
AGM製エアーコッキングライフル M1カービンを調整していきます
記事作成日:2018年4月29日
何となく面白そうだったので買ってみたAGM M1カービンを弄っていきます。
実際弄ってて結構面白かったです。
今回のカスタムの第一目標は「コッキングを柔らかくする」です。
バレル・チャンバー周りの調整
という訳で、まずはバレル周りから調整していきます。
まず、根本的にバレルに関してはシリンダー容量による上限がある為、決め打ちで短くし、HOP周りも改修する事にしました。
純正の420mmというバレル長はAGM M1カービンに搭載されているシリンダーの大きさに対して長すぎで、スプリングレートによって無理やり初速を稼いでいる感じが否めませんでした。
その為今回はバレル長を短くし、ピストンスプリングを柔らかくするというカスタムを行います。
AGMのシリンダー容量を考えると、バレル長は250mm〜300mm辺りが最適かな?と思い、今回は純正バレルを260mmまで短くしました。(短めにした理由は後述)
チャンバーパッキンは純正でも問題無さそうだったので、そのままです。
チャンバーのHOPアームの左右のクリアランスが気になったので、軸に電動ガン用の0.2mmのシムを入れてガタを無くしました。
続いて、HOPアームでの直押しをやめてHOPクッションを挟む事にしました。
HOPクッションは少し硬めで太い物が欲しかったので、
尚、HOPクッションを入れるのに伴い、アームに付いている突起はかなり削りました。
HOP最低の状態で少し突起が出ており、最大HOPではギリギリ弾が出る位の突出量になります。
AGM M1カービンの可変HOPは少しずつHOPが変化する仕様なので、HOP最低の状態をノンHOPにしてしまうと0.25gや0.28gのような重めの弾を打ち出せなくなる可能性があったので、HOP最低=ノンHOPではない仕様にしました。
駆動部分(ピストン・ピストンスプリング)の調整
この内容が本記事の趣旨です。
まず、分解レビューでも紹介しましたが純正のピストンスプリングは圧縮時の重さが約6.1kgとSYSTEMA純正よりも約124%も固いスプリングが組み込まれていました。
当然コッキングは非常に重く、正直ストレスでしか無いのでこれを柔らかいスプリングに変えます。
今回使うのはG.A.W Anti Shrink Spring for SYSTEMA PTWの81%です。
実は最初は7ぽんさんの90スプリング(SYSTEMA純正M90スプリングとほぼ同じ硬さ)を入れていたのですが、必要以上に高い初速になったので、こちらのスプリングに交換しました。
こちらのスプリングを組み込んで動作をさせてみた所、純正スプリングでもバネなりが酷かったのが更に酷くなってしまったのでスプリングに細切れにした熱収縮チューブを取り付けるという方法でバネなりを低減させました。
熱収縮チューブを取り付けるのはスプリングが伸びた時にピストンの内側と干渉する部分だけで良いです。
電動ガンでフルオートを多用する場合はあまり推奨されない方法ですが、動作が単純なエアーコッキングなら問題ないかと思います。
もっとも、電動ガンでもセミオートメイン(鬼のような指切りをしない場合)なら問題ないと思います。
尚、熱収縮チューブは抵抗になるのでグリスをしっかり塗布しておきましょう。
次にピストンに錘を入れます。
入れる錘は六角ナット。
そのままでは入らなかったので、六角ナットの尖ってる部分を削りました。
カップ型ピストンを重くするという事は、その特性上ピストンカップが広がるタイミングを若干送らせてしまい、実質発射に使えるエアー量を減らしてしまう恐れがあるのですが、今回はバレルも260mmと割と短くしていますし気にする問題では無いでしょう。
それ以上に今回は柔らかいピストンスプリングを使っているので、早い段階でシリンダー内の圧力を高める必要があると思ったので、錘を入れました。
今回インナーバレルを短くしたのは、この錘を入れたかったからです。
尚、ピストン等に付着していた純正グリスはブレーキクリーナーで除去し、代わりにG.A.W G-GREASEを塗布しています。
あとはピストンやスプリング、チャンバー等を組み込んでいきます。
トリガー周りの変更はありません。
一旦この状態で動作チェックを行います。
構造がシンプルな上に、ストックに入れなくても動かせるのはAGM M1カービンの良いところです。
むしろこの状態でピストルグリップ付けたりして使ったら使い勝手めちゃくちゃ良いのでは…?と思ったり…。
特に問題なかったので組み上げていきます。
コッキングもかなり軽くなっていました。
最後の仕上げと組み立て
ここが割と鬼門だったのですが、せっかくピストンスプリングを柔らかくしてコッキングしやすくしたのに、チャージングハンドルのリターンスプリング(引きバネ)がめちゃくちゃ固くて残念な気持ちになってしまったので、輪ゴムに変えました。
もうちょっと太い輪ゴムがあればよかったのですが、細いのしか無くて二重にして入れています。
インナーバレルとアウターバレルの間には隙間があり、ガタついていたのでアルミテープを巻いてガタを取りました。
セーフティレバーを固定しているスナップリングが鬱陶しかったのでOリングに変えました。
別にガッチリ取り付ける必要のあるパーツでも無いので、Oリングで十分だろうと…。
最終的な初速は0.20gで91m/s半ばという結果になりました。
これはHOPを少し強めに掛けた時の最大初速です。
HOP最低状態では88m/s程度で、HOPを強くする事で91m/s半ば位まで上がり、それ以上HOPを強くかけると初速が下がっていき、最大HOPの状態では50m/sを下回ります。
ついでにフロントサイトとリアサイトの仕様を変えました。
個人的に銃は使いやすけりゃ何でも良いと思っているので、形には拘ってません…。
なので、M1カービンにもこんなカスタムを施します。
リアサイトに至ってはハイキャパ4.3用に買った集光アクリルサイトが丁度よいサイズだったので、取り付けました。(少し前側を削ってます)
これが案外狙いやすい。
まあ、こんないい加減なサイトの作り方でサイトが合うかどうかは分かりませんがね…。
合ってなかったらまた調整します。
という訳で、AGM M1カービンのカスタムは一旦以上になります。
この銃は普通にサバゲーでも使おうと思っているので、今後も少しずつ仕様を変えていくかもしれません。
とりあえず、今回のカスタムの目的である「コッキングの硬さを柔らかくする」という目的は達成出来ましたし、初速もいい感じに落ち着いたので問題ないかなと思います。
AGM M1カービン然り、分解・組み立てしやすい銃は弄るモチベーションも下がらないのでいいですね。
分解組み立てが面倒な銃って弄ってるうちにどんどんモチベーション下がっていき、最終的にはバラバラの状態で放置されますし。
おかげで捨てるにも捨てれないゴミが増える…。