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LAMBDA DEFENCE B&T GHM9-Gの内部調整(作動性改善)を行いつつ外装も弄っていきます

記事作成日:2023年12月29日

友人が購入し、開封レビュー分解レビューを行ったLAMBDA DEFENCE B&T GHM9-G GBBですが、今度は友人が注文した『Lambda Defence B&T GHM9-G/CNCアルミ M-LOKハンドガード&アウターバレルセット』と『Lambda Defence B&T GHM9-G/CNC フォールディングチャージングハンドル』が届きました。
どうやらこれらのパーツを組み込んで欲しいそうな。

という訳で、内部調整を行いつつこれらのパーツの組み込みもついでに行っていきます。

バレル周りの調整

という訳で、まずはバレル周りの調整から。
インナーバレルに関してはそのままで良さそうだったので、そのままにしつつHOPパッキンのみ東京マルイ製に交換しました。
純正のHOPパッキンは硬度や面押しという特性上、軽い弾で鬼HOPが掛かる可能性が非常に高かったので安牌の東京マルイ純正に変えました。

ただし、東京マルイ純正HOPパッキンだとLAMBDA DEFENCE B&T GHM9-Gのノズルがスカスカになってしまい、咥え込みが出来なくなってしまったのでチャンバー内側にテープを貼ってHOPパッキンの口を少し圧迫するようにしました。
最初0.3mmのアルミ板を入れていたのですが、それだと絞られ過ぎてHOPパッキンが歪んでしまったりしていたので、厚さ0.1mmのビニールテープにしました。

また、アウターバレルの基部にチャンバーを差し込んだ際に若干のガタツキがあったのでチャンバーの外側にポリイミドテープを貼り付けました。

HOPクッションも交換、いつも使っている直径3mmのシリコンチューブにしました。
また、HOPアームとHOPダイヤルのクリアランスを埋める為にHOPアーム上部に接着剤を一滴垂らして固めました。
これでHOP調節の幅がだいぶ広がりました。

これでバレル・チャンバー周りの調整は完了。
最後にHOPがしっかり飛び出す事も確認しました。

HOP最低の状態
HOP最大の状態

Lambda Defence B&T GHM9-G/CNCアルミ M-LOKハンドガード&アウターバレルセットの取り付け

このタイミングで『Lambda Defence B&T GHM9-G/CNCアルミ M-LOKハンドガード&アウターバレルセット』の取り付けも行います。
こちらの製品はTWI製のカスタムパーツで、純正ハンドガード・アウターバレルよりも少し長く、アルミ削り出しで作られている製品になります。

表面はザラザラしておりマットな黒色の塗装が施されています。
また、アウターバレル先端には14mm逆ネジとMP5に付いている事でおなじみの3ラグが付いています。

純正とTWI製を並べるとこんな感じ。
ハンドガードはM-LOKスロット1個分長くなっており、アウターバレルは純正の90mmから155mmになっています。

まずアウターバレルを取り付けるのですが、そのままだと基部パーツに差し込む事が出来なかったので表面を軽く削りました。
エッジを丸めつつ全体的に塗装を剥がす感じで0.1mm位削る事で圧入する事が出来るようになりました。

根本を削らないといけなかった
若干タイトめな感じで、シリコンスプレーを塗布しつつゴムハンマーを使って圧入

続いてハンドガードも取り付けました。
こちらは特に加工もせずそのままポン付けする事が出来ました。

最後にアウターバレルとインナーバレルのガタツキを解消する為にインナーバレルにポリイミドテープを巻き、アウターバレルに差し込んでネジ止めします。

ローディングノズル周りの調整

続いて、ボルト周りを弄っていきます。
まずはローディングノズルの調整。

分解レビューでも書きましたが、LAMBDA DEFENCE B&T GHM9-G GBBのローディングノズルは動きに制限が加えられており、余分なガスを逃がす隙間が存在しません。
これにより逃げ場を失ったガスが逆流する形でガスルート(もしくはフローティングバルブの閉鎖が甘い場合はノズル側)から漏れ出してしまい、ボルトの後退速度を十分高める事が出来ないのでは無いかと思い、これを改善する事にします。

まず、どの程度ローディングノズルの可動量を増やせるか(増やした方が良いか)を決めます。
調べた限り、元々の可動量よりも5.3mmほど伸ばせば良い感じになりそうでした。

ボルト上部に付いているローディングノズルの動きを妨げるパーツを削ります。
この際、ローディングノズルのリターンスプリングが引っかかっている部分に衝突しないようにしつつ、根本の肉厚の部分が当たるように調整しながら削る必要があります。

これでシリンダー内の圧力が高まった際(ローディングノズルが引っ張られた際)にガスが後ろに抜けるようになりました。

続いて、フローティングバルブにOリングを取り付けました。
しっかり密閉させる為というのが理由ですが、フローティングバルブにOリングを取り付けられる溝が付いているのにOリングが付いていなかったので付けておいたというのが大きいです。
尚、このOリングは電動ガンのシーリングノズルに付いているOリングが丁度良いサイズでした。

これでボルト側の調整は完了です。

Lambda Defence B&T GHM9-G/CNC フォールディングチャージングハンドルの取り付け

一旦この時点で『Lambda Defence B&T GHM9-G/CNC フォールディングチャージングハンドル』を取り付けてみて問題が無いかどうかを確認しておきました。

こちらの製品はハンドル部分が折りたたむ事が可能なチャージングハンドルになります。
尚、ヒンジ部には柔らかいスプリングが入っており、チャージングハンドルを動かした時の衝撃でパタンと勝手に倒れる仕様になっています。

LAMBDA DEFENCE B&T GHM9-G GBB純正のチャージングハンドルと比較するとこんな感じ。
飛び出しているハンドル部分を折りたたむ事が出来る為、持ち運び時やスリングで吊るした際に引っかかってしまう問題を減らす事が出来ます。

ボルトに取り付けるとこんな感じ。
特に問題は無さそうですね。

一旦グリスアップしてチャージングハンドルの動きを確認します。
尚、グリスはいつも通りGルーブとGグリースを使用、レシーバーとボルトが擦れる部分にはGルーブ、リコイルスプリング部にはGグリースとGルーブを混ぜた物を使っています。

とりあえずフォールディングチャージングハンドルの動きは問題無さそうです。

ダンパー用スプリングの追加

動かしていた際に「やっぱり純正のゴムダンパーだけだとボルトの戻りは悪いままだよなぁ…」と思ったので、ボルト前進時の速度を稼ぐ為に少し硬めの短いスプリングを追加する事にしました。
ワッシャーをボルトに当たるようにする事で、若干ショートストロークにはなってしまいますがボルトの前進速度はゴムダンパーよりも稼げるハズです。

尚、リコイルスプリングは純正の柔らかい方のスプリングを組み込んでいます。
リコイルスプリングを固くする事でよりボルトの前進速度を高める事も出来ますが、それ以上にボルト後退時の初動速度が遅くなるのが良くないので、今回は柔らかいスプリングにしました。

トリガーボックスの調整

最後にトリガーボックス側も調整していきます。
まずシアー周りがガタガタなのを抑制する為に0.4mmのシムを追加しました。

ワッシャーを追加した場所はハンマーとディスコネクターの間、トリガーとフルオートシアの間の2箇所です。

後はGルーブを塗布してトリガーボックス側の調整完了。
これだけでトリガーフィーリングはかなり改善されましたし、シアーの動きもだいぶスムーズになりました。

マガジンキャッチやボルトリリースボタン、セレクターレバー、グリップなどを戻してロアレシーバーの調整は完了です。

調整後の作動性と初速について

これらの調整を行った結果、箱出し状態ではボルト後退不良でまともに動作させる事も出来なかったマガジン温度20度の状態でもちゃんとセミ・フルを撃つ事が出来るようになりました。

連射してマガジン温度が低下するとちょっと息切れ気味にはなりますが、ちゃんとボルトストップも掛かるので作動性は相当向上している事が分かります。

尚、箱出し時点でガスを満タンにすると最初のうち生ガスが吹いてしまうという問題がありましたが、これに関してはガスを充填する際に気をつければ良さそうだったので特に対策は行っていません。

気化室を確保するにはマガジン側の加工が必要になり、マガジン買い足す度に調整する必要が出てきて面倒ですからね…。
ガスを入れる際に入れすぎないように気をつけてもらうのが手っ取り早いです。

初速はこんな感じ。
元々20度を下回るとバルブの閉鎖すら出来ず生ガスを吹き出してしまう状態で、射撃する事すら出来なかったのですが、マガジン温度13度の状態であればギリギリセミオートを撃つ事が出来るようになりました。
また、初速は0.20gで58.9m/sと結構低いですが、まあこれは仕方がないでしょう…。

続いて、マガジン温度20度の状態だとこんな感じ。
初速は箱出し状態と変化が無いですが、この温度でもフルオートが撃てるようになったのと、発射サイクルも秒間14.3発とかなり速くなりました。

作動性に何の問題も無くなった事は分かったので、マガジン温度を更に上げて45度の状態です。
発射サイクルは16.5発まで上がり、初速が90m/s前半まで上がりました。

初速がここまで上がってしまうとこれ以上初速を上げるようなカスタムを行うのは危険なので、マガジン温度が低い状態で初速が低いのは目をつむるしか無いでしょう。

ハンマースプリングを弄る事が出来ればもうちょっと色々出来る事があるのですが…。

CO2マガジン対応について

また、友人からCO2マガジンでも使えるようにしたいという要望があったので、一応CO2マガジンでも動作テストをしておきます。
ハンマースプリング自体は最初から結構硬い物が入っているので、CO2マガジンも叩けるだろうと思っており、実際問題なく動作させる事が出来ました。

1.5mmのガスルート絞りを入れた状態のKJ Works製Glock17用CO2マガジンで、PUFF DINO製12gカートリッジを入れた状態で初速は84.5m/s程度。
だいたいマガジン温度を35度位にした時の初速になっています。

動作の様子はこんな感じ。
CO2マガジンを使った場合、そのガス圧によってボルト後退速度が非常に早くなってしまい、追加したスプリングの影響もあってか発射サイクルがメチャクチャ速くなってしまいました…。

もしかしたらCO2運用する時はハードタイプのリコイルスプリングに交換しても良いかも知れないですね。


という訳で、LAMBDA DEFENCE B&T GHM9-Gの調整と外装パーツの組み込み作業は以上になります。

尚、マガジンの刺さりが渋い問題は動作テストで何度もマガジンを抜き差ししているうちにかなり改善されたので、とりあえず手を加えていません。