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現行タイプのAK-12を再現したARCTURUS AK12U PEエディション(PERUN ETU搭載)のレビュー(800丁限定リミテッドエディション)

記事作成日:2023年8月14日

ARCTURUS製AK12のアップグレード版、AK12 Updated AEG PEエディション(AT-AK12U-PE)のレビューを三山商事株式会社よりご依頼頂いたので製品をお借りしレビューしていきます。
こちらは2020年にリニューアルされたAK12の最新モデルを再現した電動ガンになります。

尚、こちらの製品は800丁限定のリミテッドエディションとなり、この製品は同社のAK12 PEと同様にPERUN製電子トリガーを標準搭載している他に同社製のハイトルクモーター、ANT21TとスチールCNC削り出しの13:1ハイスピードギアが組み込まれているのも特徴になります。


ベースになっているAK12PEや、組み込まれているパーツであるANT21T13:1ギアは以前当ブログでもレビューしておりますので、気になる方はそちらの記事もご参照下さい。

付属品について

内容物はこんな感じでAK12U本体とマガジン2本(ノーマルマガジン1本、多段数マガジン1本)、リアサイト、L字レンチ、おなじみのロゴステッカー、取扱説明書、初速証明及び品質証明書、PERUNのロゴステッカー、AK12用PERUNの設定マニュアル、ディーンズ→ミニコネクタ変換ケーブル、ARCTURUSのノベルティグッズ(ラバーパッチ、マグネットステッカー)、クリーニングロッドといった感じです。

説明書やノベルティグッズ類はこんな感じ。

取扱説明書は基本的な操作説明の他にバレル・チャンバーやQDスプリングガイドを外し、ピストンスプリングを取り外す方法などが記載されています。
パーツリストはありませんでした。

同社製AKシリーズはトップカバーを外してストックを折りたたむだけでピストンスプリングにアクセスする事が出来るのですが、このAK12U PEでもその構造は健在です。
色々弄る人間からすると有り難い構造です。

AK12U PEには同社のAK12専用に作られているPERUN製の電子制御トリガー(Ver3メカボックス用のPERUNとは異なる個体)が搭載されています。
AK12Uにはこれの設定マニュアルが同梱されており、ステッカーになっている物とカードになっている物が入っています。

セレクターレバーを動かしながらトリガーを引き、LEDの色とビープ音聞きながら調整する形で、セレクターレバーの順番、アクティブブレーキの強さ、プリコック位置、連射速度制御、トリガー感度、バッテリー電圧アラートなどの設定を行えます。

トリガーとメカボックスの隙間からLEDの色を確認可能

マガジンはスプリング給弾のノーマルマガジンとゼンマイ給弾の多弾数マガジンの両方が1本ずつ付属しています。

ノーマルマガジン、スプリング給弾マガジン共にAK12でおなじみの窓付きポリマーマガジンを模しています。
窓からはマガジンインナーが見えます。
ダミーカートを印刷した紙とか入れておくと雰囲気が出て良いかも知れませんね。

給弾口側とマガジン底部はそれぞれこんな感じ。
多弾数マガジンに関しては給弾口側に弾を入れる蓋が付いており、マガジン底部にはゼンマイが付いています。

ノーマルマガジンはマガジンバンパーをワンタッチで外す事が可能で、アウターとインナーに分離させる事が出来ます。
また、インナーにはフルロード・30発切り替えスイッチが付いており、リアルカウントでの運用も可能な仕様となっています。

従来品のAK12では20mmレールに取り付けるタイプのピープサイトが付属していましたが、AK12Uに付属するリアサイトはAK12専用の物になっています。
トップカバーの後ろに差し込んで使う感じですね。

AK12 Updated PEエディション本体の外観紹介

AK12 Updated PEエディションはこんな感じで、以前レビューを行ったAK12 PEからグリップ、ストック、リアサイトが変更されています。
フロント周りは特に変更はありません。

という訳で、細部を見ていきます。
まずフラッシュハイダーは従来のARCTURUS製AK12系と同様に独特な構造になっており、フラッシュハイダーは14mm逆ネジに取り付ける専用のアタッチメントで固定されています。

フロントサイト周りはスチールで出来ており、ガスブロック部の蓋がQDスプリングガイドを着脱する為のツールになっています。

尚、ARCTURUSのAK12シリーズはストックを折り畳んでトップカバーを開くだけでメカボックスのQDスプリングガイドにアクセスする事が出来るという特徴があります。
AK系はQDスプリング採用製品であっても一度ロアレシーバーからメカボックスを取り外さないといけなかったりする場合も少なくはないのですが、その点ARCTURUSはアクセスが良いというメリットがあります。

ハンドガードはポリマーで出来ており、4面にレールが付いています。
上下のレールは長いですが左右のレールはハンドガード前側に3コマの物が付いています。

また、左右に付いているレールは取り外す事も可能です。
取り外した時の見た目も良い感じですね。

ロアレシーバー下部にARCTURUSのロゴとシリアルNOが入っています。
AK12ではこのシリアルNOはトリガーガードの所に入っていましたが、AK12Uではトリガーガードがグリップ一体型になっているのでここに変更されたのでしょう。

マグウェル部はこんな感じ。
マグウェル内側はマガジンを差し込む動作がしやすいようにチャンバー下部の隙間が埋められています。

マガジンを取り付けるとこんな感じになります。

レシーバー左側には刻印が入ってます。
ロシア語分からないので上に何て書いてるのか分からないですが、下は使用弾ですね。
実際に打刻をしているそうで、傾きやかすれ具合には個体差があるとの事です。

トップレールはレシーバー側とハンドガード上部でツライチになっています。
尚、トップカバーはレシーバーにかなりガチガチに固定されておりガタつく不安が一切ありません。

エジェクションポート周りはこんな感じ。
ダミーボルトを引く事でHOP調節ダイヤルにアクセスする事が出来ます。
HOP調節ダイヤルは横回転のドラム式です。

セレクターレバーはこんな感じで指を引っ掛けて動かす事が出来るデザインになっています。
セレクターポジションは上から順にセーフティ、フルオート、2点バースト、セミオートの4ポジションになっています。
このセレクターポジションは電子トリガーの設定で変更する事も可能です。

尚、電子トリガーが組み込まれている事により物理セーフティが存在していません。
その為、セーフ状態では射撃されないだけでトリガーは引くことが出来ます。

グリップはポリマー製でトリガーガード一体型になっています。
全体的に丸みを帯びたスマートなデザインのグリップです。

左右対称デザインなのですが、このマガジンキャッチボタンみたいな突起は何なんでしょう…。

トリガーガードはこんな感じでマガジンキャッチの左右を覆うような形で固定されている太めなデザインの物です。

グリップはこんな感じ。
フルサイズのモーターが入っている割には細身で握りやすいグリップです。
個人的にはフィンガーチャンネルが付いていない分、こっちのグリップの方が手にフィットして良いですね。

トップカバーにリアサイトを付けるとこんな感じになります。
リアサイトはトップカバーの後ろに圧入し、イモネジを締め込んで固定します。
このリアサイトは下部のダイヤルを回す事でリアサイトを上下に動かす事が出来ます。

サイトピクチャーはこんな感じ。

トップカバー後部はこんな感じ。
AKシリーズはここにトップカバーのロックボタンが付いていますが、AK12ではトップカバーの固定方法が変更されている為、ロックボタンはありません。


ストックはこんな感じで折りたたみ・伸縮可能なポリマーストックが付いています。

折りたたむとこんな感じで、少し上側に向いて畳まれます。

ヒンジ部はこんな感じ。
多少の個体差はあるようですが、折り畳んだストックはそのまま引っ張れば展開する事が出来ます。

個体によっては噛み込んでびくともしない事もあり、その場合は以前AK12をレビューした時に紹介した通り、ロックレバーを指で押しながらストックを動かす必要があります。

ストック基部にQDスイベルホールが付いています。

バットプレートはラバー製で程よい弾力とグリップ力があります。

ストックの伸縮はバットプレート側のレバーを押しながらストックを引っ張ります。

ストックは約20cmから約26cmに伸ばす事が出来ます。

ストックのポジションは6段階です。

バッテリーの挿入と対応バッテリーについて

ARCTURUS AK12シリーズのバッテリーはトップカバーを外してその中に入れる、よくあるAK系スタンダードと同じ仕様になっています。

ただし、トップカバーのロック解除方法がAK47やAK74などと異なっており、まずハンドガードとトップカバーの間に付いているロックレバーを回転させ、ロックを解除した後引っ張ります。
そしたらトップカバーを外す事が出来ます。

トップカバーがガチガチに固定されている事もあり、このロックレバーはかなり渋いです。
結構力を込めて引っ張る必要があります。

配線は取り回しの良い柔らかめの物で、バッテリーコネクタはディーンズコネクタ(T字コネクタ)です。
ノーブランド系ではなくちゃんとAmassのコネクタが採用されています。

対応するバッテリーは下記の通り。
長細いスティックタイプバッテリーからストックチューブインサイズの物であれば大体入れる事が出来ました。
※メーカーの推奨は7.4Vです。

スティックタイプバッテリーはガスピストン部に差し込む形で入れる事が出来ますし、ストックチューブインサイズでもかなり分厚いセルが採用されている7.4Vや普通に11.1Vも問題なく入れる事が出来ます。
ただし、セルがぶ厚めの製品に関しては配線の取り回しを工夫しないといけないので、配線の長さ調整などは行う必要があると思います。
また、少し圧迫するような感じで入れる必要もあるので注意が必要です。

ガスピストン部に逃せるスティックタイプ
大型なセルのバッテリーもギリギリ入る
このサイズであれば11.1Vも問題無し

自由度の高さで言うとスティックタイプか薄型のストックチューブインサイズの7.4Vが良いと思います。

箱出し状態での初速と発射サイクルについて

箱出し状態での初速と発射サイクルを見ていきます。
検証に使用したバッテリーはRE VOLTAGE 7.4V 1500mAh 85C、BB弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾です。

HOPは最低の状態が最も初速が高いですがそれでも比較的おとなしめな初速で、86m/s前後(低い時は81m/s程度)でした。
作動性に関してはAK12 PEとよく似ていますが、初速は低くなっているようです。
HOPを強くしていくと初速はどんどん下がっていき、最大HOP状態付近では弾詰まり寸前の状態で初速は20〜30m/s台まで落ちます。

フルオートの発射サイクルは秒間19.1発。
13:1のギアが組まれている事もあり、7.4Vでもかなり速い発射サイクルでした。


という訳で、ARCTURUS AK-12 Updated PEエディションのレビューは以上になります。
基本的にはAK-12と同じ為、端折っている箇所もあるので、より詳しく知りたい場合はAK12のレビュー記事の方もご参照頂けるとより分かりやすくなると思います。