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VFC FN FNC GBBR(JP Version)を購入したのでレビューしていきます

記事作成日:2024年5月17日

VFC製ガスブローバックライフル、FN FNCを購入しました。
今回購入したのは日本仕様モデル(JP Version)で、本製品はCybergunが所有しているFN HERSTAL社のライセンスを得て製造されている製品になります。
Cybergunライセンス品を示す、ホロシールがパッケージ右下に貼られています。

パッケージの段ボールにシールが貼られている
右下にはCybergunのホロシールが貼られている

以前、友人がVFC FN LAR(FAL Type1)を購入した時に「SA58かFNCが出たら買いたいなぁ」と思っていた所で発表されたので、速攻予約する程度には個人的にもかなり楽しみな製品でした。

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付属品について

内容物はFN FNC GBBR本体とマガジン、BBローダー+アタッチメント、L字レンチ(HOP調整用)、説明書、注意書きの書類のみです。

注意書きは中国語、説明書は英語で記載されています。
説明書は写真付きで基本的な操作方法が記載されていますが、パーツリストや分解図のような物はありません。
また、JP Versionを示すシールが説明書裏面に貼られています。

マガジンについて

VFC FN FNC付属のマガジンはVFC M4系用のVer3タイプで形状はSTANAGタイプですが、表面がBCM AIR MCMRのマガジンのように黒く塗られています。
VFCのSTANAGタイプだとグレーをよく見かけますが、黒いのもあったんですね。

調べた所、商品コード『VF9J-MAG-M4G30-BK02』で販売されている製品と同じではないかと思われます。

尚、V3マガジンは前側が大きく丸まっているタイプで、同じVFC製のM4用マガジンでも古いバージョンのマガジンとの互換性が無い可能性があるので、注意が必要です。
V2、V3であれば形状的には問題無い気がします(未検証ですが…)。

リップ側はこんな感じ。
V3マガジンの特徴でもある赤色のパーツ(最終弾検知用レバーと空撃ちモードスイッチ)が確認出来ます。
尚、個体差の可能性もあるかも知れませんが、この最終弾検知レバーはBB弾を入れても勝手には下がらず、指で押してやる必要があるので注意が必要です。

放出バルブの下に注入バルブが付いています。
注入バルブは高圧ガス仕様のままなので、日本仕様に交換しておきました。

マガジン底部はこんな感じ。
注入バルブが上側に付いているので、底部はあっさりしています。
刻印なども入っていません。

マガジンが空の状態での重量は363g。
ガス(S&T ダンガンガス)を満タンに入れると402gになったので、ガス容量は39gになります。

強引にガスを入れる事はせず、気化室を少し確保した状態にしているので実際は40g以上入ると思いますが、これくらいにしておいた方が生ガスが吹きにくく動作が安定するので良いと思います。

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VFC FN FNCの外観レビュー

という訳で、VFC FN FNC GBBR本体を見ていきます。
FNCはFALを元に作られた5.56mm弾を使用するライフル、CALを元にしている製品なのでFALの名残を感じます。
また、同年代に作られたFN製の他製品でも見受けられる構造もあったりして結構面白い製品だと思います。

では細部を見ていきます。

マズル周りはこんな感じで、大きなフラッシュハイダーが付いています。
尚、この辺りのパーツは全てスチールで出来ており、スリングスイベルやアウターバレル(エクステンション部)もスチールで出来ています。
尚、着剣ラグは付いていないタイプですね。

フラッシュハイダーはグレーになっており、同社のLARに付いている物を短くしたような見た目をしています。
また、このフラッシュハイダーは14mm逆ネジでアウターバレルに付いています。

インナーバレルは少し奥まった所についており、だいたいフロントサイトが付いている付近までしか伸びていない事が分かります。

スリングスイベルはこんな感じで、360度回転します。
また、スリングスイベルとハンドガードの間には熱収縮チューブが巻かれています。
これはハンドガードをロックするパーツを外す時に傷がつかないようにする為の物でしょうかね?(1回外したら速攻熱収縮チューブに傷が付いた)

フロントサイト周りはこんな感じで、ここはアルミダイカストのようです。
フロントサイトの後ろ側にはフリップアップ式のグレネードサイト(スチール製)が付いています。
また、フロントサイトの下にはハンドガードを固定しているクリップ状のパーツが付いています。

ハンドガードはこんな感じでスチールパーツと樹脂パーツの組み合わせ。
ここの構造は89式小銃を彷彿させますが、樹脂部分はかなり太くて手がそんなに大きくはない私にとってはもう少し小さい方が握りやすい程度のサイズです。
まあ、そんなに気になる程の太さでも無いですがね…。

ハンドガードを外すとこんな感じ。
尚、ガスピストンのカバーはスチールで出来ていますが、ハンドガード内側のアウターバレル部はアルミになっています。

ガスレギュレーター部分はこんな感じ。
ここもちゃんと動かす事が出来ます。

ハンドガードとレシーバーのつなぎ目はこんな感じで、ここが細くなっているのが本製品の見た目の特徴の1つのような気がします。

尚、HOP調節はピポッドピンが刺さっている所に六角レンチを差し込んで行います。
それなりに長さが必要なので、L字レンチ以外を使う場合は注意が必要です。

レシーバーはこんな感じ。
全体的に平な面で構成されており、出っ張りはピンのみ。
装飾的な物が一切無く、これぞ機能美って感じの見た目です。

尚、アッパーレシーバーはスチールですがロアレシーバーはアルミダイカストです。
塗装の感じがいい感じなので、ロアレシーバーもスチールのように感じられます。

アッパーレシーバーにはFN HERSTALの刻印が入っています。
尚、ここのシリアルNOはユニークな物になっているようです。

また、アッパーレシーバーには色んな所に溶接痕が再現されています。

マグウェル周りはこんな感じで本当あっさりしてます。
尚、マグウェル内側は塗装されておらず、地肌が見えています。(隠れている部分なので、そんなに気にはなりませんがちょっと残念)

ボルトハンドルやエジェクションポート、ダストカバー周りはこんな感じ。
ボルトに刺さっている大型のボルトハンドルと、FN ミニミにも採用されている、スプリングテンションによって上下に動くダストカバーが特徴的です。

ボルトを引くとこんな感じ。
ボルトからはガスピストンを模している(?)銀色の棒が伸びています。

尚、ボルトはフルストロークではありません。
ダストカバーを少し動かした程度の所でボルトハンドルが止まってしまいます。
ダストカバーを開いた所、溝自体は最後まで伸びているのでボルトの動きを制限するパーツが組み込まれている物と思われます。

ちょっとダストカバーを動かした状態で止まる
溝自体は最後まで伸びている

アッパーレシーバーにはリアサイトが付いている他、専用マウントを固定する為の形状になっています。
当時はピカティニーレールのような共通規格が無かったので、基本的に光学サイトの取り付けは各社が考えた独自マウントが主流でした。
FNCも例に漏れず、専用のマウントが用意されています。

レシーバー前側には窪みが
リアサイト底部には切り欠きが

ここにマウントベースを引っ掛けて固定するようで、20mmレールを取り付ける事も出来ますしマウントリングというか、専用スコープも存在します。

リアサイトはこんな感じ。
つまみを回す事で左右に調整する事が出来ます。

ピープホールは250m用と400m用の2種類が用意されており、倒して切り替える事が出来ます。

サイトピクチャーはこんな感じ。

セレクターレバーはこんな感じ。
Sがセーフティ、1がセミオート、3が3点バースト、Aがフルオートとなっています。
レバーの操作性はお世辞にも良いとは言えませんが、しっかりしたクリック感があり不意にズレるような事は無さそうです。

尚、セレクターレバーもスチールで出来ています。

セミオート、3点バースト、フルオートのポジションにするとこんな感じ。

セミオート
3点バースト
フルオート

トリガー周りはこんな感じで、スチール製です。
トリガーの後ろに伸びている棒はトリガー用のリターンスプリングです。
スチールを曲げて作られたトリガーガードが付いています。

トリガープル・トリガーストロークは程よい感じで、とても引きやすいです。

無負荷状態
ハンマーダウン直前
ハンマーダウン後

ハンマーダウンする少し前でグッと一瞬重くなるので、ハンマーダウンのタイミングも分かりやすいです。

画像を重ねるとこんな感じ。

グリップはこんな感じでファイバー樹脂っぽい感じと光沢感がしっかり再現されています。
程よい太さと角度で握りやすいですが、最近流行っている薄型で角度が立っている製品とはだいぶ違ったフィーリングです。

アサルトライフルがボルトアクションライフルからの派生である事を感じられるデザインって感じですね。

ストックはこんな感じ。
ほんの少しだけ下側に傾いているストックで、2本のパイプとバットプレートによって構成されています。
尚、パイプ自体はアルミ製ですが頬が当たる上側のパイプ外周と真ん中の仕切りみたいなパーツは樹脂になっています。

バットプレートはアルミダイカストで、上側にスリングスイベルが付いています。

ストック基部はこんな感じで、折りたたみ機構とスリングスイベルが付いています。

ストックを折りたたむには底部に付いているレバーを押して爪を引っ込ませた状態でストック自体を下にズラし、折り曲げます。
慣れればそんなに苦にならない操作性です。

ストックを折りたたむとこんな感じ。
このように下側に傾いた状態で畳めます。

箱出し状態の初速と作動性について

という訳で、箱出し状態の初速を見ていきます。
検証に使用しているガスはS&T ダンガンガス、BB弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾です。

という訳で、まずはマガジンを温めずに計測してみました。
マガジンの表面温度は19.8度、初速は73.5m/s程度でした。
作動性はキビキビ動いている訳では無いですが、特に問題なくしっかり動いている感じで余裕のある動きをしてくれています。

尚、20度時点での動作の様子はこんな感じ。
フルオートは少しもっさり気味ですが、ちゃんとボルトは最後まで後退してくれています。

続いて、マガジン温度を温めて30.8度にした状態だと初速は80m/s前後まで上がりました。
ガツガツとしたリコイルがあり、いい感じに動いてくれています。
重い銃に軽いボルトという組み合わせですが、高速でボルトが動いてくれているお陰でリコイルもそれなりにあります。

尚、マガジン温度35度位の状態だとこんな感じの動作になります。
30度を超えるとセミオートもフルオートも快調に動くので、これくらいの温度で動かすのが一番気持ちが良いですね。

マガジン温度を40度まで上げると初速は92.8m/sまで上がります。
真夏日はこれくらいの初速まで上がる感じですね。
作動性は30度の時とそこまで大きくは変わりませんが、ボルトの後退速度が上がる分リコイルがより強く感じられるので撃っていて楽しいです。

尚、マガジン温度を上げすぎるとフルオート時に生ガスを吹いてしまってまともにフルオートの計測が出来なかったので、マガジン温度30度程度の状態で計測した所、秒間12〜13発程度の発射サイクルでした。

発射サイクルも無駄に速くなったりせず、いい感じですね。
もう少し遅い方が個人的には好みですが…。

テイクダウンしてみた

最後にテイクダウンをして軽く中身を見ていきます。
詳細な内部パーツの紹介は後日投稿する分解レビュー記事の方で紹介します。

テイクダウンを行うにはまずテイクダウンピンを外し、その後ピポッドピンを抜きます。
ピンは抜け防止がされているので、取り外す事は出来ません。

1. テイクダウンピンを抜く
2. レシーバーを開く
3. ピポッドピンを抜いて上下を分離

ロアレシーバーはこんな感じ。
この辺りの構造は同社のLARとちょっと似ていますね。
それにしても、3点バーストの構造も入っている割にはかなりあっさりした造りです。

尚、ハンマーやシアー、バルブノッカーなどのパーツは全てスチールで出来ています。

一旦分解はここまで。
尚、ボルトに関してはアルミダイカストのようですが、ハンマーと接触する部分はスチール製の別パーツになっています。

続きは分解レビュー記事の方で行います。


という訳で、VFC FN FNC GBBR(JP Version)の開封レビューは以上になります。

国内小売店での販売価格が軒並み9万円超え、税込みで10万円を超える製品ではありますが、最近の海外製ガスガンの値段は為替の影響もあってどんどん高騰しているので、この金額も仕方がないのかも知れないですね…。

個人的にはここまで高い価格の製品ならせめてロアレシーバーの内側…せめてマグウェルの内側は塗装して欲しかった所ですが、ガスブローバックのFNCという製品自体が唯一無二ですし、ロアレシーバーの塗装自体は悪くはなく、不満点は内側が塗られていないだけなので、高いお金を払っても十分満足が出来る製品だと思います。

ボルトのストロークがフルストロークでは無いのは作動性を担保させる為だと思うので、これに関しては自己責任でフルストローク化カスタムを行えば良いと思いますしね。

とりあえず自分は分解レビューを行いつつ、調整を行い、後日発売される予定のパラトルーパーキットの組み込みとかもやろうと思っています。

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