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SIG AIR MPX AEG(RWA版)の分解レビュー(基本、いつものVFC)

記事作成日:2021年12月8日

先日開封レビューを行ったSIG AIR MPX(RWA版)ですが、分解していきます。
このMPXは友人からの借り物ですが、「どうせ調整するから分解しても良い」との事だったので分解まで記事にしてしまいます。

RWA版にはRWAのシールが貼られています。

尚、MPXの調整・組み立ては既に終わっており、自分は横で友人が調整しているのを見ていたり、組み立てでちょっとだけ協力したので、その時に気になった箇所なども当記事内で軽く触れていこうと思います。
※いつのように調整、組み立ての記事は書きません。

という訳で、この辺りまでは通常分解なので割愛します。

テイクダウン時に気づいた点としては、まずヒューズ+バッテリーコネクタ側とメカボックスを繋ぐコネクタがMCXの時は平端子だったのが丸端子になっています。

アウターバレル基部の形状が変わった事も相まって、配線を通す作業が少し楽になりました。

また、RWA版のSIG AIR MPXにはVFC製の国内向け電動ガンによく組み込まれている柔らかくて妙に長い不等ピッチスプリングではなく、不等ピッチの硬いピストンスプリングが組み込まれていました。
両端は平らに処理されている、カスタムスプリングとしては普通に良いバネだと思います。

いつもの計測方法で硬さを測ってみると、約5.2キロという結果になりました。
東京マルイ純正比約133%です。

流速系のカスタムをするならこれ位の硬さが必要になりますが、普通のセッティングなら不要な硬さですね。

SIG AIR MPXのバレル・チャンバーについて

まず、バレル・チャンバーを見ていきます。
チャンバーの形状自体はVFCおなじみの樹脂チャンバーで、HOPダイヤルだけ少し特殊な形になっています。

Ver2メカボックスとこのチャンバーを組み込む為にMPXのレシーバーは長くなってしまったのかな…と思うともう少しなんとかならなかったのかと思ってしまいますね…。

HOPはこんな感じでHOP最低でも少しだけ凸が出てきます。
最大HOPにするとかなり大きな突起になります。

HOP調整ダイヤルは前後が斜めにカットされており、HOPダイヤル下部がカットされています。

VFCおなじみのとても外し辛いバレルクリップを外してインナーバレルとチャンバーを分離させます。
このバレルクリップ、コツを掴んでからはさくっと外せるようになりましたが、最初の頃はかなりこじって傷つけてしまったりしてましたね…。

HOPダイヤルはCクリップで固定されているので、これを外します。
その後、HOPアームを固定しているピンを抜けばHOPアームとHOPクッションを外す事が出来ます。

HOP調節ダイヤルは1回転しそうなデザインですが、実際は130度位しか可動域がありません。
写真の「ここから」「ここまで」の間でHOPアームが稼働します。

HOPアームは一般的な丸型のHOPクッションを取り付ける事が出来る仕様。
純正のHOPクッションはゴム丸棒なので、クッション性は低いものの強いHOPを掛ける事が出来ます。

インナーバレル、HOPパッキンはおなじみの奴。
インナーバレルは真鍮製のGBB/AEG両対応のタイプで、HOPパッキンは柔らかめ。
バレル長は約168mm。

という訳で、SIG AIR MPXのバレルASSYはこんな感じです。

VFCのチャンバー嫌いな人多いんですが、個人的に普通に良いチャンバーだと思うんですよね…。
VFCのM4系は色々弄ってきましたが、今の所不具合起きた事無いですし。

SIG AIR MPXのアウターバレル・アッパーレシーバーについて

続いて、アッパーレシーバー周りのパーツを見ていきます。
とりあえずヒューズ+バッテリーコネクタをアウターバレルに固定している結束バンドを切って外します。

そういえばヒューズが付いている基板の色が今まで緑色だったのが黒色になっていますね。
一応ハンドガードの隙間から目立たなくしてるのでしょうか…。

SIG AIR MPXのアウターバレルは基部、中腹、フラッシュハイダーの3つのパーツで構成されており、全て14mm逆ネジで固定されています。
MCXの時と違ってアウターバレル長の調整が簡単になっているのが良いですね。

適当なバレルエクステンションを買ってくれば良いだけです。

ただ、基部のねじ切り部が15.4mmと少し長めなので、ネジ穴が浅いバレルエクステンションだと隙間が生じてしまう可能性があります。
ここは注意が必要だと思います。

バレル基部はこんな感じ。
実際はここにガスブロックが付いているのですがそれが省略され、バッテリー収納スペースとして使えるようになっています。

基部パーツはこんな感じ。

アッパーレシーバーからはダミーボルトとリターンスプリングを抜く事が出来ます。
ダミーボルトのデザインがMPX仕様になっているだけで基本はMCXと同じかな〜と思ったのですが、少し違っている点がありました。

それがスプリング後部のパーツ。
MCXの時はここが2分割になっており、組み立てる時にズレたりして組み込みにくかったり、外れてしまって紛失したりというトラブルがあったのですが、それが一体型になっているため、組立時のトラブルが減っています。

SIG AIR MPXのロアレシーバー側を見ていきます

続いて、ロアレシーバー側です。
SIG AIR MPXにはVFC製のVer2.1メカボックスが収まっています。

まずはグリップを外します。
グリップは底部のネジ1本と左右の爪で固定されているので、ネジを外して爪のロックを解除します。
爪はかなり固めなので傷つけないように外すのが少し大変でした。

ちなみにこの蓋、モーター位置調整用のネジを回すと普通に浮いてきてしまうので、モーター位置調整機能は過信しない方が良いです。

底蓋の内側にもう1つ蓋があり、これはモーター角度と位置調整用みたいな感じで、特に固定されていませんでした。

モーターの位置調整用のネジの位置から分かっていましたが、中々凄い角度でモーターが入っていますねぇ…。

モーターピンを抜いてモーターを取り出します。
尚、明らかに+側の配線が長く、-側の配線が短いので組み立てる際はモーターの向きに特に悩む事無く組み込めます。

モーターはVFCおなじみの無印黒モーター。
11.1V使うなら丁度よいモーターだと思いますが、7.4Vだとモッサリ動作が否めません。

グリップ内側に付いている2本のネジを外してグリップを外します。

尚、VFC製電動ガンのグリップは寸法が少しおかしく、グリップ固定ネジの締め込み具合でモーターのノイズが変わります。

締め込みトルクの調整は大変なので、スペーサーなどを入れてサイズを合わせるのが良いと思います。(SIG MCXの時にそれをやっています

続いてセレクターレバーを外します。

次にテイクダウンピンとトリガーピンを外します。

SIG AIR MCXではこの後ボルトリリースボタンとマガジンキャッチを外したらメカボックスを抜く事が出来たのですが、SIG AIR MPXではアンビボルトリリースボタンになっている上に、ボルトリリースボタンの固定方法が変わっているので少し特殊な分解方法となっています。

まず、ボルトリリースボタンの左右に付いている2本のイモネジ(1.3mm)2本を外します。
続いて、アンビ側のシャフト代わりに入っているイモネジ(0.9mm)を外します。

共に1.5mm以下の六角レンチを使用する必要がある、小さなイモネジなので細い六角レンチを持ってないとこの時点で詰みます。

この状態でボルトリリースボタンを押し下げながら、メカボックスを引っ張り上げます。
尚、ボタン本体を押すというより、反対側のダミーボルトに引っかかるパーツを押しながらの方が楽な気がします。

ちなみに、メカボックスを抜くだけでもこういう風にひと手間掛かるんですが、メカボックスを入れる時は外した時の倍以上めんどくさいです。
何度か失敗すると思います。
覚悟をしておいた方が良いでしょう。

とりあえず、これでメカボックスが外せます。

ボルトリリースボタン周りはこういう感じの構造になっています。

続いてマガジンキャッチボタンを外します。
MPXのマガジンキャッチボタンはメカボックスを貫通していないので、別に外す必要は無いパーツではあるのですが、要調整箇所だと思ったので外しておきました。

これも不思議なんですが、MCXの時はリアル形状だったのがMPXでは電動ガンらしいネジ固定になってるんですよねぇ…。

どうしてこうなってしまったのか…。
しかも動き渋いし…。

尚、ロアレシーバーとメカボックスを見比べてみるとこんな感じで、Ver2メカボックスと給弾ルートが90度になっているチャンバーがギリギリ収まるサイズになっている事が分かります。

こうして見るとロアレシーバーが少し長いのも致し方ないのかな…と思ったり。

何度も言っていますが、SIG AIR MPXのメカボックスはVFC Ver2.1です。
FET搭載のアンビメカボックスです。

ボルトリリースボタンと連動するパーツはアンビ仕様になっている影響だと思うのですが、MCXと少し形状が変わっています。
それ以外は基本同じ感じです。
メカボックスの分解を進めるためにとりあえずこのパーツを外します。

メカボックスを固定しているネジを全部外して、メカボックスを開きます。

ギアセットはVFCおなじみの奴。

セクターギアにはセクターチップが付いており、スパーギアはスプリング式シム調整では無い仕様になっているタイプです。

逆転防止ラッチも普通な感じ。

メカボックスにはモーター側に伸びる配線を抑えておく為のパーツが付いています。
これ便利ですよねぇ…ありがたい。(毎回言ってる気がする)

トリガーは物理スイッチですが、VFCおなじみのFET搭載基板が付いています。
この基板もヒューズ部と同じで黒色になっていますね。

ノズルとタペットプレートはこんな感じで、まあこれもおなじみのVe2タイプですね。

ノズルはBB弾と接する面が平らになっている前方吸気対応のタイプで、エアシール用のOリングが内側に付いています。
ノズル形状的にHOPパッキンやチャンバーとの相性問題が起きやすいので、社外製パッキンやチャンバーに交換する際は注意が必要です。

シリンダーはM4サイズ相当のアルミ製加速シリンダー。
シリンダーヘッドは樹脂製のシンプルな形状です。

ピストンはこんな感じ。
VFCのピストンって半透明水色→赤色と変化していったのですが、今度は黒色みたいですね。
色以外は赤色の時と大きな違いは無さそうですが、金属歯の形状が変わっており、強度の高いタイプになっているようです。
ピストンヘッドはアルミ製の後方吸気で吸気穴は8個です。


という訳で、SIG AIR MPXの分解レビューは以上になります。
基本的にはMCXと大きな違いは無いですが、細かい所で違いがある感じです。

特にボルトリリースボタン周りは結構厄介な仕様変更ですね…。
とても組み立てにくかったです。

ちなみにこの記事で分解したSIG AIR MPXは既に友人が調整と組み立てを行い、普通の電動ガンになって持って帰って行きました。