エボログ

Silverback TAC41Pの微調整を行ない、30mでグルーピング計測を行ないました。

記事作成日:2021年7月30日

先日Silverback TAC41Pの開封レビュー分解レビューを投稿しましたが、ちょっと気になる所がちらほらあったので、軽く調整を行いました。

まず、トリガーやシリンダー内部、シリンダーの外側などにグリスを塗って各部の動作がスムーズになるようにしました。
トリガーとシリンダーの外側にはG.A.W. Gルーブを、シリンダー内部(ピストンやスプリングなど)にはG.A.W. Gグリースを塗布しています。
最初はとりあえず箱出し状態に近い仕様で試したかったので、これくらいにしておきます。

特に弄る要素も無いので、とりあえずこの状態で組み立てます。

そして、この時点で気づいたんですがシリンダーの外寸が狂っており、シリンダーの前側は26.48mm、真ん中付近は26.66mm、後ろ側が26.52mmと最大で約0.18mmのズレが存在しました。
これのせいでボルトハンドルを操作する時、特に戻す時に途中で引っかかる感じがどうしても改善する事が出来ませんでした。(命中精度への影響はそんなに無いと思いますが、操作感が大変気持ち悪い)

ボルトアクションって個人的には「スーッ」と抵抗が殆ど無く閉鎖出来るのが好きなんですが、TAC41Pは「スー…グッ!スッ」みたいな感じで一瞬引っかかります。

これは個体差の問題だと思うのですが、めちゃくちゃ気になるので、シリンダーASSYが単品購入出来るようになったら買い直しても良いレベルな気がします…。
一応純正オプションのフルートシリンダーはあるんですが、あれシリンダーケースだけで2万円超えなんですよね…。
トレポンかよ…。

続いて、バレル・チャンバー周りを調整していきます。
まず、インナーバレルですが、全長はそのままで内側を研磨しつつ段付きテーパーにしました。

段付きテーパーの長さは10mmにしています。
なので、510mmのインナーバレルですが、実質500mmのインナーバレルと同等になります。

また、チャンバーパッキンは50度の物にしました(純正の硬度は60度)。
ちなみに、Silverbackのチャンバーパッキンは電動ガン形状ではあるものの厚みと口の形状が全然違うので、普通の電動ガンパッキンをちゃんと使うのが地味に面倒だったりします。

その辺りはSRSの調整で散々やってるので、慣れてはいるんですが、冒頭でも書いた通りとりあえず最初はなるべく純正構成で使ってみようと思ったので、純正パッキンを使いました。
まあ、あとこのパッキン、案外悪くないのでね…。

その後、チャンバー周りを組み立てるのですが、この作業が一番時間が掛かりました…。

というのも、普通の電動ガン系チャンバーと違ってバレルを正しい角度で差し込んだり、ロックする機能が無いので、HOPの突起形状を見ながら位置を微調整していく必要があるからです。
もちろん、この状態で無理やりバレルを回転させるとHOPパッキンが歪んでしまうので、駄目だったら挿し直しです。

HOPの突起がズレている例

更に、「ドンピシャで真っ直ぐ付いた!」と思ってもインナーバレルを固定する為の左右のネジの締め込み具合でHOPの突起がズレてしまう事もあります。
その場合もまたやり直しです。

左右のネジは少しずつ、交互に締めていって均等に締まるようにするのが良いと思います。

インナーバレルがしっかり固定された状態で写真のようにHOPの突起が綺麗に出ていればOKです。
これ、単純過ぎる構造故のデメリットな気がします…。

ちなみに、SRSのチャンバーも左右からネジ止めという同じような固定方法ではあったのですが、TAC41PはSRSよりもタイトだった為か組み立てが大変だった気がします…。

そんなこんなでバレル・チャンバー周りの組み立てが完了。

また、チャンバーのガタツキを限界まで減らす為にアルミテープを貼って微調整しておきました。

後はアウターバレルに差し込んでバレル周りの組み立ては完了。

気密に関しては、エアダスターでピストンが後退しつつシアーが掛かるまで動かす事が出来る程度には気密が保たれています。

最大初速はHOPダイヤルの5より少し強めにした状態になり、0.20gで96.2〜96.55m/sと、箱出し状態で1m/s程度のバラツキがあった初速が、0.35m/sの誤差になりました。

初速はだいぶ安定した感じです。

30mで撃ってきました

このように調整したTAC41Pを30mの距離で撃ってきました。

計測方法は30mチャレンジ公式に準拠、10発x3セットの計測です。
射撃体勢はシッティング、TAC41Pのストックについているカメラマウント用のネジを使って三脚に直付けしています。

左写真赤矢印のA3用紙がターゲット

スコープはBushnell Elite Tactical DMR G2 3.5-21x50mm(ET35215G)を乗せています。

使用弾はG.A.W. パーフェクトヒット 0.43g。
初速は62.53m/s、ジュール数は0.841Jでした。

結果はこんな感じ。
115mm、116mm、124mmで最後が弾着がズレてしまい少し焦りましたが、平均で118.333mmと悪くはない結果になりました。

記録以外でも何度か撃ってて気づいたんですが、TAC41Pは残弾数が減ってくると着弾が下にズレてしまうようです…。
特にHOPを強めにしているとこの影響が大きく出てしまう感じがしました。

多分マガジンスプリングのテンションが弱くなってくると、微妙にノズルに掛かる負荷が変わって、弾道に影響を及ぼすようになったのだと思います。

TAC41Pに限らず、この現象はよく見かけますね…。
とりあえず精密射撃時にはマガジンの残弾数にも気をつける必要がありそうです。

という訳で、Silverback TAC41Pの調整とグルーピング結果はこんな感じでした。
この後、どう弄っていくかは未定ですが、とりあえず悪くはない結果になったので弄るとしても微調整程度に留める事になると思います。
次はマガジンの残弾数に気をつけながら撃つ感じですね…。