
AIRSOFT SYSTEMS ASAR/M4 CQBの分解レビュー
記事作成日:2026年6月15日
先日、Over kill@苺屋様よりお借りしてレビュー記事を書いたAIRSOFT SYSTEMS製の電動ガン、ASAR/M4(アサール M4)CQBを分解していきます。
尚、開封レビューでも触れていますが当記事で紹介するのは日本仕様のテスト機で、正式販売までの間に内部に関しては少し調整が入るようです。
という訳で、テイクダウンしてシリンダーASSY、バレルASSYを外した状態から各部を分解していきレビューを行います。

アッパーレシーバー側の外装分解について
まずはアッパーレシーバー側から分解していきます。
ハンドガードは根本に付いている2本のネジを緩める事で取り外す事が可能です。
アウターバレルにはガスブロックやガスチューブなどが付いておらず、シンプルな見た目をしています。

バレルナットは結構なトルクで固定されているので、治具があった方が良いでしょう。
ネジロック剤などは塗布されていないので、治具とモンキーレンチがあれば外す事が可能です。


バレル基部の形状はこんな感じで、スタンダード電動ガン規格になっています。
バレルナットのピッチもトイピッチ(ミリピッチ)になっているので、一般的な電動ガン用のアウターバレルやハンドガードへの換装が可能でしょう。


実際にスタンダード電動ガン規格のアウターバレルを取り付ける事は可能でした。


バレル・チャンバーの分解について
ASAR M4 CQBのインナーバレルとチャンバーはこんな感じで、長さ285mmのステンレス製インナーバレルと垂直押し仕様の特殊な形をしたチャンバーとなっています。

インナーバレル先端にはガタツキ防止用のOリング取り付け溝が付いていますが、Oリングは未装着。
インナーバレル側面には6.02x285mmと内径と長さの表記が入っています。


チャンバーはこんな感じで、HOPダイヤル周りが変わった見た目をしています。
また、一般的なSTD電動ガンM4用チャンバーと異なり左右に回転止めの突起が付いていない仕様で、HOPアームが付いている部分でセンター出し及び回転止めを行う仕様のチャンバーとなっています。


もし純正アウターバレルのままチャンバーだけ社外製品に交換する場合は加工が必要になるでしょう。
それ以外にもノズル長との相性問題が発生する可能性があります。
スプリングやガタ取り用のパーツ、Cクリップを外し、インナーバレルを抜きます。


HOPアーム・HOPアジャスターはこんな感じで、アジャスターはFDM式の3Dプリントで出来ているV字形状。
クッションゴムを使用せず、HOPパッキンを直押しする仕様になっています。



HOPアームは一切のガタが無い状態で取り付けられており、HOPアジャスターの垂直押しも相まって弱HOP・強HOP共に定位置をしっかり押し下げる事が出来る仕様になっているようです。
尚、HOPダイヤルは上面がスロープ状に傾いており、回す事でHOPアームの角度が変わる仕様になっています。
この通り、HOPダイヤルは無段階で調節が可能です。

インナーバレルのHOP窓周りはこんな感じで、一般的なスタンダード電動ガン形状になっています。
HOP窓周囲には気になるようなバリも無く綺麗に切削されています。

HOPパッキンはBegadi FLY5が採用されています。
水色なので硬度は60度のモデルになります。


こちらのHOPパッキンは大きなV字型の凸形状が特徴的な製品で、0.43gまでのBB弾にしっかり回転を掛ける事が出来る仕様の製品です。


突起の左右には小さな突起がガイドみたいな感じで付いています。


シリンダーASSYの分解について
続いて、シリンダー側を分解していきます。
開封レビューでも紹介しましたが、ASAR M4はシリンダー側とギアボックス側に分割される仕様のメカボックスが採用されているので、シリンダー側は1つのユニットになっています。
シリンダーASSY上部にはチャージングとダミーボルトが付いているので、外します。

ASAR M4のシリンダーASSYについては開封レビュー記事でも触れましたが、シリンダー前側が大きく飛び出しており、ここがアッパーレシーバーにぶつかる事でアッパーレシーバー全体でシリンダーASSYを抑える構造になっています。
これにより、シリンダーに掛かる負荷をアッパーレシーバーに分散させる事が出来ます。
シリンダーを分解する前にスプリングガイドとピストンスプリングを取り外します。
本製品のスプリングガイドはQD仕様になっています。
尚、ピストンスプリングは一般的なスタンダード電動ガンと互換性があります。


組み込まれているスプリングは初速調整の為にカットされていますが、製品版では仕様が変わる可能性があるとの事です。
また、スプリングガイドはかなり肉厚になっており、ガタツキなど無くしっかり固定されているので、ネジ固定無しでも安心して使えそうです。
シリンダーASSYを閉じているネジ6本を外して開きます。


これでローディノズル、タペットプレート、シリンダーヘッド、シリンダー、ピストンなどにアクセス出来ます。

ASAR M4の特徴の1つとして、専用形状のタペットプレートが挙げられますが、それ以外はスタンダード電動ガンと同じ規格になっています。
タペットプレートは粘り気が強い素材になっており、強度は十分にありそうですし一般的なスタンダード電動ガンに比べて負荷が掛かる方向が後ろ方向に集中している形状なので壊れにくそうな印象があります。



ノズルはアルミ製で内側にOリングが付いているシーリングノズルが採用されています。
長さは19.73mmと一般的なSTD電動M4の物よりも少し短めですね。



シリンダーヘッドはアルミ製でダブルOリング仕様。
ピストンヘッドとぶつかる部分もゴムパッキンではなくOリングになっています。


シリンダーはアルミ製の加速シリンダーで、加速穴は細長いのが4つ付いています。
加速穴の位置がかなり後ろ側にあるので、シリンダー容量は結構多めですね。


ピストンはこんな感じで、14枚全金属歯が付いています。
ピストンヘッドは後方吸気方式のアルミ製で吸気穴は8つ付いています。
また、ピストン内部にはスラストベアリングが組み込まれていました。



ピストンの重量は30gあります。

ロアレシーバー側の分解とギアボックスの取り外しについて
ロアレシーバーからギアボックスを取り外していきます。
まず、ストックチューブを取り外していきます。
ストックチューブを外すには、まず配線を固定しているキャップを外し、ストックチューブナットを回します。


尚、キャップは3Dプリント製でした。


ナットを緩めたらストックチューブを回せるようになるのですが、配線を巻き込まないように引っ張った状態でストックチューブを回す必要があります。

ストックチューブはインチピッチになっているのでいわゆる実物、SYSTEMA PTW、VFC用などの製品を使う事が可能です。

ただし、ストックチューブの根本には配線を逃がす為の溝を掘る必要がある(SYSTEMA PTWのストックのような感じ)ので無加工で何でも取り付けられるという訳では無いです。
エンドプレートはこんな感じの見た目。
開封レビュー時でも触れましたが、めちゃくちゃ硬そう。


続いて、グリップを取り外します。
底蓋を固定しているネジはタップネジでした。


モーターを取り外します。
モーターにはラベルなども無いので詳細は不明ですが、かなり磁力が高いモーターで恐らくネオジウム磁石を搭載したハイトルクモーターでしょう。


付属のモーターはスタンダード電動ガン用のロングサイズで、ピニオンギアはD型。


グリップとメカボックスを固定しているネジを2本外し、グリップを取り外します。

続いて、ギアボックスをロアレシーバーを固定しているパーツ類を外していきます。
まずはマガジンキャッチ、トリガーピン、テイクダウンピンを取り外します。



ボルトリリースボタンも外します。


これらのパーツを外す事で、ロアレシーバーからギアボックスを取り外す事が出来ます。
セレクターレバーはレシーバー側に固定されているので、この段階では外す必要はありません。


ギアボックスを取り外したらセレクターレバーも取り外しました。
セレクターレバーの根本は樹脂製のギアになっており、固定部含めて専用形状になっています。

ロアレシーバー内部はこんな感じで、ここはSTD電動ガンのM4系と似たような形をしています。

ギアボックスの分解について
という訳で、ASAR M4のギアボックスを詳しく見ていきます。
ASAR M4のシリンダーASSYはかなり特殊な設計になっていますが、ギアボックスも同様に特殊な設計になっている事が分かります。
特にセレクタープレート周りの構造がかなりユニークですね。


特に特徴的なのはセレクターレバーのクリック感を出す為の構造でしょう。
この構造により、一般的なスタンダード電動ガンよりもしっかりしたクリック感を出し、更に45度セレクターにも対応出来る仕様になっています。


また、トリガーのクリック感を出す為のパーツも付いており、右側のセレクタープレートの裏側にこのようなラッチのようなものが付いています。
トリガーを引く際にこのラッチが前後に動く事で「カチッ」としたクリック感が生まれます。


ASAR M4のギアボックスはこのようにシリンダーASSYと連結されます。


という訳で、こちらのギアボックスを分解していきます。
まずはセレクタープレートを取り外します。
電動ガンのセレクタープレートと言えばメカボックスに引っかかってるだけで簡単に外せますが、ASAR M4のセレクタープレートはかなりガッチリ固定されています。


取り外したセレクタープレートはこんな感じ。

続いて、ギアボックスを固定しているネジを外していきます。
この際、左右のセレクターレバーを連動させているギアも外しておきます。


ギアボックスを開きます。

まず、軸受ですがステンレス削り出しと思われる7mm軸受が採用されています。
シムも程よく組み込まれており、ギア同士・メカボックスとギアが擦れないように調整されています。

ギア周りを取り外します。
ギアの構成はスタンダード電動ガンと同じで、セクターギア、スパーギア、ベベルギアと逆転防止ラッチが付いています。


ギア比は16:1のスチール削り出し、スパーギアの歯が大きく尖っているのが特徴です。
開封レビューでも紹介しましたが、こちらのギアは次期ロットから13:1の物に変更される予定のようです。


特に変わっているのは何と言ってもこの巨大なセクターチップでしょう。
この大きなセクターチップによって、タペットプレートを引く仕様になっています。
それ以外は普通のセクターギアです。


ギアを交換する場合はこの大きなセクターチップを交換する必要があるのですが、結構しっかり圧入されているので傷を付けずに取り外すのは難しいかも知れません。
続いて、トリガーを外しました。

トリガーも変わった形状をしていますね。


最後に、ETUを外します。
ASAR M4に組み込まれているETUは同社のASCU-2 Pro Mark II ETUベースのカスタムETUになります。
こちらのETUは1本のネジで固定されているので、こちらを外します。


ASCU-2 Pro Mark II ETUはこんな感じで、最近のETUは光センサーや磁気センサーなどの非接触センサーを採用している事が多いのですが、本製品はスイッチ式です。
スイッチは大きく2種類の物が付いており、『セクターギア』『セレクタープレート』『ボルトリリースボタン』『マガジン』が抵抗の少ない検知スイッチ、トリガーのスイッチにはタクトスイッチが採用されており程よいクリック感があります。
チップ類は樹脂製のカバーで覆われています。



という訳で、AIRSOFT SYSTEMS ASAR/M4 CQBの分解レビューは以上になります。
冒頭で紹介した通り、本記事はテスト機であって製品版では一部の内部パーツに変更が加えられる可能性があります。
現在その辺りを調整中のようなので最終的にどうなるかは不明ですが、あくまで調整レベルの話しなので、当記事の分解レビューで紹介した内容と大きく異なるような事は無いと思われます。

ASAR 15 Over kill@苺屋https://komonono.cart.fc2.com/ca0/396/p-r0-s/