Silverback TAC41Pを分解していきます
記事作成日:2021年7月22日
先日レビューした、Silverback TAC41Pを分解していきます。
開封レビューの際にここまでの分解は行ったので、この後から進めていきます。
バレル周りの分解
まずはバレル周りを分解していきます。
まず、アウターバレルとチャンバーの固定は実質バレル下部のネジ1本のみ(写真左側)で行われています。
後、チャンバーを抜く為にHOP調整ダイヤルも外しておきます。
HOP調整ダイヤルの前側(銃口側)にはダイヤルのクリック感じを出す為のボールプランジャーが付いており、後ろ側(チャンバー側)にはオレンジ色の樹脂製HOPテンショナーが付いています。
プランジャーとHOPテンショナーは外す事が出来ます。
このタイプのプランジャーはこの後もいろんな所で使われているのですが、このプランジャーめっちゃ良いですね…。
バレル+チャンバーを抜くにはマズル側からインナーバレルを押し出す感じです。
チャンバー自体もアウターバレルにドンピシャな寸法な上に、インナーバレルのガタとり用スペーサーでガチガチに固定されているので、抜くのがかなり硬かったです。
インナーバレルには3つのスペーサーが付いています。
また、チャンバー側にはスペーサーが必要以上にチャンバー側にズレないようにする為なのか、かなり硬度の高いプラスチックみたいな硬さの白いゴムチューブが巻かれていました。
スペーサーはマズル側、バレル中腹、チャンバー側で大きさが異なっています。
よくある樹脂+Oリングのスペーサーではなく、三角パッキンみたいな形をしている物が入っています。
チャンバーは側面のネジ2本で固定されているだけなので、これを外せばインナーバレルが引っこ抜けます。
このメーカー、この仕様好きですよね。(個人的にはバレルが傷つくのであまり好きじゃない…)
チャンバーパッキンはSilverbackが純正オプションパーツとして販売しているドラム式HOPチャンバーに付属してたり、カスタムパーツとして単品販売している、「フラット ホップアップ ラバー」の60度(緑)が付いていました。
このHOPパッキン、簡易版Rホップみたいな感じで重量弾にしっかり回転掛けられるので結構良いんですよね。
寸法にめちゃくちゃ癖があるので、どんな銃にも組めるパッキンという訳では無いんですが…。
逆にこのパッキンが組まれてるという事は、普通の電動ガン用パッキンを組むと問題が起きる可能性があるという事でもあります…。
インナーバレルは電動ガンタイプで510mmと非常に長い物が入っています。
HOP窓はシンプルな四角形タイプ。
チャンバーはアルミ削り出しで、結構ずっしりしています。
測ってみたら57gもありました。
シリンダー周りの分解
続いて、シリンダー周りを分解していきます。
まず、シリンダーヘッドはノズルの根本が六角形になっているので、ここをモンキーレンチなどで掴んで回せば外せます。
結構自由長の長いスプリングが入っているようで、勢いよくピストンが飛び出してきます。
シリンダーヘッドを外せばシリンダーの中身が全て外せます。
まずシリンダーヘッドはこんな感じでかなり薄いです。
内側の形状はSRSのシリンダーヘッドと同様にかなり深く、広く掘られており、エアーの流れはかなり良さそう。
ピストンはこんな感じで、SRS(プルボルト版)のピストンによく似ています。
というか、シアーが引っかかる部分以外は同じなんじゃないですかね。
ピストンヘッドのカップは引っ張れば外れます。
この固定方法や形状もSRSのピストンと同じですね。
シアーが引っかかる部分はスチールで作られています。
ピストンの重量は52gとかなり重いです。
銃をどういうセッティングにするかはまだ検討中ですが、SRS用の軽量ピストンが使えるならそっちに切り替えても良い気がします…。
ピストン後部さえ替えれば使えそうな気がしますし…。
ピストンスプリングはこんな感じで、SRS(プルボルト版)と同じピストンスプリングが入っています。
硬さはJPバージョンのM90スプリング(SRSプルボルト用スプリングの中で一番やわらかいスプリング)だと思われます。
断面は平らになっており、スプリング中腹が座巻になっている、おなじみのスプリングですね。
この形状はバネ鳴りを低減する効果があったりするらしいです。
スプリングガイドはスラストベアリング付き。
ボルトハンドル側も分解していきます。
TAC41Pはボルトハンドルの左右を切り替える機能が付いているのですが、開封レビューでそれの紹介をしていなかったので、ついでにそれも紹介していきます。
TAC41Pのボルトハンドルを外すには、まず1のネジを緩めてから2のネジを外します。
そうすると、こんな感じでボルトハンドルを外す事が出来ます。
このボルトハンドル、なんとプランジャーが3つも付いています。
これにより、ボルトハンドルのガタツキが大幅に低減され、シムなどで調整せずともボルト操作が非常にスムーズな感じがします。
ボルトハンドルの左右を切り替えるには、ピンの位置を変えるだけです。
右利き用はボルトハンドルを右に配置した状態で、左上にピンを挿します。
左利き用だとボルトハンドルを←に配置した状態で、左上にピンを挿します。
このピンはボルトハンドルの可動域を制限する為の物になります。
レシーバーの分解
最後に、レシーバー側を分解していきます。
まず、レシーバーはストックに2本のネジで固定されています。
このネジは共にマグウェル内側から外す事が出来ます。
トリガーガード、マグウェル、給弾ルートは一体型で、トリガーガード根本のネジを外せば外れます。
給弾ルートはこんな感じ。
東京マルイ M40A5のそれとよく似ていますが、圧倒的にこちらの方がシンプルな構造をしています。
まあ、TAC41Pにはチャンバー側に流れるBB弾を止めるストッパーが無かったりするので、同機能でシンプル構造という訳では無いですが…。
レシーバーはこんな感じ。
ごっついレシーバーに小さなトリガーASSYがくっついている感じです。
レシーバーの前側はバレルをクランプする為のネジが付いています。
このネジを締め込む事で、バレルが固定される訳です。
セーフティレバーはプランジャーのテンションで引っかかってるだけなので、引っ張れば外す事が出来ます。
トリガーは左右に付いているネジ4本で固定されています。
それにしても、この銃はこの形のプランジャーをいろんな所で使っていますね。
実際パーツの紛失リスクが少なくて分解・組み立てがしやすいんでありがたいです。
外したトリガーASSYはこんな感じ。
一般的なエアーコッキングライフルのシアー形状とは全く異なっており、非常にコンパクト。
中身はこんな感じでトリガーとシアーがあるのみ。
多くの製品はファーストシアーとセカンドシアーに分かれているのですが、この銃はトリガーでシアーを押し下げるだけという、非常にシンプルな仕様となっています。
ただ、この構造故にトリガープルは一定以上軽くはならないです。
トリガーを引くとシアーが真っ直ぐ下に下がります。
尚、シアーがスムーズに動くようにレシーバー側にベアリングが付いています。
尚、ボルトハンドルの左右を切り替えた時にはレシーバー側に付いている、この部品の左右を入れ替える必要があります。
このパーツもプランジャーでロックされているだけなので、横から押せば外せます。
もちろんここまで分解せずともボルトハンドルを抜くだけで外す事が出来ます。
この時点まで紹介するの忘れてたので、このタイミングでの紹介になりましたが…。
という訳で、TAC41Pの分解は以上になります。
見ての通り、殆どネジが使われていない上に、金属部品に関しては全て削り出しかプレス加工という、結構凝った設計になっているのと、素材的にもお金の掛かった仕様になっているような感じがしました。
この後は基本的にはSRSで色々試したデータを生かして弄っていこうと思います。