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マルシン SIG P210-6 シルバーABSの分解(2023年モデル)

記事作成日:2023年5月2日

先日開封レビューを行い、シューティングレンジで撃ってきたマルシン SIG P210-6 シルバーABS(2023年再販バージョン)を分解していきます。
尚、うっすら記憶に残っている8mmモデルについても少し触れています。

とりあえず箱出し状態での作動性は非常に快調で、一切の動作不良は無く初速も安定していました。
唯一気になったのはノズル長が極端に短い事によりHOPの掛かりが不安定であるという事くらいなので、それをいじる為にもとりあえず分解をしていく事にします。

スライド側の分解

スライドとシャーシを分離させた後、リコイルスプリングを外します。
P210のリコイルススプリングはスライド前側にハマってるダイカストのパーツを引っこ抜きながら抜く必要があり、ちょっと独特です。

このようにP210-6のリコイルスプリング周りのパーツはアセンブリ化されており、これ以上分解をするにはスプリングガイドに付いているピンを抜く必要があります。

リコイルスプリングを外したらアウターバレルとインナーバレルを取り外す事が出来ます。

バレル周りの分解

バレル周りはこんな感じ。
8mmの製品を6mm化している事もあって、マズル部分が大きく膨らんでいる独特な形状をしたインナーバレルが付いています。

チャンバーを分解するにはまず、チャンバー上部のイモネジを外してインナーバレル用のスリーブ的なパーツを外します。
尚、自分は最初からイモネジが外れている状態でした。
恐らく動作時の衝撃でイモネジが緩んでしまったのだと思います。

その後、チャンバー側面のネジを外してチャンバーを真っ二つにします。
ちなみに給弾スロープ部分に付いている黒いパーツはゴム製で、最初は給弾をスムーズにする為に付いているのかと思っていたのですが、これも8mm弾仕様を6mm用にした時に追加されたパーツのような気がします。
スロープのサイズが6mmBB弾用にしては幅が広すぎる気がするんですよね。

P210-6のHOP周りはこんな感じで、マルシン製可変HOP製品ではおなじみのチャンバー下部側のネジを締め込む事でHOPアジャスターを下げてHOPを強くする構造になります。

HOPアジャスターは薄い鉄板を曲げて作られているようで、少し歪んでいました。(若干左側にズレている)
最終的にはチャンバーに組み込んだ際に正常な形に戻されるはずなので、取り外した時の歪みはあまり基にする必要は無いのかも知れませんが…。

HOPパッキンはこんな感じで超肉厚の独自仕様HOPパッキンです。
ゴムの硬度はそんなに高くは無い気がするのですが、いかんせん厚みが凄いので硬く感じられます。

インナーバレルはマズル側の出っ張りが特徴的ですし、HOP窓側の構造も独特なので専用パーツのような気がします。
もしかしたら8mmモデルを6mm化している他製品も同じような仕様になっているのかも知れませんが…。

アイアンサイトの取り外し

フロントサイトとリアサイトはスライドに圧入されているだけなので、横方向に叩けば簡単に外す事が出来ます。
自分の友人が購入したP210-6はフロントサイトが緩く、自分の個体はリアサイトが緩かったので個体によって硬かったり緩かったりがありそうです。

ローディングノズルの取り外し

続いて、ブローバックエンジンが収められているブリーチを外していきます。

まず、ファイアリングピンの部分に付いているマイナスネジを外します。
尚、このネジはネジロック剤が塗布されている為結構硬いのと、ローディングノズルを押さえつけながらネジを回さないと中でピストン部が空転してしまって良くないので、外す際は注意が必要です。

ブリーチを固定しているネジを外す
ノズルを押さえつけながらネジを回す
ネジにはネジロック剤が塗布されている

このネジを外した状態でスライドの左右を開きながら振ればブリーチとローディングノズルが落下してきます。
ブリーチはスライド左右付いている穴に爪が引っかかってるだけ(写真赤矢印部)なので、スライドをちょっと開いてやるだけで、無理に引っ張り出そうとしなくても外せます。

ローディングノズルはこんな感じ。
やっぱりノズルの太さは8mm感ありますねぇ…。

ローディングノズル側面についているピンを抜く事でピストンを取り外す事が出来ます。
ピストンは真鍮製で、ピストンヘッド形状はカップ型です。

また、ノズルの内部からフローティングバルブスプリングとフローティングバルブが落ちてきます。
フローティングバルブはダイカスト製で昔ながらの形状をしています。

ローディングノズルに関しては8mmモデルの時のデータが流用されていようで、6mmBB弾用には適さない非常に太いノズルとなっています。
HOPパッキン側で6mmBB弾に対応させるように絞ってる感じですね。

当初から気になっていたノズル長が全然合っていないという問題についてはこの通り、ノズルにBB弾を差し込むと半分近くが埋まってしまう状態になります。

更にHOPパッキン側の突起に接触する位置はこのようにHOPパッキンの中央付近なので、こんなノズルではBB弾をHOPパッキンの奥まで押し込む事は出来ません。
結果、超躓きHOPになってしまう訳です。

シャーシ側の分解

続いて、シャーシ側を分解していきます。
まずはグリップパネルを固定しているネジを外し、グリップパネルを外します。
グリップパネルはフェイクウッド(樹脂製)で、中に錘が埋め込まれています。

グリップパネルを外した状態の見た目はこんな感じ。
ちょうどグリップパネルで隠れる位置にMARUSHIN STGAと印字されています。

シャーシの後ろ側にはマガジンキャッチ、ランヤードリング、ハンマースプリングなどを確認する事が出来ます。

ランヤードリングには抜け防止用にスプリングピンが入っているのですが、先端しか引っかかってないですね…。

ハンマースプリングはこんな感じ。
ハンマーを起こすとスプリングガイドというか、シャフトが引っ張られてスプリングが圧縮されます。

ハンマーダウン状態
フルコック状態

という訳で、シャーシ内部のパーツを分解していきます。
まず、前側に付いているダイカストのブロックを外します。
このブロックを外すとスライドストップレバーのリターンスプリングが外れます。

続いて、トリガーピンを抜き、トリガーを外します。

トリガーの内側にはトリガーバーと干渉する押しバネが入っており、これがトリガーのリターンスプリングとなっています。

尚、シャーシ内側にイモネジが付いており、ここを回す事でトリガーの引き代を調整出来るように見えるのですが、限界まで回してもトリガーと接触せず、何も変わりませんでした。

続いて、セーフティレバーを固定しているCリングを外します。
これ、めっちゃ外しづらいんですよね…。
ちょっとシャーシを傷つけてしまいました。(最終的にはグリップで隠れる部分なのでまあ良いでしょう…)

Cリングを外したらセーフティレバーを写真の位置まで動かし、抜く事でセーフティレバーを外す事が出来ます。
この際、プランジャーとプランジャースプリングが外れるので気をつけましょう。

続いて、ビーバーテイル部分に付いているネジを外し、ハンマーASSYを取り外します。
ここがユニット化されているのは分解しやすくて良いですね。

ハンマーASSYはこんな感じ。

とりあえずディスコネクターを外してみたのですが、見るからに細かなピン、スプリング、シアー関係のパーツまみれで組み立てが面倒くさそうな印象があります。

とりあえずハンマースプリングを外してみました。
スプリングガイド部分がダブルナットのような感じになっているので、まず外側のナットを外した後、スプリングガイドを担っている内側のナットを外します。
ネジ山が死ぬので無理に同時には回さない方が良いと思います。

ちなみに単純にハンマースプリングを外すだけであれば、少し操作はし辛いですがグリップパネルを外した時点で可能です。

ハンマーASSYの分解も進めようかちょっと悩んだのですが、手間が掛かる上に分解しても特に出来る事は無さそうなので、とりあえずハンマースプリングを外す所までに留めておきました。


という訳で、2023年再販モデルのマルシン SIG P210-6の分解は以上になります。
この後パーツを組み立てながら調整していこうと思います。
まあ、やるのはノズル周りだけですが…。

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