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PDI製 電動ガン用インナーバレル 内径6.01mm、6.03mm、6.05mmのレビュー(タイトバレルのレビュー)

記事作成日:2018年11月7日

株式会社 PDI様より、インナーバレル5種類のレビューをご依頼頂いたのでレビューしていきます。

今回レビュー用にお送りいただいた製品は、6.01mm、6.03mm、6.05mm、6.08mm、6.15mmの5種類になります。
長さに関しては当方からのお願いで、全て210mmに統一して頂きました。

長さを210mmでお願いした理由としては「私が210mm程度のバレル長が好きだから」です。
長さを統一させた理由としては、同じ長さでどういう違いが出るのか?を検証したかった為です。

本来は銃のセッティングに合わせて適切な長さを選択するべきなのですが、今回はバレル以外の仕様を全て同じにして比較した場合、どういった違いが出るのかを検証していこうと思っています。

尚、210mmのバレルは、本レビュー専用の長さとなります。
万が一「同じ長さが欲しい!」という場合は、PDI様までお問い合わせ下さい。

専用品以外の既成品に関しては、公式販売店である「X-FIRE」をご参照ください。
http://www.x-fire.org/

当記事では、これらの内径6.01mm、6.03mm、6.05mmのインナーバレルについて、ご紹介していきます。

他の内径については、別の記事で紹介しています。

3種のバレルを比較、検証していきます

という訳で、これらのバレルをレビューしていきます。
材質はステンレス(SUS304)で、色は銀色。

重量は全て47gと、6.08mmよりも1g重いようです。(6.08mmは46gだった)

↑念の為、6.08mmのバレルを乗せてみたら、46gだったので、測りの問題では無さそう。

バレルが肉厚になった分、少し重くなったのでしょうか…。
小数点以下まで出せる測りだと、もっと細かく違いを出せそうです。

バレル側面にはバレルの種類がレザー刻印されているのですが、6.01mmと6.05mm、6.03mmで表記が違っていました。
6.01mmと6.05mmは「.01 PDI JAPAN」「.05 PDI JAPAN」と書かれているのですが、6.03mmのみ「DELTA」と書かれていました。

HOP窓の形状は前側が大きく斜めにカット、後ろ側も若干斜めにカットされており、HOPを強く掛けた時など、チャンバーパッキンを強く押し付けた時にゴムがヨレないようにする為の処理が施されています。
マズルのテーパー処理はシンプルな感じ。

インナーバレルにBB弾を入れた際に、どの程度隙間が出来るのかをみていきます。(弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾)
ほんの僅かな差ではあるものの、確かに微妙に隙間が異なっている事が分かりました。

0.2mm刻みの差なので、ほんの少ししか差がわかりませんが…。
あと、「内径狭いんだから隙間に差が出るのは当たり前だろう」といった感じもしますが…。

という訳で、こちらのインナーバレルを今回検証機として使う東京マルイ P90TRに取り付けていきます。
計測時の条件など、詳しい事は6.08mmの記事を参照して頂きたいのですが、純正から少し変えてる点としてガタツキ対策の為に真鍮製のインサートを取り付けています。

まずは初速チェックから。
使用弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾を使っています。

尚、東京マルイ純正の内径だと初速は83m/s前半、PDIの6.08mmだと83m/s半ばでした。
これを基準値とします。

6.05mmのバレルでの初速は84m/s後半でした。
若干内径が狭くなった分、初速も少し上がっているようです。

  1. 84.78m/s
  2. 84.83m/s
  3. 84.74m/s
  4. 84.69m/s
  5. 84.77m/s

続いて、内径6.03mm。
初速は86m/s前半程度と、更に初速が上昇しました。

  1. 86.09m/s
  2. 86.12m/s
  3. 86.03m/s
  4. 86.00m/s
  5. 86.06m/s

最後に6.01mmです。
初速は85m/sと、6.03mmの時よりも若干落ちました。

  1. 85.31m/s
  2. 85.28m/s
  3. 85.35m/s
  4. 85.33m/s
  5. 85.29m/s

一般的にはインナーバレルがタイトになればなるほど初速は上がるはずなのですが、もしかしたらエアー量や圧力などとのバランスが悪くなってしまったのかもしれないですね…。

基本的にここまで極端なタイトバレルは、東京マルイの電動ガンで採用されているような、『普通のセッティング』との相性があまり良く無くて、どちらかと言うと高い圧力で一気に押し出すようなセッティングとの相性が良いです。
いわゆる「流速チューン」と少し逆の発想ではあるのですが、短いバレル長で効率よく初速を稼ぐような仕様に最適だったりします。

例えば通常電動ガンのMP5Kや電動ハンドガン、コンパクト電動ガンのような物理的に短いバレルが搭載出来ないで初速を稼ぐ時とかですね。
※MP5KのシリンダーはM4やP90などの普通の電動ガンのシリンダー加速量が多いので、ノーマルの状態でも気圧が高い、電動ハンドガン・コンパクト電動ガンシリーズも同様であちらは硬いスプリングを入れる事によって瞬間的に圧力を高める仕様。

他には、全般的にガスガンとの相性も良いですね。


続いて、グルーピング(集弾性能)の比較を行っていきます。

グルーピングの比較を行うにあたって、千葉県酒々井市にあるガンショップ DEFCON_1さんのレンジをお借りしました。

電子ターゲットが設置されており、射撃した結果がリアルタイムで手元のディスプレイに反映されるので、こういう検証をする時にとても便利なのです。
尚、距離は25mです。

使用する銃の仕様はこちら。
初速の検証にも使ったP90TRにスコープ(DEON March Compact 1x-4x24mm D4V24IML)を乗せています。(もちろん、ゼロイン済みです)
弾は東京マルイ 0.25g バイオBB弾(現地で購入した新品)、射撃体制は机の上に銃をレストしての射撃になります。

こちらを10発を1セットとして、3回射撃を行いました。

尚、東京マルイ純正インナーバレルだと、このような結果でした。

  1. 147mm
  2. 130mm
  3. 148mm

この結果を基準値とします。

まずは6.05mmのインナーバレルから、3セット射撃。

  1. 98.9mm
  2. 98.3mm
  3. 100mm

まさかのいきなり2桁台突入…。
あまりに凄くて「マジかよ」と思いながら何度も撃ってみたら何度も100mmを切り、更に凄い結果も出ました。

なんと、77.8mm。

これ、本当にマルイどノーマルでインナーバレル交換しただけの銃ですよ…?

続いて、6.03mmのインナーバレルに変えて検証。

  1. 104mm
  2. 115mm
  3. 113mm

ちょっと散っちゃいましたね…。
この辺りは先述した通り、6.03mmは少し極端なタイトバレルな事もあってかメカボックス側との相性問題(メカボックス側のセッティングと合っていない)が起きているのかもしれません。

その後何度か再計測してみましたが、2桁台は出てきませんでした。

最後に6.01mmのインナーバレルです。

  1. 129mm
  2. 120mm
  3. 125mm

マルイ純正に比べると全然まとまっているものの、6.05mm、6.03mmと比べると割と散る結果になりました。
やはりマルイ純正メカボックスのセッティングだと6.01mmのバレルはタイト過ぎるのかもしれないです。

という訳で、全体的に最もバランスが取れていたのは6.05mmという結果になりました。

6.08mmとの差も歴然で、初速も少し上がっていますしずば抜けて高い集弾性を記録していますからね…。
マルイどノーマルに組み込むカスタムバレルとしては、6.05mmが良さそうです。

6.03mmや6.01mmを使う場合はメカボックス側にも手を加えて、それらのバレルとの相性を良くする必要がありそうです。
とは言っても、初速も精度もマルイ純正よりも間違いなく高いので、組み込んだ事によるデメリットは特に無さそうですが…。


製品のお問い合わせ先:株式会社PDI(http://www.pdijapan.co.jp/)

販売先:X-FIRE(http://www.x-fire.org/)


他の内径のバレルについて

他の内径のインナーバレルについては、別の記事でレビューしています。