東京マルイ ガスブローバック ショットガン サイガ-12Kの開封レビュー
記事作成日:2023年6月2日
東京マルイのガスブローバック ショットガンの第一弾となる製品、『サイガ-12K』を予備マガジンとセットで購入しました。
個人的にはガスブローバックでは初となる3発動時発射の製品という事で、AA12が出た時と同じ期待(主に構造面について)があり、面白そうだったので買ってみました。
尚、今回はエチゴヤで予約、購入したのですがマガジンの販売本数が1人1本までの制限があった為、予備マガジンは1本のみ購入しています。
東京マルイ No.1 サイガ - 12K 18歳以上 ガスブローバックショットガン
最近スタイリッシュなパッケージデザインが多い東京マルイ製品ですが、サイガ12Kのパッケージは黒色を基調とし、全体にサイガの製造メーカーであるイズマッシュ社のエンブレムっぽい物が入っています。
箱の左右にはそれぞれキリル文字で説明が書かれていてロシア感があります。
ちなみにイズマッシュ社のロゴっぽい形のロゴも入っています。
MAPYNと読めますが、どういう意味なんでしょう。
昔は東京マルイをもじった感じの物が多かったのですが、これもそうなのでしょうか。
【追記】コメントでMAPYNはマルイと教えて頂いたので、キリル文字で調べてみたら本当にマルイになりました…。
箱を開けるとこんな感じで、最近の東京マルイ製品ではおなじみの肌触りの良い布が敷かれた所に銃本体とマガジン、アクセサリー類が入った箱が収められています。
付属品の紹介
付属のアクセサリー類はこの箱の中に入っています。
付属品はBBローダーに取り付ける先端、マズルキャップ、BB弾、フロントサイト調整工具です。
ローダーとクリーニングロッドは箱の裏側(発泡スチロールの裏側)に入っています。
取扱説明書は蓋の裏側に入っています。
AKM GBBの時は茶封筒でしたが、SAIGA-12Kはジップパックに説明書類が入っています。
実銃もこういう入れ物に入っているのでしょうか。
説明書には基本的な操作方法や注意事項、メンテナンス方法、トラブルシューティングなど製品を扱うのに必要な内容が一通り記載されています。
サイガ-12K特有の注意事項や独特な操作方法などもあるので、一通り目を通しておいた方が良いでしょう。
パーツリストは別紙に記載されています。
東京マルイ サイガ-12K専用マガジンについて
サイガ-12K用マガジンはこんな感じで、外装は樹脂で出来ています。
外装には細かなシボが付いており、質感は悪くないです。
イズマッシュ風ロゴがここにも入っていますね。
マガジン上部はこんな感じ。
独特な形状のリップが特徴的です。
フォロワートップの形状は同社の電動ショットガンで採用されている物に似ている気がします。
尚、マガジンの装弾数は45発、3発動時発射なのでフルロードした1マガジンで15回撃つ事が出来ます。
同社のAKM GBBでは本体側に空打ちモードの機能が存在していましたが、サイガ-12Kではマガジン側に空打ちモードが搭載されています。
放出バルブ側のレバーを動かす事で空打ちモードになる仕様です。
放出バルブ側はこんな感じ。
マガジンが空になると物理的にバルブノッカーが放出バルブが叩けなくなるようになる構造です。
マガジン底部はこんな感じで、注入バルブとセレーション、TOKYO MARUI MADE IN JAPANの表記があります。
サイガ-12Kのマガジンには温度テープが付いており、ざっくりしたマガジン温度を目視でチェックする事が出来ます。
マガジン温度をチェックするにはマガジン背面に付いているボタンを押しながら、マガジンインナーを引っ張り出します。
マガジンインナーはガスタンク部とBB弾を収納する場所が物理的に別れています。
ガスタンクはアルミ、BB弾が入る部分は樹脂で出来ています。
このガスタンクの側面に温度シールが貼られており、15度から30度までの範囲でマガジン温度をチェックする事が出来ます。
写真の状態は20度までしっかり赤くなっており、25度が薄い赤色なので20度〜25度の間の温度になっている事が分かります。
マガジン重量はガスを入れていない状態で393g、ガス(HFC134A)を満タンに入れた状態で420gになります。
ガス容量は27gのようです。
ちなみに、同社製のAKMもガス容量は27gでした。
尚、サイガ-12Kでは専用のBBローダー用アタッチメントが付属します。
このアタッチメントは付属のBBローダー(棒状のやつ)に取り付ける事も出来ますし、同社製のBBローダーに取り付ける事も出来ます。
このアタッチメントを取り付けるとマガジンへBB弾を装填しやすくなりますが、別に無くても装填出来ます。
東京マルイ サイガ-12Kの外観レビュー
という訳で、サイガ-12Kの外観を見ていきます。
バレルがめちゃくちゃ太いAK74みたいな見た目をしています。
マズルはこんな感じで、12ゲージショットシェルを使用するモデルなだけあって巨大です。
また、奥まった所に3本のインナーバレル(アルミ製)を確認する事が出来ます。
マズルは反時計回りに回すと外す事が出来ます。
先端部分のねじ切りが無い独特な形状(SGR-12やトールハンマーと同じサイズ?)になっており、対応のマズルアタッチメントを取り付ける事が出来そうです。
尚、アウターバレルの太さは23.57mm、ネジ部分の外径(山の外径)は22.88mmでした。
参考までに
アウターバレルはハンドガードから約18.7cm伸びています。
ハンドガードはこんな感じで、良い感じのシボとセレーションが付いています。
ハンドガード下部にはスリングスイベルが付いています。
ガスブロック・ガスチューブはこんな感じ。
ガスチューブの窪みがAKのそれにそっくりです。
ハンドガードの真上がアイアンサイトになっています。
サイトへ熱が伝わりにくくしたりガスピストンの冷却性能を高める為なのか、ベンチレーテッドリブっぽい形状になっています。
サイト上部には反射防止用の細かなセレーションが入っています。
フロントサイトとリアサイトはそれぞれこんな感じ。
「ざっくり狙う」用のサイト形状となっています。
サイトピクチャーはこんな感じ。
最初ショットガン用のこういうサイトを見た時に「本当にこれで狙えるのか?」と感じましたが、実際に使ってみると意外と当てれます。
このサイトは狙い方(覗き方)というより構え方の方が重要ですね。
尚、サイトの調整はフロントサイトのみで行います。
サイトのダイヤルは板バネのような物でロックされているので、付属の専用レンチをダイヤル脇の穴に差し込み、回します。
ダイヤルは90度刻みで、回すごとにサイトの角度が変更されます。
レシーバー左側には色々刻印が入っています。
イズマッシュ風ロゴはそのままですが製品名はパッケージの表記とは異なり、ここはСАЙГА-12Кになっています。
レシーバーの質感はAKMの時も十分いい感じでしたが、サイガ-12Kも同様にいい感じですね。
本当、塗装だけでよくここまで硬そうな”鉄っぽさ“を再現していると思います。
フォールディングストックをロックするパーツはAK74系に似たデザインの物が付いています。
マグウェル部はこんな感じ。
かなり独特な構造になっているのが見て分かります。
まず、ノズルとシリンダーが分離している構造というのがユニークですね。
静止状態、ボルト後退し始め、ボルト後退状態でそれぞれこのように変化します。
ボルト後退し始めたタイミングではボルトハンドル部のみ動き、シリンダーとノズルは前進したままです。
限界までボルトが後退したタイミングで、シリンダー部が後退、ノズルも後退します。
従来のガスブローバック製品はハンドガンしかり長物しかり、「ローディングノズル」というシリンダーとノズルが一体型になった構造の物が採用されていましたが、サイガ-12Kではこの通りシリンダー部とノズルが分離しており、別々に動作します。
バルブノッカーには非常に大型な物が採用されています。
マガジンキャッチはこんな感じで非常に薄いです。
尚、マガジンの取り付けに関してはAKやG3、M14などと構造が似ていますが、それらの製品以上に慣れが必要だと思います。
まず、マガジン前側に付いている突起をマグウェル前側に引っ掛けます。
その後、マガジンをグッと手前に引くような感じでマガジンキャッチに引っ掛けるのですが、最後の押し込みがめちゃくちゃ硬いです。
また、マガジンを変な角度で差し込んでしまうとリップ部を破損させてしまう可能性もありそうな構造をしているので、マガジンを挿し込む時は気をつける必要があります。
ちゃんとマガジンキャッチがロックされると、このようにマガジンに付いているセレーションとレシーバーの隙間が不均一になります。
これでちゃんとマガジンが差し込まれた状態となります。
レシーバー左側にはサイドレールが付いており、規格はAK74系と同じです。
同社製の次世代AK74用のマウントレールが使えると説明書に記載があるので、既製品との互換性は問題無さそうです。
レシーバー右側の刻印はこんな感じ。
セレクターレバーはセーフティ状態とセミオート状態の2ポジション。
AK系でおなじみの形状です。
尚、セレクターレバー根本の下辺りにASGKのロゴとTOKYO MARUI MADE IN JAPANの表記が入っています。
ボルト周りはこんな感じ。
サイガの特徴でもあるボルトの後ろに付いている可動式のボルトカバーが確認出来ます。
ボルトを後退させるとこんな感じ。
大型のエジェクションポートは12ゲージのショットシェルを使う製品なだけありますね。
尚、サイガ-12KのHOP-UPは固定式なので、HOP調節ダイヤルなどはありません。
レシーバーカバーはこんな感じで、ここも質感がいい感じです。
尚、同社のAKM GBBで付いていたレシーバーカバーのガタツキを抑える為のパーツがサイガ-12Kには付いていない為、レシーバーカバーはガタガタ動きます。
これによって作動時の音が激しくなっていますが、「レシーバーカバーはガチガチにしたい」という人も少なくはないと思うので、好みが分かれそうなポイントだと思います。
マルイ サイガ12Kではマルイ AKMに付いてたレシーバーカバーのガタツキを抑えるパーツが付いていないので、カチャカチャ言います。
— エボログの中の人 (@Evolutor_web) June 2, 2023
その影響で動作音がだいぶ大きくなってます。 pic.twitter.com/kImbyMReWU
レシーバーカバーを外した時の様子に関しては記事後半で紹介します。
トリガー周りはこんな感じ。
トリガーの根本部分にダミーのボルトストップが付いています。(押せば動きますが、どことも連動していないので特に意味はありません)
グリップはこんな感じ。
AKMやAK74系の標準グリップと同じ、非常に薄いグリップです。
ストック基部はこんな感じ。
サイガ-12KにはAK74系と同じ仕様の折りたたみストックが付いているので、ボタンを押す事でストックを折りたたむ事が出来ます。
ヒンジ部はこんな感じ。
ストックを展開した状態はこんな感じ。
サイドレールを逃がす為の窪みが付いていたり、ストックを折り畳んだ時のロックパーツが引っかかる窪みが設けられています。
バットプレートは金属で出来ており、ボタンが付いています。
このボタンは折り畳んだストックを展開する時に使います。(このボタンを押す事でロックが解除される)
箱出し状態の作動性と初速について
という訳で、箱出し状態で売っていきます。
とりあえず3マガジンほど慣らしを行った上での計測になります。
尚、検証に使ったガスはHFC134A、弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾です。
まずは作動性から。
マガジン温度を30度程度にした状態での動作はこんな感じ。
東京マルイ サイガ12(マガジン温度30度) pic.twitter.com/IFUrV1kQFP
— エボログの中の人 (@Evolutor_web) June 2, 2023
めちゃくちゃ動きますし、リコイルもガツガツ来て売っていて気持ちが良いです。
また、動画では伝わりにくいですが、動作時の金属音が激しくめちゃくちゃ煩いです。
レシーバーカバーがガタついている影響でめちゃくちゃ音が反響してる感じです。
MWSと動作音を比較してみました。
響いている音域が違うので音圧(dB)だけでは一概に比較出来る訳ではありませんが、このような違いがあります。
M4 MWS:102.5db
— エボログの中の人 (@Evolutor_web) June 3, 2023
サイガ12K:110.8db pic.twitter.com/vu7Ao5KCwm
マガジン温度ごとの初速を調べていきます。
尚、いつも初速計測で使用しているACETECH AC6000BTはショットガンのような同時発射の銃を使うと初速計測がバグる(ズレて発射されたBB弾を1発として計測してしまう)為、同時発射の銃でもそれなりに計測出来るXCORTECH X3200 MK3を使っています。
まずは常温(24.7度)での計測から。
リコイルはだいぶマイルドな感じで、初速も60m/sに届かない程度とかなり大人しめ。
続いて、マガジン温度を31.8度まで温めた状態で測りました。
作動性がかなり向上し、いい感じのリコイルを体感できます。
初速は70m/s台まで上がりました。
説明書にも記載されていますが、サイガ-12Kはこれくらいの温度で使う事が推奨されています。
最後にマガジン温度を40.7度まで上げました。(説明書によれば非推奨な温度)
作動性やリコイル感などは30度の時と比べても大きな変化は無く、初速に関しても2〜3m/s程度上がり、72.86m/sになった程度でした。
マガジンを無駄に温める理由は無さそうですね。
尚、残弾が残っている状態でマガジンを抜くと1発だけ溢れます。
尚、3マガジン分撃った後のガス残量ですが、10g残っていました。
単純計算1マガジン打ち切るのに約5.6g使う感じですね。
レシーバーカバーを外し、ボルトを取り外してみます
ちゃんとした分解レビューは後日投稿する予定ですが、一旦説明書に記載されている範囲での分解を行っていきます。
まず、トップカバーを外します。
トップカバーはAK系と少し異なるロック方式になっているので注意が必要です。(ボタンを押す手間が増えている)
尚、先述しましたがサイガ-12Kは同社のAKM GBBで付いていたレシーバーカバーのガタツキを抑える為のパーツが付いていません。
その為、レシーバーカバーのロックはリコイルスプリング側のみで行われています。
後はリコイルスプリングを外し、ボルトを限界まで後退させるとレシーバーからボルトを抜く事が出来ます。
ボルトを外したら見ておきたかったシリンダーとローディングノズルのつなぎ目部分。
どうやらシリンダー側に大きな穴(ガスの通り道)があり、ローディングノズル側で3つに分岐させる構造のようです。
尚、リコイルスプリング側にはダンパー用のスプリングが付いています。
AKM GBBでは二重のOリングでしたが、サイガ-12Kではスプリングになっているようで、このスプリングがボルトに直接衝突します。
最後に、レシーバーカバーを外した状態でのスローモーション動画を載せておきます。
レシーバーカバーを外してスローモーション pic.twitter.com/MVBfUWZXpT
— エボログの中の人 (@Evolutor_web) June 2, 2023
スローモーション別アングル pic.twitter.com/uo1wDARkTh
— エボログの中の人 (@Evolutor_web) June 2, 2023
という訳で、東京マルイ ガスブローバックショットガン サイガ-12Kの開封レビューは以上になります。