
Carbon8 CZ SHADOW2 CO2ガスブローバックハンドガンのレビュー
記事作成日:2024年10月27日
Carbon8から遂にCZ Shadow2のCO2 ガスブローバックハンドガンが発売されたので、早速予備マガジンと一緒に買ってきました。

Carbon8 カーボネイト CZ SHADOW-2 CO2 ブローバック CB13
Carbon8は以前からKJ Works製のCO2ガスガンを国内仕様(STGAの認可を取得)した上で発売しており、CZ75、CZ P-09とリリースしてきているのでSHADOW2もそのうち作って欲しいなと思っていたのですが、しっかりリリースされました。

尚、CZ SHADOWのエアソフトガンは2019年のショットショーでCZ75 SP-01 SHADOWとCZ SHADOW2を触れて「良く出来てるなぁ〜…良いなぁ〜…でもこれフルメタルなんだよなぁ…」と思っていたので、しっかり樹脂化して発売してくれたCarbon8には感謝です。


内容物について
Carbon8 CZ SHADOW2の内容物はこんな感じで、銃本体(マガジン付き)と分解用の工具、六角レンチ3種、説明書類です。


説明書は基本的な操作方法やメンテナンス方法の他にパーツリストが記載されています。
パーツストを見る限り、ハンマースプリングは組み込み済みのようです。


尚、マガジンの方はモデル番号CBM07G2というSHADOW2専用マガジンです。
同社のGen2マガジンで、放出バルブ側に緩み止めのイモネジが付いているモデルで、CO2カートリッジの蓋を外す為の六角レンチが付属します。



Carbon8 カーボネイト SHADOW-2専用 24連 スペアマガジン Gen.2 CBM07G2
CZ SHADOW2の外観レビュー
という訳で、Carbon8 CZ SHADOW2の外観を見ていきます。
本製品は黒色のボディに水色のグリップパネルが付いている、特徴的な見た目をしています。


また、フレームにヘビーウェイト樹脂を採用している事もあり、かなりずっしりした重みがあります。(スライドはナイロンファイバー)
CO2カートリッジやBB弾を入れていない状態のマガジンを入れた状態で1キロオーバー、マガジンを抜いても738gの重量があります。


尚、同社のCZ系のガスガンの重量はCZ P-09が550g、CZ75が404gなので、CZ SHADOW2がいかに重いかが分かると思います。(共にマガジン無し状態)


ではSHADOW2の細部を見ていきます。
まず、マズル側はこんな感じで銀色に輝くステンレス製のバレルブッシングとリコイルスプリングガイドが付いています。
アウターバレルにはライフリングを模した凹凸が付いており、奥まった所に金色のインナーバレルが確認出来ます。


底部には20mmレールが付いており、フラッシュライトなどの各種光学機器を取り付ける事が出来るようになっています。
スロットが1つしか無いので取り付ける製品によっては相性問題とかもあるかも知れません。

尚、見ての通りパーティングラインはそれなりに出ています。
気になる人は結構気になるレベルの物だと思います。
SUREFIRE XH35を取り付けるとこんな感じ。


スライドの前後にはセレーションが付いています。


スライドの真ん中にはCZ SHADOW 2 9×19という文字と、CZのロゴが入っています。

尚、スライドの反対側(右側)には特に刻印はありません。
エジェクションポートはこんな感じで丸みを帯びた形状になっています。
尚、エキストラクターはスライドと一体成型になっています。


フロントサイトとリアサイトの間には反射防止用の細かなセレーションが付いています。

フロントサイトには赤色の集光ファイバーが付いており、リアサイトには反射防止用のセレーションが付いています。


尚、リアサイト上部のネジを回す事で上下に調整する事が可能です。
クリック感があり、緩み止めにもなっていると思いますがそんなにガッチリした感触でも無いので緩めすぎるのは良くない気がします。



サイトピクチャーはこんな感じ。
赤色の集光ファイバーのお陰で狙いやすいアイアンサイトですし、リアサイト上部の左右が削られているので死角も若干少なくなっているのが良いですね。

トリガー周りはこんな感じ。
トリガーガードの前側には細かなセレーションが付いており、トリガーは三日月型の銀色の物が付いています。
ダブルアクションに対応している製品なので、トリガーストロークはかなり長いです。


また、トリガーの根本には引き代を調整する為のイモネジが付いており、締め込む事でイモネジの飛び出し量が増え、引き代が少なくなるようです。(ハンマーダウンまでのタイミングは変わりません)

尚、トリガーはハンマーダウン状態とフルコック状態で位置が変わります。


スライドストップとセーフティレバーはこんな感じ。
セーフティレバーはアンビ仕様で左右に付いています。


尚、セーフティレバーは非常に薄く、スライドストップの半分程度の高さしかありません。


ハンマーはこんな感じでスチール製の物が付いています。

ハンマーはダウン状態、ハーフコック状態、フルコック状態の3段階があります。
尚、デコッキング機能は無いのでハーフコックにするには手作業で行う必要があります。



尚、セーフティレバーはハーフコック状態とフルコック状態でのみ動作させる事が出来ます。

ハンマーを起こすとファイアリングピンの所に付いているネジが確認出来ます。
リアルでは無いですがブリーチを固定する為の重要なネジなので仕方がないですね…。

マガジンキャッチボタンはこんな感じで大型かつ背の高い物が採用されています。


更にマガジンキャッチは角度を3段階から選ぶ事が可能になっているので、トルクスネジを外して角度を変更する事が出来ます。



グリップのチェッカリングはこんな感じ。
グリップパネルは前側が細かく、後ろ側は細長い特徴的なひし形のチェッカリングが付いており、前後にも肉たたきのようなチェッカリングが付いています。



ビーバーテイル部のくびれはベースモデルであるCZ75系の名残があり、根本がかなり細くなっています。

握るとこんな感じで丁度親指と人差し指の間がくびれに入り込む形になります。
ただし、写真赤矢印部のチェッカリングの膨らみが手のひらに当たってちょっと気になりました。


マガジンバンパーはこんな感じで装弾数を増やすエクステンションマガジンバンパーを模した物が付いています。
このバンパーはCO2カートリッジを入れるスペースを確保する為の物だと思いますが、違和感が無いデザインになっているのは良いですね。


マグウェル部はこんな感じ。
軽めの面取りが施されています。

ホールドオープン状態だとこんな感じになります。



マガジンについて
冒頭でも軽く触れましたがCarbon8のCZ SHADOW2のマガジンは専用マガジンになっています。
装弾数は24発、マガジン側面にはCO2カートリッジが装填されているかどうかを確認する為の窓が付いています。

リップ側、放出バルブ周りはこんな感じ。
放出バルブ側には分解防止ピン(はめ殺し)と緩み止めのイモネジが付いています。
このイモネジはCarbon8のGen2マガジンで採用されている物になります。



フォロワーはこんな感じ。
BB弾を装填するにはリップ側から入れるか、フォロワーを押し下げて下から流し込みます。


ちなみに、装弾数24発との事ですが普通にBBローダーで入れたら27発入りました。
このタイプのマガジンは限界までBB弾を入れるとローディングノズルが変形したりする可能性があるので限界まで装填した状態から1発抜いた方が良かったりしますが、それでも26発の装弾数がある事になります。
マガジンバンパーはこんな感じで、左右は掴みやすいように窪んでおりPLUS2と文字が入っています。


CO2カートリッジを入れるにはマガジンバンパーを外す必要があります。
バンパーを外すにはスプリングガイドを押し下げた状態でバンパーを前側にスライドさせます。


CO2マガジン挿入部には大きな蓋が付いており、コインドライバーか6mmの六角レンチを使って回す事が出来ます。
使用するCO2カートリッジは12gカートリッジです。



スライドとシャーシの分離について
スライドとシャーシを分離させるにはスライドを少し後退させ、スライド後部とシャーシ後部に付いている線の位置が合った状態でスライドストップを抜きます。
その後、スライドを前側に動かす事でスライドとシャーシを分離させる事が出来ます。


内部に関しての詳細は分解レビューの方で紹介しようと思うので、今回は軽く見ていくだけです。
スライド側はこんな感じで、リコイルスプリングガイドの後ろ側(チャンバー側)には大きなゴムダンパーが付いており、後退したスライドを面で受け止める構造になっています。


HOP調整ダイヤルはチャンバー底部に付いています。
ダイヤルは指で摘んで回す事も出来ますが、かなり硬いのでマイナスドライバーを使った方がやりやすいです。
尚、ダイヤルを締め込むとHOPが弱くなり、緩めるとHOPが強くなります。

スライドストップ部には補強用のピンが打ち込まれています。
これによりスライドストップを解除した際のスライドへのダメージを低減させる事が出来るようになっています。

シャーシ側はこんな感じ。


トリガープルとトリガーフィーリングについて
CZ SHADOW 2のトリガープルはこんな感じで、ダブルアクションで2kgちょい、シングルアクションで0.5kg程度といった感じでした。


シングルアクション状態からトリガーを引いてハンマーダウンするまでのトリガーの動きはこんな感じ。
定位置の状態からハンマーダウン直前までのストロークはソコソコありますね。



重ねるとこんな感じ。
シングルアクションの状態でもストロークは結構長い事がよく分かると思います。
ただ、ハンマーダウン直前のタイミングは比較的分かりやすく、一瞬だけ重くなるタイミングがあります。

慣れればギリギリまでトリガーを引いた状態で保持しておくような事も出来そうな感じです。
箱出し状態の初速と作動性について
という訳で、箱出し状態での動作を見ていきます。
検証に使用したガスはLayLax製の12g CO2カートリッジ、BB弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾、HOP量は少し掛けた状態にしています。
まずは常温(26.9度)の状態から。
非常にキビキビした動きでスライドの後退速度はそこまで速くはないですがしっかり動いています。
更にスライドのサイズ感の割にはずっしりしたリコイルがあり、撃ってて楽しい感じでした。
初速は76m/s〜78m/s程度と2m/s程度のブレはありますが、箱出しの海外製CO2ガスハンドガンとして考えると比較的安定している感じがあります。


マガジンを温めて35度にした状態で撃ってみた所、リコイル感じは若干上がったかな?程度で大きな変化は無さそうでした。
初速も26.9度の時から大きくは変わっていないですね。


更にマガジンを温めて45.3度にしました。
ここまで温度を上げても動作や初速に大きな変化は無く、初速が全体的に1m/s程度上がった位です。


最後にマガジンの温度を下げた状態での動作です。
19.3度まで下げてみた所、初速は73〜74m/s程度まで下がりましたが直ぐにマガジン温度が上昇してしまったのか、初速が元に戻りました。


マガジン温度に関わらず非常に安定した初速を維持出来ている事が分かります。
また、初速が70m/s台と控えめなのも良いですよね。
動作の様子はこんな感じ。
ずっしりしたリコイルですが、リコイルのコントロール自体はやりやすいと思います。
Carbon8 CZ Shadow2の動作の様子。
— エボログの中の人 (@Evolutor_web) October 26, 2024
スライドの動作速度はCO2ガスガンとしては控えめな感じですが、このサイズのスライドの割にはずっしりした重いリコイルがあります。
撃ってて楽しいですね。 pic.twitter.com/0ASVlLeCc0
燃費について
燃費は全く問題無いレベルで、12g CO2カートリッジ1本で150発程度は問題なく撃てます。
1秒に1発撃った所、158発目でガス欠(ブローバックすらせず、弾が飛び出すだけ)になりました。


尚、145発目で60m/台に突入、53発目で50m/s台に突入した感じ、最後の4発位は「もうガスが切れそうだな」といった息切れ気味なブローバックでした(それでもちゃんと給弾はしていた)。
最後の4〜5発位まで作動性は殆ど変わらないので、ギリギリ最後までしっかり動いてくれている製品のようです。
ただし、逆に言うとガス欠になる直前まで分からないのでちゃんと何発撃ったのかのカウントをしておく必要があります。
マガジンの互換性について
「SHADOW2のマガジンは専用マガジン」と紹介しました…というか専用マガジンとして販売されていますが、同社のCZ75用マガジンと互換性があります。
尚、互換性についてはCarbon8側からもアナウンスされているので、メーカー公認です。
見比べてみると初期マガジンとGen2マガジンの違い以外の箇所はマガジンバンパー位のようで、殆ど同じです。(写真左側がSHADOW2用、右側がCZ75用マガジン)



CZ SHADOW2にCZ75のマガジンを取り付けるとこんな感じ。
初速もSHADOW2用マガジンを使った時とほぼ同じでした。


CZ SHADOW2でCZ75のマガジンを使い、CZ75でCZ SHADOW2のマガジンを使って撃った時の様子はこんな感じ。
何の問題も無く相互で互換があります。
ベースモデルが同じなので、よくある事ではありますが、CZ75のマガジンと互換性があります。
— エボログの中の人 (@Evolutor_web) October 26, 2024
というか、この2つのマガジンはマガジンバンパーのデザインが違うだけだと思います。(細かい差異だと放出バルブの緩みどめの有無とかはある) pic.twitter.com/rSAqbxLpXw
ちなみにCZ P-09のマガジンは使えません。(これは形が全く異なっている)

という訳で、Carbon8 CZ SHADOW2のレビューは以上になります。
デザイン的にかなり好きな銃の1つなので、これがモデルアップしたのは有り難いです。
また、フレームにヘビーウェイト樹脂を採用(スライドはナイロンファイバー樹脂)している事からABSやナイロンとは異なる質感、重量感があるのも個人的には良いですね。
人によっては軽い方が好きという場合もあると思いますが、個人的には重い方が好きなので、この仕様はとても良いと思っています。
また、今後純正オプションパーツの発売も予定しているようなので、その辺りも楽しみですね。
