Archwick B&T Air APC9K SD2の内部調整を行っていきます(HOPパッキン変更、NPAS化、各部のグリスアップ、微調整)
記事作成日:2024年9月18日
先日、開封レビューと分解レビューを行ったArchwick x B&T Air製のガスブローバックSMG、APC9K SD2の内部を弄っていきます。
チャンバー周りの調整
という訳で、まずはチャンバー周りの調整から。
とりあえずインナーバレルとHOPパッキンを変えてみようと思い、インナーバレルをAPFG MPX-K GBBのアルミバレルに、HOPパッキンをKM企画のシリコン製G-HOPパッキンにしました。
KM企画 マルイ各種G-HOP対応 Vカット シリコンチャンバー 硬度50×1・硬度60×1 2個入り【正規品】【SIBLRE56】
HOPパッキンは以前GunPoint FA-MAS F1 GBB(GP-GBB-001)を弄った時に購入した60度・50度セットの余りの方(50度)です。
HOPクッションの位置とHOPパッキンの突起の位置はちゃんと合っていたので問題無いでしょう。
半透明のシリコンHOPパッキンはこういう確認がやりやすいので良いですね。
インナーバレルのガタ取り用にポリイミドテープを巻いて、アウターバレルを組み立てます。
これでアウターバレルの先端とインナーバレルの先端がほぼ同じ長さになり、各種マズルデバイスの取り付けがやりやすくなりました。
ただし、色々検証した結果サプレッサー内部にBB弾が当たってしまう事が分かったので、結局バレルを純正に戻しました。
当たらないようにサプレッサーの穴を広げるとかも考えたのですが、今回はやめておきました。
尚、根本側のサプレッサー部は着脱時に蓋部分が外れないようにネジロック剤を塗布しておきました。
というか、元々ネジロック剤が塗布されていたのに簡単に外れてしまう状態だったんですよね…。
コッキングハンドルの調整
続いて、コッキングハンドルを調整します。
これに関しては好みの問題が大きいのですが、コッキングハンドルが軽いのが気になったので、引きバネを固くする事にしました。
今回購入したのはステンレス製の引きバネで線形0.5mm、外径4mm、長さ26mmの物です。
近所のホームセンターでこれしか売ってなかったのでこれを選びましたが、この製品は最大延び長さが42mmしか無く、ギリギリというか若干許容オーバーなので出来れば自由長が30mm位あった方が良いと思います。(純正は32mmある)
こちらをアッパーレシーバーに取り付けます。
これでソコソコボルトハンドルの操作が重くなり、コッキング時の操作感が良くなりました。
ボルト周りの調整
続いて、ボルト周りを弄っていきます。
まず、気になったダンパーの変更から。
スプリング自体は結構固めな物が入っていたのですが、殆ど圧縮されていない状態だったので、適当な長さのプランジャーを差し込んで予めスプリングが圧縮された状態になるようにしました。
グリスも塗布しておき、ダンパーがスムーズに動くようにもしておきました。
これで結構固くなったので、純正状態と比べるとちゃんとダンパーとして機能するようになかったかなと思います。
続いて、フローティングバルブにNPAS化加工を施しました。
箱出し状態で初速は特に問題無かったので、特にNPAS化する理由も無かったのですが、そんなに手間の掛かる加工でも無いですし、今後の調整をする際にも使えると思ったので加工しておきました。
とりあえず箱出し状態よりも1mm位浮かせた状態にしておきました。
今回、初速を高めるよりもブローバック速度を高くしたかったので、フローティングバルブの閉鎖速度を上げたかったという理由があります。
ボルト周りの調節は以上です。
尚、ピストン部に塗布しているグリスはG.A.W. GグリースとGルーブを混ぜた物にしています。
ロアレシーバー側の調整
ロアレシーバー側の調整ですが、一通り各部の動きを確認した限り特に問題らしい点や改善点は見受けられなかったので、グリスアップだけしました。
シアー周りに塗布しているグリスはG.A.W. Gグリース、シャフト部とハンマーのボールベアリングにはベルハンマーを塗布しています。
ストックの調節
開封レビューでも紹介しましたが、Archwick B&T Air APC9K SD2はストックを伸縮させる際にレシーバー側面の出っ張りがゴリゴリ削られる問題がありました。
これの原因はストックが抜けないように付いているストッパーを固定しているネジの長さが長く、飛び出している事が原因のようだったので、削って短くしました。
サプレッサーに消音材を入れました
ちょうど外径30mmの消音材が程よく余っていたので、サプレッサーに消音材を入れてみました。
元々そんなに破裂音が大きな製品では無いので、消音材を入れても大きな変化は無かったのですが、気持ち的に空洞よりかはマシかなと思い、とりあえず入れてみる事にしました。
調整後の初速と発射サイクルについて
という訳で、初速を測っていきます。
環境は箱出し状態の検証時と同じで、東京マルイの0.20g樹脂弾とHFC134Aを使用しています。
まず、マガジン温度35度の状態から。
初速は73.5m/sと元々の初速よりも7m/s程度下がりましたが、フルオートがちゃんと撃てるようになりました。
初速の安定性はそんなに高くはないですが、生ガスを吹き出したりボルトの動きが怪しかったりする事は無くなりました。
フルオートの動きに関しては特に手を加えているつもりは無いのですが、グリスアップと組み上げだけで解決したような気がします。
初速の低下はNPASによる物でしょうね。
とりあえず一旦このセッティングで暫く様子を見る事にします。
尚、マガジン温度44度の状態だと初速は83m/sでした。
箱出し状態よりも-10m/s程度になりました。
外にもマガジン温度低い状態とかでも検証しようと思っていたのですが、ガスが無くなってしまったので一旦動作検証はここまでです…。
FA-MASの調整と本製品の箱出し状態での動作チェックでガスを使いすぎました…。
という訳で、箱出し時点での問題だったフルオートの挙動は基本的にパーツの組み直しで解決してしまったので、なんというか微妙に消化不良な結果になりました。
挙動がおかしかった原因として考えられるのはシアーの動きが渋かったとかでしょうかね。
定位置で止まってなかった結果、フルオートシアーにハンマーが引っかからなかったりしていたのかも知れません。