オーソドックスな形のレイルハンドガード付きM4 CQB-R、APS ASR102のレビュー
記事作成日:2018年1月31日
つぼみトレードカンパニー様よりAPS製電動ガン 3丁をお借りしたので、順次レビューをしていきます。
一昨日、『ASR120』のレビュー記事を投稿しましたが、次は2月2日に『Phantom Extremis Mark V PER705』のレビュー記事を投稿する予定です。
尚、今回の記事はご依頼を頂き書かせて頂いているレビュー記事ですが、レビュー内容はいつもの当ブログの方向性と変わらず、私が見て思った事を色々書いていっています。
今回ご紹介するのはAPS ASR102です。
こちらはAPS製品の電動ガンで、見ての通りオーソドックスな形状で、レイルハンドガード付きのM4 CQB-Rです。
APS製電動ガンの中でも高コストパフォーマンスな製品の1つで、フルメタルの通常電動ガンでありながら、つぼみトレードカンパニー様での販売価格が25,800円と低価格で販売されている事が特徴です。
それ故、カスタムの素体にするのにも使えますし、「レンタルガンとして欲しい」「特に理由はないけど、軍拡したい」みたいな要望にも答えれる商品ではないか?と思います。
私の場合はこういう銃は大体、実験機・検証機として使いますね。
色んなパーツのテストに使ったり、データ収拾に使ったりといった具合です。
APS M4 電動ガン CQB-R 拡張性抜群 カスタマイズ素体として 300発 多段数マガジン 18歳以上 ASR102
ASR102の内容物は銃本体とクリーニングロッド、説明書ダウンロード用のQRコード、マガジン(多段数マガジン)です。
説明書は付属するのではなく、QRコードをスキャンしてAPSのオフィシャルサイトからダウンロードする形になります。
QRコードをスキャンするとダウンロードの一覧ページに遷移するので、そこから該当の銃を選択してダウンロードします。
尚、今回レビュー用にお借りした物には、英語サイトへ飛ぶQRコードになっていますが、正式発売時には日本語マニュアルに対応したQRコードが付属するそうです。
その為、QRコードを読み込むと日本語説明書へ飛ぶような仕様になります。
ASR102の外観レビュー
ASR102の全体像はこんな感じ。
冒頭でも述べたとおり基本的にはオーソドックスなM4 CQB-Rの形状をしていますが、割とカスタムパーツが最初から付属しています。
まず、フラッシュハイダーですが、ナイツ風のフラッシュハイダーが付いています。
フラッシュハイダーのネジ切りは、一般的な14mm逆ネジです。
インナーバレルがアウターバレルから飛び出ています。
ハンドガードはRAS/RISっぽいハンドガードが付いていますが、中にバッテリーを仕込めるようにする為か少し太めです。
最近のよく出来たRAS/RISを見慣れていると、ずんぐりむっくりな感じがします。
固定方法が単にデルタリングで挟み込まれているだけなので、名前としては『RIS』でしょうね。
工具不要でハンドガードの上下共に外す事が出来ます。
中には配線とバッテリーコネクタ(タミヤミニコネクタ)、ヒューズボックス(中に管型の15Aのヒューズが格納)が収まっています。
レシーバーはこんな感じで、マグウェルとイジェクションポートの上にAPSのロゴが入っている以外は普通なデザインのレシーバーです。
上下レシーバー、マガジンキャッチ、ボルトリリースボタン、セレクターレバー、トリガー等は全てメタルパーツになっています。
ちなみに、ハンマーピン(ダミー)の突起部分は何故かスチールでした。
ところで、マグウェル部分に書かれているCal. 6mm×45とは一体…。
『x45』の部分は要らないのでは…。
チャージングハンドルを引き、ダミーボルトを後退させるとHOP-UPの調節ダイヤルが見えます。
HOP-UP調節ダイヤルは東京マルイ製の通常電動ガン M4/M16系で採用されている一般的な形状です。
また、ダミーボルトが後退した状態でボルトリリーボタンを引っ張る(押すのではない)と、上写真の位置でダミーボルトがロックされます。
VFCやKingArmsの電動ガンのように自動でロックが掛る訳では無いようですが、HOP調節の為に毎回チャージングハンドルを引かなくていいのが良いですね。
尚、ボルトリリースボタンを押す事でダミーボルトは開放されます。
トリガーガードはナイツっぽいものが付いていますが、ナイツの刻印は入っていません。
グリップはタンゴダウンっぽい形のグリップですが、ちょっと太ましいですね。
握りやすさは決して悪くは無いのですが、ちょっと角ばっているのが気になりますね。
もっとも、通常電動ガンのグリップなので握った時の太さは仕方がないかもしれません…。
底蓋はこんな感じで、金属製で放熱用のスリッドが空いているタイプの物になります。
モーターの位置調整は中央のマイナスネジで行います。
ストックはどことなくFAB DEFENSE GLR-16のような形をしたストックが付属します。
というか、ブッシュマスターストックとGLR-16を足して2で割ったようなデザインですね。
尚、ストックの上部には穴が開いており、ストックポジションの数字を見る事が出来るようになっています。
尚、バットプレートはゴム製で、底部のマイナスネジを外す事で取り外す事が可能です。
バットプレートを外すとCR123Aなどの電池が2本格納可能な電池ボックスの蓋が現れます。
ちなみに、バッファーチューブは6ポジションで、中は空洞になっています。
後部配線にしてストックチューブインバッテリーに変更する事も可能ですし、ストックに付いている20mmレイルにバッテリーボックスを付ける事で大容量なバッテリーを外付けにする事が出来ます。
とは言っても、今時外付けバッテリーとかやらないですよね…。
10年くらい前、ニッカドのラージバッテリーが最強だった時代はよくやってたんですけど…。
付属のピープサイトのサイトピクチャーはこんな感じ。
リアサイトは一般的な大きい穴と小さい穴の切り替えが出来るタイプです。
覗いた時に「あれ?」となったのですが、フロントサイト側の突起がかなり少ないです。
ネジが限界まで締め込まれているとかそういう訳ではなく、一般的には8mm程度あるフロントサイトの突起が、4mm位しか無いのです。
もちろん、フロントサイトは一般的なフロントサイト調整用治具で調節することが可能ですし、リアサイトも上下左右の調整が可能です。
尚、リアサイトのウィンデージダイヤル「カチカチ」としっかりしたクリック感があるのですが、エレベーテーションダイヤルはクリック感は無く、「スーッ」と回っていきます。
APS ASR102で使えるバッテリー
手持ちのバッテリーで収容可能なサイズを見てみた所、割と色んなサイズのバッテリーが入る事が分かりました。
小型のLiPoはもちろん、セパレートタイプに加え、ミニSサイズのLiPoバッテリーまで収納する事が出来ました。
ハンドガードが太いのは外観上問題ではありますが、ミニSサイズのLiPoバッテリーが入るというメリットは大きい気がします。
※私が持っているミニSサイズのLiPoバッテリーでギリギリだったので、全てのミニSサイズのバッテリーが入るという保証はありません。
APS ASR102の初速と連射速度、トリガーフィーリング
最後に、銃の動作を見ていきます。
動作テストに使用したバッテリーは7.4V 2000mAh 25CのLiPoバッテリーで、BB弾は東京マルイ パーフェクトヒット 0.20gです。
しかし、HOP-UPを強くしていくと、初速が下がっていきます。
少しHOPの突起がある状態(弱HOP)だと、78m/s前後でした。
もう少しHOPを強くした状態(中HOP)だと、60m/s前後でした。
限界までHOPを強くした状態(強HOP)だと、48m/s前後まで下がりました。
弱HOP状態で80m/sを切ってしまうのは少々キツイですね…。
0.20gで使う場合であっても箱出しのまま使うのはあまり現実的では無いような気がします。
セミオート、フルオートの動作はこんな感じ。
セミオートは割と安定した初速なのですが、フルオート時は2m/s程度初速が下がってしまいました。
また、フルオートは秒間10発程度と割とゆっくり目の発射サイクルですね。
トリガーストロークはこんな感じ。
動作を見て頂けると分かると思いますが、駆動音少々気になります。
中華電動ガンでよくある『ギャー鳴き』とか言われるギアノイズで、ギアの当たりが良くない事が分かります。
それ以外にもリアルブローバックの音もかなり目立ちますね。
ちなみに、リアルブローバックの挙動はこんな感じ。
※最初の2発は通常、次の2発をスローモーションにしています。
APSは昔からピストンの後退と連動して、ダミーボルトが動く『リアルブローバック(通称:疑似ブローバック)』を搭載していますが、個人的な意見としては『無い方がマシ』だと思います。
というのも、正直な所リアルブローバックにはメリットよりデメリットの方が多い為です。
メリット
- ボルトが動いているのが見える(当然、射手側からは見えない)
デメリット
- 「チャキン!」という薄っぺらい金属音が鳴る(メリットと捉える方もいらっしゃると思いますが、個人的には音がイマイチなのでデメリットです)
- ピストンの駆動を阻害し、ピストンの消耗を早める
- 発射サイクルが低下する(レスポンスが低下する)
リアルブローバックに関しては、銃の調整に詳しくない人でも簡単にオミット出来る為、オミットしている人の話しを多く聞きますし、個人的にもオミット推奨ですね…。
しかし、今回レビューしたAPS ASR102はリアルブローバックをオミットするには一旦ハンドガード内の配線に付いている熱収縮チューブを外す必要があります。
この作業は後ほど掲載する分解レビューの時にやろうと思っているので、当記事ではリアルブローバックをオミットした時の動作に関しては割愛させて頂きます。
尚、APS ASR120(通称:紅龍)のレビュー記事の方でリアルブローバックをオミットした際の動作を掲載していますので、ご興味がある方はそちらの記事をご参照ください。
APS ASR102の総評
APS ASR102の総評ですが、外装パーツにナイツ・タンゴダウン・FABディフェンス(っぽいもの)といったカスタムパーツが最初から組み込まれているのが面白いかなと思います。
ただし、箱出し状態の性能に関してはお世辞にも良いものとは言えず、「こればかりは価格相応かな?」といった評価になりますね…。
しかし、フルメタルの電動ガンがこの価格帯で手に入るのであれば割とアリなのではないか?と思っています。
冒頭でも述べている通り、この銃は基本的にカスタムの素体として使うのが良い銃だと思います。
ちなみに、ご依頼主であるつぼみトレードカンパニー様からは分解しても良いとのご連絡を頂いたので、今後分解レビューもしていきますので、お楽しみに!
もちろん、メカボックスの中身まで紹介しますよ。
[追記]
分解レビューを投稿しました。
APS M4 電動ガン CQB-R 拡張性抜群 カスタマイズ素体として 300発 多段数マガジン 18歳以上 ASR102