ、いつかは欲しいな」と思ってたので…。

内容物はこんな感じで、ロングフード、六角L字レンチ、説明書類、レンズカバーが付属します。
これに加えて電池も付属すると思うのですが、電池は本体に入っていました(動作チェックの為に使ったと思われる)

説明書は基本的なスコープの使い方やスペックなどが図解付きで紹介されています。

付属のレンズカバーはこんな感じで、しっかりSIGロゴ入り。

尚、このレンズカバーはロングフードを取り付けた状態の長さになっているようで、ロングフードを付けていない状態だとこんな感じでうまく取り付ける事が出来ません。
ゴムバンド部分をねじったりして長さを調整すれば使えると思いますが…。

付属のロングフードはこんな感じで、内側にはしっかり乱反射防止の細かい凹凸が付いています。

このロングフードを取り付けるとレンズカバーがドンピシャになります。

という訳で、既にスコープの全体像が写っているんですが、こんな感じのライフルスコープです。
全体的にごっついですが、チューブ径が34mmで対物レンズの外径が44mmなのでそこまで対物レンズ側の太さは太く感じない印象。

対物レンズ側はこんな感じ。
ロングフードを取り付けると写真右側のような見た目になります。

ロングフードが付属するのはありがたいんですが、若干細いのが見栄え的に気になる所…。
TANGOシリーズおなじみの特徴的な装飾の先に延長される上に、段差が出来ているので後付感が強く、正直スマートでは無いです。

エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはそれぞれこんな感じで、ノブを直接摘んで回せる、大型のノブになっています。
また、それぞれのノブの上面にはSIGのロゴが入っています。

文字のフォントも綺麗で、滑り止めを兼ねた装飾もカッコいい。
オシャレなノブですね。

1クリックで0.25MOA動きます。
目盛りの単位はMOAなので、ノブを1回転させると30MOA動く事になります。

このノブにはダイヤルロック機能が付いており、ゼロイン調整をする際にはノブを引っ張って回す必要があります。
写真左がロック状態、右がロック解除状態です。
ロックを解除すると見えるのですが、ノブの回転数が分かる目盛りが付いていますね。

また、ゼロストップやゼロリセット機能も搭載。
これらの機能を使うにはノブを外す必要があり、ノブを外すのには付属の六角レンチを使います。

後は説明書の指示通りにノブ内側の金色のパーツを回して調整します。
まあ、このグレードの製品ひは当たり前のように付いている機能ですが、アクセスするまでにちょっとネジが多いですね…。

ハウジング左側にはイルミネーションの輝度調整ノブとサイドフォーカスノブが付いています。

枠線のみの正方形が消灯、白色の正方形が点灯で、正方形の大きさがイルミネーションの明るさになっています。
サイドフォーカスは25ヤード〜300ヤードまでの表記があり、それ以上は無限となっています。

このノブのキャップが電池ケースになっています。
キャップを外して、CR2032を入れる感じです。

また、このキャップは電池の蓋に加えてLevelPlex Anti-Cant Systemの電源ボタンにもなっており、「カチッ」とクリック感があるスイッチで、トグルボタンになっており、押す度に電源のON/OFFが切り替わります。

LevelPlex Anti-Cant Systemについてはレティクルを見ていく際に詳しく紹介しますが、簡単に言うと内蔵型のデジタル水平器です。

ハウジング底部にはシリアルNOなどが書かれています。
例のごとく日本製。まあ、これもライト光機じゃないですかね。

パワーノブはこんな感じ。
倍率の表記は3x、4x、5x、6x、7x、9x、12x、15x、18xと入っており、3と4、4と5、7と9、9と12の間に小さな目盛りが付いています。
また、今何倍なのかを指す部分には集光アクリルが2本付いており、この間に表示されている物が今の倍率という感じです。

蛇足ながら、以前購入した『SIG SAUER TANGO6 1-6x24mm Hellfire MRAD Milling (SOT61017)』は何故か集光アクリルが1個外れてたんですよね…新品なのに…。

集光アクリルが1本抜けていたSIG SAUER SOT61017

接眼レンズ側の左右にはSIG SAUERの文字が入っています。

視度調節ノブはこんな感じ。
限界まで+方向に回すと結構伸びます。

レンズコーティングとレティクルを見ていきます

続いて、レンズコーティングを見ていきます。
対物レンズ側はグリーン系のマルチコート、接眼レンズは緑、青、紫など多彩な反射が確認出来ます。

やはりこのグレードのスコープのレンズコーティングは美しいですねぇ…。
これを眺めるのも高級筒の醍醐味みたいな感じがあります。

レティクルはIlluminated MOA Milling(0.25MOA)、FFPです。
写真は3倍率(最低倍率)の状態です。

この状態だと中央に細くて薄い線があり、上下左右に太い線が入っている、シンプルな十字レティクルのように見えます。

倍率を上げるとこんな感じ。
倍率を上げていくとレティクルの細部が見えてきます。
また、最大倍率付近になった時に気づけるのが、中央の極小のドット

この極小ドット、すごく良いですよね…。
中央を独立したドットにする事により、低倍率の時も高倍率の時も、ターゲットがレティクルによって隠れないようにする為の配慮だと思います。

レティクルのイルミネーションを点灯させるとこんな感じ。

アイレリーフに関しては3倍時は10cm〜12cm程度、倍率を上げていくと狭くなっていき最大倍率(18倍)で9cm程度になります。
アイボックスは倍率を上げると狭くなりますが、3〜6倍程度の間であれば最近のショートスコープ並の広さがあります。

ライフルスコープにしては結構大きめのアイレリーフとアイボックスで、覗きやすい部類に入ると思いますし、特にほぼ同じ位置で最低倍率から最大倍率まで覗けるのが良いですね。

内蔵デジタル水平器、LevelPlex Anti-Cant Systemについて

続いて、LevelPlex Anti-Cant Systemの紹介です。
このスコープには視野内に配置される、デジタル水平器が搭載されています。
この水平器はレティクルの左右に配置されており、スコープを傾けると下がっている方向の三角形が点灯し、「こっちを上げろ」と支持してくれます。

両方の三角形が消灯していれば水平が取れている状態という訳です。

このデジタル水平器、めちゃくちゃ凄く良いなと思いました。
なにせターゲットを狙いながら、その目で水平確認も出来る訳ですから…。

もっとも、スコープのレンズ内に水平器を埋め込むという物自体は何十年も前からある(HAKKOのスコープとか)んですが、それをデジタル化しつつよりスマートにした感じがします。

レティクルの拡大縮小やLevelPlex Anti-Cant Systemの動きはこんな感じ。
LevelPlex Anti-Cant Systemの感度は±0.5°とかなり高く、ちょっと傾くとすぐに反応してくれます。

外で覗いてみました

という訳で、いつもの河川敷で覗いてみました。
約260m先の木を狙っています。
サイドフォーカスは300ヤードちょい手前位に設定。

まずは3倍から。
流石にきれいな像です。

像の特徴としては、高コントラスト系で肉眼並かそれ以上にくっきりしている印象があります。

続いて、7倍と18倍。
7倍に関しては3倍とほぼ同じ明るさですが、18倍になると少し暗くなります。
とは言え、コントラストが非常に高く、視認性は十分に良いと思います。


という訳で、これで2019年のショットショーで見かけて「これ欲しいな〜」って思ったスコープが2個とも手に入りました。(1個目は発売直後に購入出来たPrimaryArms GLx4 4-16x50FFP ACSS-HUD-DMR-.308

対応するバトラーキャップについて

私はショートスコープは基本的にハードケースに入れて保管してるのですが、ライフルスコープは銃本体に付けたままの事が多いので、ホコリ対策に前後にバトラーキャップを付けています。

このTANGO6もバトラーキャップを付けておきたかったので、いつも買ってるバトラークリークのバトラーキャップを買ってきました。
対物用に2.043インチ(51.9mm)と接眼用に1.775インチ(45.1mm)です。

それぞれこのような形のキャップです。
まあ、おなじみの形ですね。

取り付けるとこんな感じ。
いつもどおり、対物側は右側に開くようにし、接眼は上側に開くように配置しました。

バトラーキャップ装着時の見え方はこんな感じ。
まあ、そんなに大きくは変わらないですが、若干左右の水平器の視認性に影響しており、覗き込む角度によっては水平器が半分見切れたりします。

という訳で、SIG SAUER TANGO6 3-18x44mm SOT63111のレビューは以上になります。

ちなみに、マウントリングは今調達中です。
多分近々届くと思うので、また記事にしようと思います。

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