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東京マルイG17 Gen5 MOSと同時に発売された「G17用バージョン2.0」マガジンと従来のグロック17用マガジンを比較していきます

記事作成日:2023年12月24日

東京マルイG17 Gen5 MOSの開封レビュー分解レビューを行いましたが、今回はマガジンを分解しつつ従来のグロック17用マガジンとの比較を行っていきます。

尚、分解レビューの結果、G17 Gen5 MOSは従来のグロックシリーズとは全く異なるパーツ構成になっている事が分かっています。

分解レビューでバラした東京マルイ G17 Gen5 MOS

という訳で、こちらがグロック17用(初期型)、グロック17用(Gen4発売時にリニューアルした現行タイプ)、そしてG17 Gen5 MOS付属の『G17用 バージョン2.0』です。
外観で分かる差はマガジンバンパーとフォロワートップの色位でした。

ただし、ガスの容量には若干の変化があり、グロック17用マガジンの現行タイプでは空の状態で284g、満タンにすると298gでガス容量は14gなのに対し、G17用マガジン バージョン2.0は空の状態だと266g、満タンに入れると282gになるのでガス容量は16gになり、従来のマガジンよりも若干マガジンが軽くなり、容量が増えている事が分かります。

尚、東京マルイオフィシャルサイトの情報だとこのような感じになっており、初期型のスペアマガジンは既にカタログ落ちしています。
G17用スペアマガジン・バージョン2.0は従来のグロック17用スペアマガジンよりも1000円値段が上がっているようです。

尚、当記事では全て左がグロック17用(初期型)、真ん中がグロック17用(現行タイプ)、右がG17用 バージョン2.0という順番で並べています。
また、グロック17用初期型に関しては、現行タイプが発売されている頃にはまだ流通していたかなり新しい個体なので、初期型の本当の初期とは微妙に仕様が異なっている部分があります。
そこは比較対象外ですのでご了承ください。

マガジンに付いている残弾数カウント用の穴を模した造形もそれぞれで色々な差があり、初期型とそれ以外では大きな差があり、G17用バージョン2.0からはGlockロゴの下に入っている「AUSTRIA」の文字が無くなっています。
また、パーティングラインも薄くなっていますね(これは個体差だったり金型が新しくなった結果だと思いますが…)

マガジンキャッチ部はこんな感じで、グロック17用の現行タイプとG17用バージョン2.0は同じでマガジンキャッチの入れ替えに対応しています。
グロック17用の初期型はGen3用のマガジンなので、マガジンキャッチの入れ替えには対応していません。
尚、元々マガジンバンパーに入っていた「TOKYO MARUI MADE IN JAPAN」の文字がG17用バージョン2.0ではここに移動しています。

マガジン底部のパーツ構成について

マガジンバンパーを外した時はこんな感じ。
従来のグロック17用マガジンはバンパーにガス注入用の穴が空いており、バンパーを付けたままガスを充填させる事が出来ていましたが、G17用 バージョン2.0ではマガジンバンパーがリアル形状になっておりスライドさせてガスを充填させる仕様になっています。
その為、刻印もちゃんとGlockのロゴが入るようになっています。

マガジン底部はこんな感じ。
マガジンバンパーを固定する突起の形状が変わっている外、従来のマガジンは底部からのネジ止めだった底蓋が側面からのピン差しに変更されています。
これはグロック19の時からこれだったので、その流れに則った形に変更されているのでしょう。
それの影響でガスの注入バルブの位置が変わっています。

注入バルブはこんな感じで特に違いは無く、注入バルブから真鍮製のパイプが延長されているデザインですね。

マガジン底部はこんな感じで、ここには結構な差がありました。

  • グロック17用初期型:固定用ネジにはワッシャーとOリングが付いている、底蓋に付いているパイプの先端が別パーツで銀色になっている
  • グロック17用現行タイプ:固定用ネジにはOリングのみ、底蓋のパイプは別パーツではなく一体型
  • G17用バージョン2.0:ピン固定になっており、底部の形状が大幅変更、Oリングが大型化。底蓋のパイプは根本から別パーツ。

マガジン底部から伸びているパイプは気化スペースを確保する為の物で、このパイプの高さ分はガスが充填されず、液体ガスを気化する為のスペースとして使えるようになります。

G17用バージョン2.0ではこれがアルミパイプに変更され、太さも変わっています(長さは同じです)
※写真では奥行きの問題で短くなっているように見えますが、同じ長さです。

マガジンの内側はこんな感じ。
グロック17用とG17用バージョン2.0ではマガジン底部を固定するネジを取り付けるネジ穴が無い為、マガジン内のスペースが広くなっているようです。

マガジン内側の最奥にピントを合わせて撮影するとこんな感じ。

グロック17用(初期型)
グロック17用(現行タイプ)
G17用 バージョン2.0

リップ側、放出バルブ周りのパーツ構成について

リップ側、放出バルブ周りはこんな感じ。
リップやガスルートの形状は同じですが、放出バルブの上側の形状がグロック17用初期型と現行タイプ、G17用バージョン2.0でそれぞれ異なっています。

バルブノッカーを回避する構造なのは変わらない気がするのですが、ここの形状が変わっている理由は何なんでしょうか…。
特にバルブノッカーがぶつかるような事は経験上無いのですが。

フォロワーはこんな感じで、スプリングがG17用バージョン2.0で少し長くなっていますが恐らくこれはそれ以外のバネがヘタっているだけだと思います。

フォロワートップの色が変わっている外、滑り止めのデザインが変わっているのとフォロワーのガタ取り用というか摩擦を減らしてフォロワーをスムーズに動かす為なのか出っ張りが追加されています。

ちなみに、フォロワーを押し下げた状態で弾を流し込む為のスペースはグロック17用の初期型とそれ以外で長さに違いがあります。

リップ側とガスルートパッキンはこんな感じ。
固定ピンとガスルートパッキンは同じですが、リップ部は微妙に形状が異なっている箇所がありました。

フォロワーが飛び出し、スライドストップを押し上げる所の段差が若干深くなっているのと、リップの左右が少し細くなっていました。
0.2mm位の差なのでどういう理由で変更したのかが気になる所ではあります…。

ガスルートパッキン内側はこんな感じ。
見た感じ違いは無さそうです。

リップを外した状態のマガジン上部はこんな感じ。
G17バージョン2.0ではフォロワーが通る部分の右上に溝が追加されている位でそれ以外の変化は無さそうに思えます。

放出バルブはこんな感じ。
G17 Gen5 MOSでは異常なまでに作動性が高まっている事から「放出バルブが変更されている」説がありましたが、グロック17用の現行タイプから特に変化は無さそうです。
穴のサイズもバルブ内のスプリングの硬さも同じようです。

尚、初期型からは変更が確認出来、バルブノッカーによって叩かれる部分の面積が広く(テーパーが浅く)なっており、マガジン内側(ガスが流れ出る側)のテーパーが浅くなっていました。


という訳で、グロック17用マガジン(初期型)とグロック17用マガジン(現行タイプ)とG17用マガジン バージョン2.0の比較は以上になります。

こうやって並べてみると結構色々と変わってきていますが、大きな変化は無い所を見ると本当に最初から優秀な設計だったんだろうなと気付かされます。

ただし、新型マガジンもメチャクチャ大きく変わっているという訳では無さそうなので、G17 Gen5 MOSの作動性の良さはマガジンの影響も多少はあると思われるものの、本体側の仕様変更の影響が大きいような気がします。
実際グロック17 Gen4にG17用マガジン バージョン2.0を組み込んでもあそこまでは動かないですしね…。

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