
AIRSOFT SYSTEMS ASAR/M4 CQBのレビュー
記事作成日:2026年6月11日
ブルガリアのエアソフトメーカー、AIRSOFT SYSTEMS製の電動ガン、ASAR/M4(アサール M4)CQBをOver kill@苺屋様よりお借りしたので紹介していきます。


こちらの製品は電子トリガーのASCUで有名なAIRSOFT SYSTEMS製の電動ガンで2026年に発売が開始された最新モデルで、販売価格が143,000円と高価な部類の製品となります。
尚、当記事で紹介するのは日本仕様のテスト機で、正式販売までの間に内部に関しては少し調整が入るようです。
ASAR 15 Over kill@苺屋https://komonono.cart.fc2.com/ca0/396/p-r0-s/
日本国内においては最近はあまりASCUは話題に上がらず、個人的には2017年の倉庫火災で在庫の殆どが燃え尽きたという事件以降話を聞かなくなったメーカーという認識なのですが、今は電動ガンを出していたんですねぇ…。
昔から電動ガンを触っていた人は知っているか、製品を使ったとがある人も多いのでは無いでしょうか。
本製品の特徴は下記の通り。
- オリジナルデザインの外装
- リアルなテイクダウンが可能な独自設計の分割式ギアボックス
- ネジ固定不要なQDスプリングを採用し、ピストンスプリングの交換が容易
- ピストンをアッパーレシーバーで固定する方式を採用、より高い精度と強度を実現
- 独自設計のTDC(Top Dead Center)タイプHOPチャンバーを採用
- ハイトルクモーター、CNCスチールギア(16:1)による高い作動性(※次期ロットから13:1に変更される予定)
- 残弾0検知機能搭載(専用マガジン使用時)
- ASCU-2 Pro Mark II ETUベースのカスタムETUを搭載、プリコッキング、トリガーモード選択機能を搭載、ブラシレスモーターにも対応
- 強いクリック感のあるトリガー
- CNC切削のフレームと高強度な表面処理
- 消耗品を除く全てのコンポーネントで36ヶ月の保証(HOPパッキン、モーターブラシは保証対象外)
尚、内容物に関しては銃本体とマガジンのみで、パッケージは無垢の発泡スチロールの中に収まっている状態との事で、パッケージはかなり節約をしているようです。
説明書も同梱されておらず、マニュアルはオフィシャルサイトからPDFをダウンロードして確認する形のようです。
マガジンについて
ASAR/M4付属のマガジンはオリジナルデザインのポリマーマガジンで、装弾数は130発となっています。
ASAR/M4のマガジンはスタンダード電動ガン準拠の規格になっており、汎用的なスタンダード電動ガン用マガジンの使用も可能となっていますが、残弾0検知を使用する場合は純正マガジンを使用する必要があります。

特徴的なリップ部の形状をしており、弾切れ検知用のレバーが付いています。
マガジン内の残弾が0になると、このレバーが上がり、ETUに備わっているスイッチを押します。


マガジン底部こんな感じで、底蓋は別パーツになっています。

底蓋は長方形のボタン(スプリングガイド)を押しながらスライドさせる事で外す事が出来ますが、スプリングガイドが飛び出すので外す際は注意が必要です。


銃本体の細部の確認
という訳で、AIRSOFT SYSTEMS ASAR/M4 CQBのレビューをしていきます。
まず、レシーバー及びハンドガードはかなり硬そうな塗装(耐熱塗装のような感じ)が施されており、電動ガンというより工具に近い印象を受けます。
表面はザラザラしており、かなり特徴的な見た目をしています。

フラッシュハイダーはシンプルなバードケージタイプが付いています。

こちらのハイダーは14mm逆ネジでアウターバレルに固定されており、フラッシュハイダーとアウターバレルの間には積層式3Dプリントで作られたワッシャーが付いています。
このワッシャーが3Dプリント製品なのは始めて見ました。


ハンドガードは10インチサイズのM-LOKハンドガードが付いています。
M-LOKスロットは7面に5スロットずつ付いており、上面レールはピカティニーレールになっています。



尚、レール幅は規格よりも若干狭く20.56mmと21mmを下回っていました。
取り付けるアクセサリーによっては相性問題が起きるかも知れません。
また、底部のマグウェル側のM-LOKスロットはクランプ部にもなっている為穴が歪んでいます。
ここにはM-LOKアクセサリーを取り付ける事が出来ないので注意が必要です。

レシーバーはこんな感じで、全体的に角ばったデザインをしています。


トップレールはピカティニーレールになっていますが、ハンドガードと同様にレール幅が少し狭く、こちらも20.56mmとなっていました。

マグウェルにはライオン?っぽい見た目のロゴ(AIRSOFT SYSTEMS社長の愛猫がモチーフだそうな)と『ASAR/M4』、『CAL.5.95MM BB』の刻印が入っています。
また、黒色のテープが貼られている所にはシリアルNOが掘られています。(借り物のシリアルNoを隠す為に貼っているだけで、実際の製品には貼られていません_

マグウェル前側とマガジン差込口はこんな感じ。


マグウェルの奥の方にはマガジンに付いている弾切れレバーを検知する為のスイッチが付いています。

マガジンを挿した状態はこんな感じ。

尚、弾切れの検知は出来なくなりますが、一般的なスタンダード電動ガンのマガジンも使用する事が可能です。


マガジンキャッチボタンはアンビ仕様で大きなレバーが付いています。
ボルトリリースボタンもライブで、最終弾検知後、マガジンを挿し直した後に押す事で再度射撃が出来るようになります。
尚、ボルトリリースボタンは常に浮いた状態になっています。



エジェクションポート周りはこんな感じで、樹脂製のポートカバーが付いています。
また、ケースリフレクター部分はかなり薄くなっているのがデザイン上の特徴です。

エジェクションポートカバーはマグネットでダミーボルトに張り付いており、チャージングハンドルを引く事で開きます。
また、見ての通りダミーボルトは焼入れされたような見た目(実際に焼入れされてそうですが)になっています。

ダミーボルトを後退させる事でHOPダイヤルにアクセスする事が出来ます。
HOPダイヤルは無段階で調整可能で、左回転でHOPを弱く、右回転でHOPを強くする事が出来ます。

ボルトフォアードアシストノブのデザインも角ばっている特徴的な物になっています。
尚、このノブは固定されており押す事は出来ません。

トリガーはストレートトリガーが付いており、トリガーはアルミ切削+アルマイトのようです。
トリガーガードはレシーバー一体型になっています。


トリガーはほんの僅かな遊びがあり、その後抵抗が強くなります。
その状態で更に力を加えると「カチン!」という音と共にトリガーが引かれます。


かなり特徴的なトリガーフィーリングで、スイッチを押している感触というよりも、板バネを弾いているような感触です。
似たような感触としてJefftron Leviathanに付いている板バネが挙げられそうですが、それよりも硬く、素直なフィーリングに感じます。
セレクターレバーは電動ガンでは珍しい45度セレクターレバー仕様になっており、アンビセレクターにもなっています。
アンビセレクターでありがちな左右のガタツキは殆ど無く、スムーズに動かす事が出来ます。


レバーはかなり背が高く、しっかり指が引っかかる仕様になっています。

セミオート、フルオートのポジションはそれぞれこんな感じ。
尚、セレクターレバーのクリック感は殆ど無く、ぬるっと動きます。
一応プランジャーは入っているので定位置で止まりますが、この辺りの感触は電動ガンらしいと言えます。


グリップもオリジナルデザインの物で、全体的に丸みを帯びて若干薄いです。

滑り止めとして、左右にシボが入っているのと、前後にセレーションが付いています。


グリップの底蓋にはモーターの上下位置調整用のイモネジが付いており、放熱用の穴が空いています。

チャージングハンドルはロックボタン部がトリガーと同様のアルミ削り出しのアルマイト、取っ手部分はレシーバーと同じ処理が施されています。


エンドプレートは左右にスリング取り付け用のリングが付いている物で、材質はスチール。
金属の塊からレーザーカットかワイヤーカットで作られているような見た目で、物凄い硬そうな印象があります。

ストックはポリマー製の伸縮ストックが付いています。
ストック左右がバッテリースペースになっているのでかなり太めなストックとなっています。



バットプレートも樹脂で出来ており、外す事でバッテリーコネクタにアクセスする事が出来ます。
バッテリーコネクタはAmassのディーンズコネクタ、配線はかなり細めです。
バッテリーはストックチューブとストックの左右に入れる事が可能で、三又のLiPoバッテリーの収納が可能な仕様になっています。


テイクダウンについて
AIRSOFT SYSTEMS ASAR/M4の特徴の1つとして、冒頭で紹介した「リアルなテイクダウン」と「分割メカボックス」というのが挙げられます。
テイクダウンピンを抜き、アッパーレシーバーを持ち上げる事でテイクダウンが出来、チャージングハンドルと一緒にシリンダーを抜く事でシリンダーASSYを取り外す事が出来ます。


シリンダーASSYとバレルASSYはこんな感じ。
内部についての詳細は分解レビューの方で紹介しますが、かなり特徴的なデザインのシリンダーASSYが組み込まれている事が分かります。

特に特徴的なのは前側に伸びたシリンダーで、これによりシリンダーの負荷をレシーバー全体で受け止める事が出来る設計になっています。
また、タペットプレートも非常に薄型の専用パーツになっている事が分かります。


ちなみに、HOP形状はHOPパッキン一体型のRホップ系。
実際にどういう形をしているのかは分解してみないと分からないですが、かなり強くHOPを掛ける事が出来る構造になっていそうです。

ギアボックスはこんな感じで、樹脂製のカバーで覆われたETU、大型のセクターチップが確認出来ます。


箱出し状態の作動性、初速と発射サイクルについて
という訳で、箱出し状態での動作を確認していきます。
本製品は11.1V LiPoバッテリーの使用が推奨されているので、HTG Basic 11.1V 1300mAh 40Cのバッテリーを使用して動かしていきます。

動作の様子はこんな感じ。
バッテリーを繋ぐとETUによるチェックが行われ、問題無ければ「ピッ」とビープ音が鳴ります。
その後、動作をさせる事が出来ます。
動作音はかなりギアノイズが大きい事から、ピニオンギアとベベルギアの当たりが悪いような印象です。
このノイズはモーターの上下位置調整を行っても改善しなかった為、歯同士の相性かグリップ角度の問題がありそうです。
尚、本製品は16:1ギアが採用されていますが、次期ロットからは13:1に変更され、ギアノイズに関しても低減される見込みとの事です。
尚、BB弾を入れて撃った際はかなり大きめの破裂音が鳴ります。
爆音という訳では無いですが、かなりエアー量の余剰があるように思えます。
また、確定では無いのですが動作音を聞いているとフルオート時にサイクルコントロールが動作し、一定以上の発射サイクルにならないような調整が行われているような気がします。
続いて、初速と発射サイクルを測っていきます。
検証に使用したBB弾は東京マルイ0.20g 樹脂弾です。
HOP最低の状態〜HOP中くらいまでの間の初速の変化はほぼ無く、95〜96m/s程度の初速でした。
HOPをかなり強めにするとBB弾の抵抗が大きすぎるせいか初速が不安定になるようです。



この辺りは国内用に調整を加えた影響が出てそうな気がします。
HOPパッキンの形状的に弱いHOPでもしっかりBB弾へ回転を掛けられると思われるので、最大HOPで使用する事はまず無いと思われます。
フルオートのサイクルはCレート高めの11.1Vを使用している事もあり秒間22発と結構速めです。

ついでに、7.4V LiPoやCレート低めの11.1Vでの発射サイクルも載せておきます。
この検証に使用したバッテリーはRe Voltage 7.4V 1200mAh 45C-90CとBATON Airsoft 11.1V 1100mAh 20Cです。

7.4Vでは秒間14.8発、低出力の11.1Vでは20.5発という結果になりました。
尚、これらのバッテリーではサイクルコントロールのような制御に伴う音(ギアの停止音)は聞こえず、ギアは回りっぱなしのようでした。


尚、最終弾検知時の動作はこんな感じで、弾切れになると動作を停止します。
次に動作を再開させるにはボルトリリースボタンを押す必要があります。
上記動画でマガジンを抜いた際にBB弾が溢れているのが見える通り、残弾0を検知して動作がストップした状態でもチャンバーの給弾ルート内にBB弾は3発残ります。
この辺りはよくあるスタンダード電動ガンと同じような感じですね。

ETUの設定、機能について
プリコッキング設定
プリコッキングを使用するには、
- セレクターレバーをSEMIに設定
- バッテリーを接続
- ビープ音が鳴る前にトリガーを長引き
- 自動で2回射撃が行われるので、その後トリガーを離す
- ビープ音が1回鳴り、設定完了
これでプリコッキング設定がONになります。
射撃が行われるので、マガジンを抜きチャンバークリアを確認した上で安全を確認して設定を行う必要があります。
尚、本製品のプリコッキングは自動で制御され、数発動作させる事で最適なプリコッキング位置に調整され、その設定がバッテリーを取り外すまで記録されます。
バッテリーを取り外す事で設定はリセットされるので、プリコッキングの解除を行うにはバッテリーの抜き差しを行った後で動作させるか、フルオート時もプリコッキングは機能しなく鳴るので、フルオートで動作させてもプリコッキングは解除可能です。
尚、バッテリー出力が高い場合プリコッキングが動作しない事がありました。
例えば、Re Voltage 7.4V 1200mAh 45C-90CとBATON Airsoft 11.1V 1100mAh 20Cではプリコッキング設定が問題無く行えました。
しかし、HTG Basic 11.1V 1300mAh 40Cではプリコッキング設定を行っても機能しませんでした。
こちらは本製品の仕様で、サイクルが非常に高くなる場合はプリコッキングが動作しなくなります。
恐らく、プリコッキング設定時に2発自動で動作する際にギアの回転速度を計測しているのだと思われます。
尚、プリコッキングOFFとONのセクターギア停止位置はそれぞれこんな感じで、プリコッキングOFF状態の停止位置はラックギア引き始めのちょっと手前辺り、プリコッキングON時はピストンを半分程引いた状態となっています。
※BATON Airsoft 11.1V 1100mAh 20C使用時の状態


尚、プリコッキングの解除はボルトリリースボタンを押しながらセミオートを長引きする事で可能になります。
このプリコッキング解除はセクターギアを定位置に戻す処理で、トリガーを長引きしている間ギアが回り続け、定位置になると「ピッ」と音が鳴り知らせてくれます。
セミオート限定モード
セミオート限定モードにする事で、フルオート機能が無効になります。
セミオート限定モードは、
- セレクターレバーをAUTOに設定
- バッテリーを接続
- ビープ音が鳴る前にトリガーを引く
- ETUが「ピッ、ピッ」と2回ビープ音が鳴り、設定完了
逆にセミオート限定モードを解除するには、上記手順を行います。
セミオート限定モードが解除されるとビープ音が4回鳴ります。
ETUの機能について
上記のプログラム以外の機能として、
- バッテリー電圧低下
- バッテリー電圧超過
- ショート(短絡)
- ETU高温時
などで警告シグナル(ビープ音)が鳴り、動作を停止する機能が備わっています。
という訳で、AIRSOFT SYSTEMS ASAR/M4 CQBのレビューは以上になります。
本製品は分解をしても良いとの事なので、後日分解レビュー記事も投稿しようと思います。
ASAR 15 Over kill@苺屋https://komonono.cart.fc2.com/ca0/396/p-r0-s/
