
MARUYAMA SCW-9 PRO GBBの内部調整(軽量弾対応、作動性改善)
記事作成日:2024年5月31日
MARUYAMA SCW-9 PRO GBBの内部を弄っていきます。
尚、開封時点のレビューと分解レビューはそれぞれ記事にしています。


という訳で、今回の内部調整でやりたい事は下記の通り
- 軽量弾に対応させる為にHOPパッキンの変更
- ローディングノズルの稼働量調整
- ディスコネクターのガタ取り
- ボルトのダンパー追加
という訳で、弄っていきます。
バレル・チャンバー周りの調整
まず、HOPパッキンを変更します。
今回、この銃はインドアフィールドでも使えるように初速をかなり控えめにしつつ、0.20g以下の軽い弾を使えるようにしたかったので、HOPパッキンを変更する事にしました。
変更するHOPパッキンは KM企画 マルイ G-HOP55です。


KM企画 マルイ各種G-HOP対応 Vカットウレタンチャンバー 55【正規品】【TMHGCY55】
純正のHOPパッキンだと面長掛けタイプなので、軽量弾を使うのには適していない印象があったので、HOPがあまり強くかからない幅広なVカットタイプのパッキンを選びました。

尚、インナーバレルは純正バレルをそのまま使います。
元々120mmとかなり短いバレルですし、特に変更する理由も無かったのでそのままにしています。

また、分解時点で気になったHOP調整ネジを固定しているOリングが緩くてイモネジ緩むんじゃないか?という問題を何とかする為に、タイトなOリングを探したのですが手持ちの物にはちょうど良いサイズが無かったのでネジ山にシールテープを巻きつける事にしました。
これでOリングのテンションに加えてナットでも多少の緩みを防止できるかなと。


HOP最低の状態と最大の状態はこんな感じ。
最低の状態だとほぼ突起が出ていない状態になり、最大でもそこまで大きな突出量は無い感じになりました。


アウターバレル先端の14mm逆ネジ部にOリングを取り付けました。
というのも、純正状態だと3ラグが綺麗な位置で固定出来なかったので、Oリングのテンションを使っていい感じの位置で止めれるようにしました。



スロープを組み立てて弾棒で保持位置チェック。
元々停弾位置がHOPの突起の真下辺りでイマイチだったのですが、HOPパッキンの突起の位置が変わったお陰で悪くはない感じになりました。


ボルト周りの調整
ボルトに関しての調整はそこまで色々やりませんでした。
フローティングバルブ周りに関しては特に弄らずそのまま組みました。

HOPパッキンを交換した事によってローディングノズルの食いつきが変わる可能性があったので、確認してみましたが、こちらも問題無く程よい食いつきでした。

ただし、1点だけ気になっていた事があり、それがローディングノズルが必要以上に伸びてしまっているという点です。

一般的なガスブローバック製品のブローバックエンジンはシリンダー内のガス圧が高まるとローディングノズルが押し出されてボルトが後退するのですが、限界まで行くと余剰分のガスを逃がす構造になっているのですが、この隙間が大きすぎるのではと思いました。
大きすぎるとどうという事はちゃんと検証していないので、大きすぎる事による影響は分からないですが、何となく気になったので適度に狭める事にしました。
まず、タップを立てて六角穴付きボルトを取り付けます。


ちょうどよいサイズになるように六角穴付きボルトの量を調整、ネジ頭とスペーサーの隙間が4.8mm程度だったので、ちょうどよい厚みだった六角ナットを2つ取り付けました。
流石に六角穴付きボルト単体だとローディングが衝突する衝撃でネジ山壊しそうだったので、六角穴付きボルトを間に挟みました。



これでボルト周りの調整は完了です。


ロアレシーバー側の調整
続いて、ロアレシーバー側を弄っていきます。
こちらも基本的には純正のまま組んでいますが、1点、ディスコネクターがあまりにガタガタなのが気になったのでシムを追加しました。
0.2mmのシムをディスコネクターの左右に1枚ずつ入れました。


これでかなりガタツキは抑える事が出来ました。
尚、ロアー側の可動部にはG.A.W. Gグリースを塗布しています。


ボルトのストローク量増加とダンパーの追加
続いて、ストック基部についている樹脂製のパーツにダンパーを取り付けます。
元々スプリングを入れてボルトの戻り速度を上げる調整をしようかと思っていたのですが、丁度よいサイズの物が無かったので、とりあえずこういう物を使ってみる事にしました。



uxcell 6個 黒いプラグホール H18防水ゴムボタンプラグ 17mm/0.67の穴に適用
シリコン製のゴムキャップで、本来はボトルの蓋に使うもののようです。
樹脂パーツを切ってこのゴムを取り付けたのですが、めちゃくちゃ採寸間違ってて切り過ぎました。
結果、切った部品をまた切って、接着して…みたいな面倒な事をする事になりました。



疲れてる状態で加工作業をする物では無いですね…。(ファスガンから帰ってきて、VFC FNCを分解して、その後に作業を行った)
普通に引いた状態だとボルトの後退量はこんな感じの長さになりました。
これ位なら勢いよくボルトが後退してダンパーを凹ませた状態でも問題無いでしょう。

最後に、アッパーレシーバーについているこの2本のネジを短くしてチャンバーを抜きやすくしました。
まあ、強度が必要なパーツでも無いですし…。


初速チェック
という訳で、初速と発射サイクルを見ていきます。
動作検証に使用したガスはS&T ダンガンガス、BB弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾です。
マガジン温度28度の状態での初速は75〜76m/s程度、フルオートの発射サイクルは毎秒11.7発でした。


箱出し状態に比べると相当作動性が良くなっています。
また、箱出し状態で起きていたたまにバーストが起きる現象も無くなっていました。
これに関してはイマイチ理由がよく分からなかったのですが、単純なオイル不足だったりディスコネクターのガタツキが影響していたのかも知れません。
という訳で、これでMARUYAMA SCW-9 PRO GBBの内部調整は完了です。
早くArchiwickのAPC9Kも発売して欲しいですね…。

