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ウエスタンアームズ S&W SIGMA 40F ABS リアル刻印モデルのレビュー

記事作成日:2024年12月20日

ウエスタンアームズ製のS&W SIGMA 40F ABS ハーフシルバーモデルを購入、同時期に友人も同ブラックモデルを購入したので一緒にレビューしていきます。

ウエスタンアームズのSIGMAシリーズにはリアル刻印モデルとオリジナル刻印モデルが存在します。
今回自分が購入した物も、友人が購入した物も両方ともリアル刻印モデルで、S&W社のライセンスを取得して生産されています。

そんなに人気なモデルに思えないのですが、それなりに再販も掛かっていたようです。
ちなみに実銃のSIGMAはグロックに訴訟されたり、大型なスライドゆえにリコイルが強く制御しにくいと評価されていたり、トリガーフィーリングが悪いとか、低迷期を代表する銃とか散々な言われ方をしている製品です。

個人的にはS&Wのポリマーオートの過渡期感があって好きなんですがね…。

内容物は銃本体と説明書類。
自分が購入したシルバースライドモデルは結構後の方に発売されたモデルのようで、内部パーツに変更が加えられている物でした。

説明書には基本的な操作方法やメンテナンス方法、パーツリストなどが載っています。

S&W SIGMA 40Fの外観レビュー

という訳で、S&W SIGMA 40Fの外観を見ていきます。
ハーフシルバーモデルはスライドのみ銀色になっています。

マガジンを抜いた状態の重量はブラックモデルが378g、シルバーモデルが382gと若干シルバーモデルの方が重かったです。
単に塗装されているだけだと思っていたのですが、4gも差が出るのは何なんでしょう…。

マズル側はこんな感じで、アウターバレルは共に銀色。
先端にはライフリングを模した凹凸が付いています。

ホールドオープン状態はこんな感じ。
バレルのショートリコイルが再現されています。

底部はこんな感じで、シリアルNOのシールが貼られています。
ブラックモデルの方は既に剥がれていますね。

スライド左側の刻印はこんな感じ。
SMITH & WESSON SPRINGFIELD, MA USAとModel SW40F WA.ASGKと刻印が入っています。

右側の刻印はこんな感じ。
CAUTION Incapable of firing with magazine removed(マガジンを抜くと射撃が出来ない)と書かれています。
ちなみに実銃はCapoble of firing with magazine removed(マガジンを抜いても射撃が出来る)という刻印なので、Incapableとなっているのはガスガンの特徴を活かしたシャレのようです。

このような感じで、『リアル刻印モデル』ではありますが、WA.ASGK刻印が入っていたり注意書きの文字が違っていたりと完全再現という訳では無いです。

エジェクションポートはこんな感じで、チャンバー上部には40 S&Wと入っています。
尚、エキストラクターはスライド一体型です。

ホールドオープン状態のエジェクションポート部はこんな感じ。

トリガー周りはこんな感じ。
トリガーガードは丸みを帯びており、前側にはセレーションが付いています。
トリガーはS&W M&P9とよく似た形状のトリガーセーフティ付きトリガーが付いています。

本製品はポリマーオートの過渡期の製品なので、その後にリリースされた同社製品の原型みたいな形が見受けられるのが本製品の面白い所だと思います。

トリガーセーフティの動きはこんな感じ。

ハンマーダウン直前…というかストライカーの前進直前の状態とトリガーを限界まで引いた時の様子はこんな感じ。
本製品は常にダブルアクションのような状態なので、トリガーストロークは結構長めかつ重いです。

トリガーガード前側の上にはGlockっぽいスライドロックレバーが付いています。

マガジンキャッチボタンもM&P9に引き継がれてそうな形ですね。

スライドストップはこんな感じ。
黒色と茶色の違いがありますが、これはロット差による物のようです。

スライド後部のセレーションはこんな感じ。

フロントサイトとリアサイトはこんな感じで、ブラックモデルはホワイトドット、シルバーモデルはオレンジ色のドットが付いています。

サイトピクチャーはこんな感じ。

ちなみに、フロントサイトの前側には段差が3つ付いており、リアサイトは内側がハの字になっているのが特徴です。
リアサイトの形状は分かるのですが、フロントサイト前側の段差の意図はよく分からないです。

スライド後部はこんな感じで、ブリーチがむき出しになっています。
この辺りもM&P9に引き継がれていますね。

グリップの前後はこんな感じで、特徴的なセレーションが入っており、後ろ側はビーバーテールっぽい形になっています。
セレーションもGlockっぽいと言えばGlockっぽい…。

グリップ側面にはS&Wのエンブレムが入っています。

グリップの握り心地は結構いい感じ。
太いですが丸みを帯びているので意外と握りやすいです。
ただ、ハイグリップで握るのは難しいですね。(当時ハイグリップという握り方が無かっただけだと思いますが)

グリップ底部はこんな感じで、マガジンバンパーは大型な物が付いており、グリップから大きくはみ出しています。
マグウェルには程よいアールが掛かっています。

マガジンについて

マガジンはRタイプマガジンが採用されており、ブラックモデルもシルバーモデルも共に銀色のマガジンが付いています。
S&Wと言えばこのちょっと黄味がかった銀色のマガジンという印象があります。

リップ側はこんな感じで、マガジン一体型のリップと小さなガスルートパッキンが付いています。
放出バルブにはバルブロックが付いています。

マガジンの装弾数は25発。
リップ側から1発ずつ込めていく仕様です。

マガジンバンパー側はこんな感じで、注入バルブとWAのロゴが入っています。
ここはリアル刻印にはなっていないようですね。

ガスが空の状態のマガジンは295g。
HFC134Aを満タンにする事で302gになるので、ガス容量は7g
このサイズのマガジンの割にはそんなにガス容量は無いようです。

箱出し状態の初速と作動性について

という訳で、箱出し状態での作動性を見ていきます。
尚、マガジン温度10度台の非常に寒い状況下だとかろうじてスライドが動く程度で、給弾が安定して行えなかった為、マガジンを温めて動作させました。

尚、マガジン温度が20度もあれば十分キビキビ動いてくれました。

作動性に優れているマグナブローバックとは言え、古いモデルですし現行品の作動性と比べるとイマイチですね。
とは言え、当時のガスブローバックハンドガンとして考えるとめちゃくちゃよく動く製品だと思います。

という訳で、初速を測っていきます。
ガスはHFC134A、BB弾は東京マルイ 0.20g樹脂弾です。

まずはマガジン温度25度の状態から。
この温度でもかなりしっかり動いてくれますが、少しスライドはもっさり気味。
とは言え、リコイル感じは悪くはないです。
初速も80.9m/sとそれなりに出ています。

続いて、マガジンを更に温めて34.1度の状態で計測。
初速は87.3m/s、ガツガツとABSスライドとは思えないほどのしっかりしたリコイルが感じられます。

マガジン温度30度位の状態での動作はこんな感じ。


という訳で、ウエスタンアームズ S&W SIGMA 40F ABS リアル刻印モデルのレビューは以上になります。
最近、「昔欲しかったけど買えなかったエアガン」を見かけたら買ってる気がします。