
GSCI製NVGマウント、GSCI GR8 Advanced Low-Profile Shroud-Ready Helmet Mountを買いました
記事作成日:2025年6月25日
GSCI GR8 Advanced Low-Profile Shroud-Ready Helmet Mountを2025年夜眼鏡総会に出店していたG.A.W.さんのブースで購入しました。
本製品はGSCI製のNVGマウントで、様々なメーカーが採用している汎用ヘルメットマウントであるVASシュラウドに対応している製品で、NVG側のマウントはドブテールマウントに対応しています。
カラーバリエーションはブラックとFDEの2色で、今回はブラックを購入しています。

内容物について
付属品はNVGマウント本体とポーチ、L字レンチ2本(1.5mmと+ドライバー)です。
NVGマウント本体や付属品はナイロンポーチに収納されており、このポーチの背面にはMOLLEウェビングへの取り付けに対応しています。
NVGマウント本体が入っている大きな口の他に、小物入れみたいな小さなポケットも付いています。



NVGマウント本体のレビュー
GSCI GR8 Advanced Low-Profile Shroud-Ready Helmet Mount本体はこんな感じのデザインで、軽量化に伴う肉抜きが特徴です。
材質はA6061-T6、表面処理は硬質アルマイトです。


各部のエッジはしっかり丸められており、アルマイトも綺麗で丁寧な処理が施されていることが分かります。
展開するとこんな感じ。

重量は実測で169g。
従来モデルであるGSCI Advanced Low Profile Helmet Mount(HM-714LP-SD-R)と比較すると、9g軽量になっています。


ドブテールアダプター部はこんな感じで、Wilcox L4G24のような左右のボタンを押して前後に調整する仕様ですが、全体的に薄く、コンパクトになっています。
アイレリーフの調整幅は45mmと十分な可動域があります。


ドブテールアダプターの前後位置調整を行うには、上面の左右のボタンを押しながらスライドさせます。
摘みながらスライドさせる感じですね。

ドブテールアダプターはこんな感じで、従来モデルであるHM-714LP-SD-Rとは大きく仕様が異なっていることが分かります。


ドブテールのロックレバーは割と大きめで押しやすいです。
ただし、NVG使用中はレール部に隠れるので、誤操作によってロックレバーを押してしまうということはほぼ無いと思います。

HM-714LP-SD-Rではドブテールアダプターの片側を調整し、ドブテールの寸法差に伴うガタツキを抑える仕様になっていましたが、本製品はまず底部についている+ネジ2本を軽く緩めた状態で正面側に付いているネジを回すことでロックレバーの位置を調整、ガタツキを抑えることが出来る仕様になっています。


ドブテールを取り付けた状態でネジを締め込み、ちょうど良い位置になったら一旦ドブテールを外して、+ネジを締め込み固定するという調整方法が良いと思います。
ドブテール自体は規格品ですが正直品質が安定しているとは言えず同一メーカーであってもロット差による寸法差やメーカーごとの個体差の影響を受けるので、この調整機構はありがたいです。
実際、ガタツキ一切無く固定させる事が出来ます。
ドブテールをマウントさせた時の「カチン!」という音が良いですね。

ヒンジ部はこんな感じで、ボタンを押しながら操作する仕様になっています。
従来のHM-714LP-SD-Rは跳ね上げする時はボタン操作不要、NVGを覗く時にボタンを押しながら下ろすという操作方法でしたが、本製品は跳ね上げ時も下ろす時もボタンを押しながら操作する必要があります。


実はHM-714LP-SD-Rを使っていた時、「どっちだっけ?」となり結局どっちもボタンを押してしまうという事があったので、「動かす時はボタンを押す」という単純な仕様になったのは有り難いです。
しっかり操作を練習して体に馴染むほど使っていれば良いんですが、たまに使う程度の頻度だととっさな時に忘れるんですよね…。
ボタンを押すとこんな感じで、ヒンジのロックが解除されます。
尚、NVGのオートON/OFFに対応しており、跳ね上げを行うとNVGの電源は落ち、戻すと電源が再度入ります。(オートON/OFF対応のNVG及びJアームなどが必要)


チルトはヒンジ側面のレバーを動かす事で、17度稼働させる事が出来ます。
調整範囲としては広い部類で、同社の従来品やWilcox L4 G24などは15度の調整幅です。


NVGシュラウドへの固定部はこんな感じで、上下に2つのボタンが付いています。
まず、上側に付いているボタンにはBAと書かれており、おそらくBreakawayの略。
NVG及びマウントに高い負荷が掛かった時にNVGマウントを脱落させる為の機能のON/OFF切り替えだと思われます。(Wilcox L4 G24にも付いている機能)
有効にするとロックの掛かりが浅くなり、負荷が掛かった際にNVGマウントがシュラウドから脱落しやすくなるようです。


尚、Breakawayはロープ降下時にロープに引っかかってしまったり、転倒などの拍子に強い衝撃が加わり、そのまま首が持っていかれないようにする為の安全装置です。
下側の大きく飛び出しているボタンはロックレバーを引っ込める為の物です。
ボタンは結構硬めで、不意に脱落するような心配は無さそうです。


上下の調整機構も付いていますし、基準の位置を変更する機能も付いています。
これにより、必要以上の範囲でNVGマウントの上下位置を調整する事が可能になっています。
この機能自体は従来品にも付いていますね。

上下の調整幅はこんな感じ。
マウントの位置を最大まで上げた状態と最低まで下げた状態です。
かなり調整幅が広い事が分かると思います。(この機構のせいで少し分厚くなっているというのも否めませんが…)


ヘルメットへの装着について
ウィルコックス製のNVGシュラウドに取り付けるとこんな感じ。
尚、ヘルメットはTEAM WENDY EXFIL LTP CBです。


NVG(PVS14A)を取り付けるとこんな感じ。



跳ね上げた状態はこんな感じ。

アイレリーフの調整範囲はこんな感じ。
接眼レンズの位置をヘルメットのフチよりも手前に持ってくる事が出来る他、大きく遠くにする事も出来ます。


こんなに大きく動かせる必要は無いだとと思いますが、GoProマウントを接眼レンズ側に取り付け、撮影を行いながらNVGも使うという使用方法の場合これだけ遠くに持っていけるのは便利かも知れません。
GSCI Advanced Low Profile Helmet Mount(HM-714LP-SD-R)との比較
という訳で、従来品であるGSCI Advanced Low Profile Helmet Mount(HM-714LP-SD-R)との比較を行ってみます。
重量に関しては冒頭で紹介した通り、169gと178gで、現行品は9g軽量化されています。


ドブテールマウントのデザインはこんな感じで、大きく見た目及び仕様の変更が行われている事が分かります。
ドブテールのロックレバーは新型の方が幅広ですが長さは短くなっています。(誤操作防止の為でしょうか)


アイレリーフ調整用のロックレバーの操作はこんな感じで、旧型は片側のボタンを押しながら前後にスライドさせる仕様ですが、新型は両サイドのボタンを押しながら前後にスライドさせる必要があります。
操作性は新型の方が良いです。


ドブテールマウントの稼働量はこんな感じ。
若干ですが、旧型の方が目の方に近づける事が出来るようです。
逆に、これまた若干ですが新型の方が遠くまで動かす事が出来ます。


ヒンジ部はこんな感じで、旧型はロックボタンの位置がヒンジの少し上でしたが新型はヒンジの所に付いています。


という訳で、GSCI GR8 Advanced Low-Profile Shroud-Ready Helmet Mountのレビューは以上になります。

先日、修善寺虹の郷にて開催された広域ファスガン夜戦で使ってみましたが、跳ね上げの操作性が良くなっているのが一番買い替えて良かったポイントです。
また、アイレリーフ調整用のロックレバーの操作性が良くなっており、スライドさせる際の滑らかさも旧型よりも良くなっていた印象があります。
正直、アイレリーフ自体の変化に関しては特に気になるような要素は無かったですが、アイレリーフが極端に短い接眼レンズを使っている場合、旧型の方が覗きやすいと感じる事があるかも知れません。
