
Silverback Airsoft Desert Tech MDRX購入者向けに無償配布されたアップグレードパーツを組み込みこんで行きます
記事作成日:2023年8月17日
Silverback Airsoft Desert Tech MDRXの国内流通から半年ほど経ちましたが、Silverback Airsoftからアップグレードパーツ配布の案内が来た(購入店からメールで連絡が来ました)ので、申込みを行いアップグレードパーツを入手しました。
アップグレードパーツが無償で手に入る上に送料(香港からの発送)も掛からないという羽振りの良さ。

ちなみに自分はMDRXを2丁持ってるので、2つ共アップグレードパーツの申請を行いました。
尚、アップグレードパーツを入手するには製品のシリアルNOと購入証明書(レシートや支払い明細書など)が必要になるらしいので、中古で購入した場合にどうなるのか分からないです。
フォームの仕様上、製品のシリアルNOだけでも申請出来そうな気がしますが…。


アップグレードパーツの申し込みを行った翌日には発送され、翌週には届きました。
速い…。

ちなみに、アップグレード箇所は下記の通り
- ギアの抵抗を軽減
- 電子制御システムとモーターの安定性向上
- 基板の絶縁性向上
- モーターの位置調整ネジの改良
- 給弾システムの改善と耐久性向上(ノズルディスコネクションOリング、ノズルディレイラースプリング、ディレイラースクリューの向上)
- バッテリー交換の簡略化(バットプレートを外してバッテリー交換が出来るように)
また、これらは今後のMDRXでは標準仕様となるようです。
シンプルなダンボールのパッケージにパーツがぎっちり収められています。
尚、説明書はありませんがパッケージに貼られているQRコードから組み込み解説を行っているYouTubeを開く事が出来たので、それを見て作業をすると良いと思います。

YouTubeに上がっている解説動画はこちら
MDRXアップグレードパーツの内容物
内容物はこんな感じ。
結構色々なパーツが小分けされて入っている他、工具やグリスも同梱されています。

とりあえず各種ドライバーさえあればアップグレードパーツの組み込みは行えそうですね。
工具はシリンダー周りのパーツを分解するのに使えるレンチが付属。
グリスは樹脂やゴムを腐食しにくいPTFEグリスと主にギアに使用する高粘度なギアグリスの2種類が付属しています。


ちなみに、PTFEグリスは粘度が高いので薄く塗り伸ばす感じが良いでしょうね。
ギアグリスの方もサラサラとしていて、結構好みなグリスでした。
普通に良いグリスだと思います。
ただ、今回もグリスはG.A.W. Gグリースを使いました。
細々したパーツは小袋に分けて入っています。
それぞれのパーツの使い方については後述します。

尚、付属の皿ネジとピンの抜け防止用のフックはアップグレードパーツというより補修パーツだと思います。
傷いてしまったり、紛失してしまった時用の物だと思います。
ギアはベベルギアのみ同梱、調整用のシムも何枚か入っています。



更に基板も付属してきました。
これ単体でも8000円ほどするので、予備基板が無償で手に入るというだけでもこのアップグレードパーツの申請はやった方が良い気がします。


Silverback Airsoft MDRXにアップグレードパーツを組み込んでいきます
という訳で、これらのパーツを組み込んでいきます。
尚、私のMDRXは既に色々と弄られてしまっているので、純正状態と結構変わっています。
なので、弄った箇所に関しては都度説明を入れていきます。
尚、分解方法については一部省略していますので、詳しい分解方法を知りたい方は分解レビュー記事の方をご参照下さい。
バットプレートの交換
まずはバットプレートから。
MDRX純正状態だとバッテリー交換をするにはストックに付いている2本のピンを外して、テイクダウンする必要があり、少々手間がかかる上にバッテリー交換時に基板やスイッチがむき出し状態になる事からちょっと怖いですし配線を引っ掛けてしまう可能性もあります。

アップグレードパーツに付属するQDスリングスイベルとバットプレートに交換する事で、テイクダウンせずにバッテリーが交換出来るようになります。
という訳で、まずストックからバットプレートを外します。

MDRXのストックから取り外したバットプレートとQDスイベル、アップグレードされたバットプレートとQDスイベルはそれぞれこんな感じ。
標準のQDスイベルは基部が六角形ですが、アップグレード版では丸くなっています。


これはストック基部の固定方法の違いによる物です。
アップグレード版ではQDスイベルに挟まるような形の板が付いているので、丸くなったのだと思われます。


という訳で、QDスイベルを交換します。


アップグレード版のバットプレート下部に付いている爪をストック底部に引っ掛けて、固定する感じです。
その後、QDスイベルに板バネがはまり、ストック上部のピンを戻せばバットプレートがガッチリ固定される訳です。



メカボックス側のパーツ交換
メカボックス側のパーツも色々と変更されているので、それも交換していきます。
まずネジを外してメカボックスを取り出します。
尚、シリンダーに貼られている黒いテープはセンター出しと位置ズレ防止、共振低減用に貼っている物です。

まずギアボックスからシリンダーを分離させ、ピストンスプリングを外しておきます。

付属のレンチを使う事でシリンダーの前後を外す事が出来ます。
普通にモンキーレンチの方がトルク掛けれて良いと思うんですが、そういう工具を持ってない人はシリンダーの分解が出来ないですからね。
アップグレードパーツと一緒に同梱されているのはありがたいです。


尚、アップグレードパーツの組み込みに必要なのはノズル側の分解だけなので、前側のみ外しました。

まずはピストンを分解します。
尚、ピストンは純正のアルミピストンではなくSLONG製の樹脂ピストンに変更しています。
また、AOE調整とピストンの保護用にゴムダンパーをピストンとピストンヘッドの間に挟んでいます。

ちなみに、ピストンの分解はピストンヘッドの吸気穴にカニ目レンチを突っ込んで、ピストン内のネジを回すと簡単に外す事が出来ます。

この中で交換するパーツはピストン内部に付いているピストンヘッドのリターンスプリングとそのシャフト、そしてピストンヘッドに付いているノズルを引っ張る為のOリングです。


ピストンのリターンスプリングに関しては純正よりも線形が太く巻数が減っています。
純正よりもアップグレード版の方がスプリングレートが高く結構硬いです。


ノズルを引っ張る為のOリングは純正よりも太く、柔らかくなっていました。

ピストンヘッドがノズルをくわえ込む時間の調整が行われている感じでしょうか。
SYSTEMA PTWでも給弾不良が起きた時によくこのあたりの調整を行いますし…。
続いてノズル側にもアップグレードパーツを組み込んでいきます。


尚、ノズルは延長を行い純正状態で付いていたワッシャーを外しています。
アップグレードパーツによって置き換わるのはノズルのリターンスプリングです。
純正よりも線形が太く巻数が減っています。
このスプリングは純正よりも柔らかくなっていました。

スプリングを交換するだけでノズルのパーツ交換は終了です。
個人的にはノズル長が全然合ってないのを何とかして欲しかったんですがね…。

続いて、ギアボックス側のパーツを外していきます。
ギアボックス側に関しては「ベベルギア」「ECU」「モーター位置調整用ネジ」の3点にアップデートが入っています。
という訳で、まずはベベルギアの交換から。

純正ベベルギアとアップグレード版ベベルギアはこんな感じ。
「ギア抵抗を軽減」と紹介されていますが、大きな仕様変更は全体的な歯の厚みの変更だけのような気がします。

こう並べてみると分かりやすいと思いますが、ピニオンギアと接触する側の歯の高さとスパーギアと接触する側の歯の厚みが大幅に変更されています。
これによりベベルギアとの当たり具合がだいぶ改善する気がします。


とは言え、自分は純正ベベルギアで綺麗に回せるように調整しちゃったんですが…
お陰で全体的に再度シムを見直す事になりました。
調整しちゃったならわざわざ変えなくて良いのでは…?とは思いましたが…。

というか、純正状態だと明らかにギアの位置おかしかったので、最初からこのギアを入れておいて欲しかった…。
続いて、モーターの取り付けです。
モーターに関してはモーターの上下位置を調整する為のネジに変更が加えられています。
純正のネジはネジ頭が三角形という変わった形のイモネジ(3mmの六角レンチで回す事は出来る)でしたが、それが4mm六角レンチに対応した普通のイモネジに変わっています。



また、ネジの長さも大きく変わっており、ネジ緩み防止用のナットを取り付ける事が出来るようになっています。



最後にECUです。
相変わらず基板がガチガチにエポキシ樹脂のような物で固められていてコンデンサと磁気センサー以外何も分からないです。

見て分かる差はエポキシ樹脂の色が変わってるのと、磁気センサーの所に熱収縮チューブが巻かれているのと、配線の根本に絶縁テープが、モーター側に伸びる配線に熱収縮チューブが追加されているという点位でしょう。


尚、ジャンパピンが付属しないのでバッテリーの電圧チェックを有効にするには純正基板からジャンパピンを移植させる必要があります。

とりあえず諸々パーツを取り付けて動作チェック。
最初はピニオンギアの位置調整を行ったので、動作テスト用のスイッチを取り付けて動かしました。


その後ECUをモーターに繋いでレシーバーに取り付け最終動作確認を行い、問題が無い事を確認してからモーター位置調整用のネジにナットを取り付けてロックさせます。


確かにギアノイズはかなり改善されていました。
下手にギア交換したりシム調整で頑張るよりもこのベベルギアを組み込んだ方が良い気がします。
という訳で、これでアップグレードパーツの組み込みは完了です。
交換したパーツはこんな感じ。

新しくなったバッテリー取り付け方法
バッテリーの取り付け手順はこんな感じ。
まずストック上部のピンを抜いてバットプレートを外します。
その後、後ろからバッテリーを差し込み、コネクタを繋げます。



テイクダウンしてバッテリーを交換していた時に比べるとだいぶ楽になった気がします。
ECUから伸びている配線が相変わらず短いので、不便な箇所はまだ残っていますがだいぶマシになった感じですね。
これ以上のアップグレードは同社製のほか製品と同じで有償ですかね。
ロングノズルとかチャンバーとかそのうち出てくるんでしょうか…。
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