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ARES M45 サブマシンガンを弄っていきます(プリコック化、折りたたみストックの端子オミット、モーター変更、etc)

記事作成日:2018年12月1日

開封レビューを行い、分解してロアレシーバーに刻印入れまで行ったARES M45を弄っていきます。

今回の目的は…というか、私はARESを毎回同じようなセッティングにしかしてないので、今回も同じ仕様で行きます…。
ただ、今回はM45特有の仕様(折りたたみストックの端子)とか、薄型モーターについても少し触れていく事にします。

バレル・チャンバー周りのカスタム

という訳で、まずはバレル・チャンバー周りからやっていきます。

今回組み込むインナーバレルはKM企画のMP5K用 TNバレル 110mmです。

マズル部分にOリングを取り付ける溝が2箇所に掘られており、HOP窓が大型化している最新ロットになります。

ARES M45純正のインナーバレル長は128mmなので、18mmも短い仕様になります。

チャンバーパッキンは魔HOPを選択。
「家に魔HOPの在庫がまだあったよな〜」って思ってパッキン買わなかったんですが、在庫にあったのは硬度が70度のものでした…。
70度はちょっと硬すぎるので、追々60度に替えるかもしれません。

右側の写真の通り、大きなV時型の突起が特徴の製品で、ARES製電動ガンのようにHOPアームでパッキンを直接押し下げるような仕様の銃と比較的相性が良いです。
ARES M45のアームは細く、AMOEBAシリーズのチャンバーのようにHOPクッションを設置する為の加工が非常にやり辛いので、このパッキンを選択しました。

同様にファイアフライのパッキンやメイプルリーフなども、アーム直押し系のチャンバーと相性が良いです。

なお、魔HOPの注意点としては、パッキンの口が非常に肉厚で、かつ角度が急である事が挙げられます。
口の長さを微調整しやすい構造ではあるのですが、この角度と厚みによって給弾不良を起こしたり、うまくチャンバーに入らなかったりといったトラブルが起きる事があるので、要注意です。

ARES M45のチャンバーに関しては構造上そういった問題はなく、むしろこの口の厚みによってしっかり気密が保たれるような感じでした。

なお、そのままだとパッキンが長くてバレルクリップを取り付ける為の溝までパッキンが飛び出していたので、少し短くしました。

後はバレル周りを組み立てていきます。
なお、KM企画のインナーバレルにはOリングを2つ取り付け、オイルを塗布しておきました。

ちなみに、ARES M45に短いインナーバレルを取り付けた状態でマズルから見ると、このように段付きテーパーになるのです。(意味があるかは定かでは無いですが、面白かったので…)

ギア周りのカスタム

次はギアです。
ギアは純正をそのまま流用しても良かったのですが、新品のギアセットがいくつか余ってたので消化する事にしました。

使用するのはZC製の18:1。ARESのEFCSを弄る時は基本このギアを使います。(最近、セクターギアのみの単品販売が始まって重宝してます)
ネオジウム磁石の位置は一番最後にしました。

初期のEFCS基盤(緑基盤)でこの位置にネオジウム磁石を入れるとオーバーランしてしまうのですが、モーターブレーキが搭載されたモデル(青基盤)からはこの位置に設定しても7.4Vではオーバーランしないので、ここに設定しました。

続いて、箱出し状態ではスカスカだった軸受を接着。

後はシム調整とグリスアップ。グリス類にはG.A.W.製品を使っています。

尚、今回は面倒だったのでギア単体の動作検証(グリップ、ギア、メカボのみを組み立てた最小構成での動作)は行いませんでした。

まあ、この構成は毎回同じですからね…。
指でギアを回した感触で何となくうまく出来たか出来てないかは分かります。

吸気系(ピストン、シリンダー)のカスタム

続いて、吸気系です。
私は短いインナーバレルの銃には加速シリンダー+重量ピストンの組み合わせをよく使います。

これにより、柔らかいピストンスプリングでもしっかりエアーを圧縮し、初速が稼げるようになるからですね。
まあ、効率重視ですね。

ただし、どうしてもHOP量による初速の上下が激しいので、初速チェックは普段以上に念入りにやる必要が出てきます。

という訳で、今回はピストンを重くするために重いパーツを買ってきました。

買って来たのは明日香縫製の電動ガン用ピストンウェイト『AS 213 PW』と、ピストンヘッド『AS 315 PH』です。
共に砲金で出来たパーツで、非常にずっしりとした重量感があります。

ピストンヘッドは24g、ピストンウェイトは14gもありました。

ピストンはRETRO ARMSの14.5 スチールティースです。
在庫を抱えており、さっさと消化したいので最近はこのピストンしか使ってません…。

これらのパーツを組み合わせつつ、AOE微調整用のワッシャーを取り付けて重量は56gになりました。

最近は30g半ば〜40g程度で調整する事が多いので、それに比べるとかなり重いピストンになりました。

ピストンヘッドのOリングは今回もG.A.W. FRUS-Oリングを使用。
シリンダーはLayLax製のプロメテウス ステンレス ハード シリンダーのType Fを選択。

シリンダーヘッドはRetro ArmsのCNCシリンダーヘッド V2/V3を使う事にしました。
買ったは良いものの、中々使う機会が訪れず、ずっと放置されていたのでそろそろ使ってあげます。

非常に肉厚なウレタンゴムがクッション材として貼り付けられているのが特徴ですね。

とりあえず仮組みしてAOEを確認。
まあ、いい感じですね。

ノズルに関してはRetroArmsのアジャスタブルノズル(長さ調節が出来るユニークなノズル)を使おうと思ってたんですが、これはARES M45のチャンバーでは使えない事が分かりました。

ノズル後部の膨らみがチャンバーに引っかかって入らないのです…。
同様に、他のVer2用ノズルも使える個体と使えない個体がありました。

純正のままにするか…?いや、でもシーリングノズルにしたいしなぁ…とあれこれ悩みながら手持ちの色んなノズルを取り付けて相性を確かめていった所、これがドンピシャだったのでこれにしました。
正確なメーカーは不明ですが、POMぽい材質ですし、先端の形状的にLayLax製でしょうかね…?

これらの吸気系パーツを組み合せます。
なお、タペットプレートは純正を流用しています。
また、メカボックスを閉じた時にシリンダーがカタカタ動いてしまって気持ちが悪かったので、シールテープを巻いてカタツキを抑えるようにしました。

後は基盤を取り付けてセレクターレバー類を取り付けて…、

モーターを取り付けて、ピストン後退状態にしての動作検証を行います。

特に問題が無かったので、ピストンスプリングを入れようと思ったのですが、とんだ失敗をしていた事に気づきました。

ピストンスプリングガイドを取り付ける為のナットをメカボックスに入れ忘れてたんです…。

レシーバーまで取り付けたのに…クソめんどくせぇ…と思いながら再度全バラし。
本当、こういうミスが一番萎えます…。

そのまま元に戻すのも癪なので、トリガーのショートストローク化を行う事にしました。
マイクロスイッチとトリガーにプラ板を貼り付けてスイッチが押されるまでのストローク量と引きしろを調整します。

という訳で、今度こそ組み上がりました。

尚、ピストンスプリングに関しては以前レビューした明日香縫製の電動ガン用 ピストンスプリング、AS105SPを入れています。

初速は0.20gで最大92m/s前後。
発射サイクルは秒間10発ちょいでした。(7.4V LiPoバッテリーを使用)

発射サイクルがかなり遅いですが、箱出し状態だと秒間8発とかだったので、それに比べるとだいぶ良くなっています。

これだけで終わりにしようかなぁ…とか思ってたんですが、どうせなら100%やりたい事はやろうと思って、追加で作業をし始めました。

ARES M45のフォールディングストックの端子を排除する

やりたい事というのが、折りたたみストックの端子をオミットする作業です。

ARES M45の折りたたみストックにはこのように金色の端子が付いており、ストックを伸ばすとこの端子が接触して通電するようになるのですが、どう考えてもこの端子で電流がロスしているはずですし、更に短絡対策が一切なされていないので、ショートしたらヤバイです。

という訳で、今回はこの端子をオミットする事にしました。

まず、フォールディングストックのストックパイプ側に付いているパーツを外します。

続いて、メカボックス側の端子を適切な長さにカットして、バッテリーコネクタ(XT30)を取り付け、蓋にコネクタを通すように切れ込みを入れます。

そしたら蓋を取り付け、コネクタの下にゴム板を挟み込み、端子が動かないように固定します。

これで端子は上下に動く事も無いですし、グッと押し込んだ時は端子がナットの縁に当たって必要以上に引っ込む事はありません。

バッテリーはこのように、ストックを折り曲げた状態でストックパイプにバッテリーを入れて取り付けます。

私はバッテリーのケーブルを短くしてしまっているので、折り曲げた状態では物理的にコネクタまでバッテリーが届かないですが、長い配線を用意すれば折り曲げた状態でも使えます。

尚、この作業を行うだけで秒間1発ほど発射サイクルが上がりました。

やっぱりロスは起きてましたね…。

モーターをARES SLIM AEG MOTOR HIGHT TORQUEに交換

続いて、「これもやっちゃえ!」という訳でARESの薄型モーターのハイトルクに交換してみました。

こちらのモーターは、今回用に購入したものではなく、以前購入してブラシケースをSYSTEMA PTW用のスタンドアップタイプに変更したものになります。
ブラシケースがトレポンと互換があるのがこのモーターのいい所…。

あと、モーター交換時に気がついたんですが、ARESが単品販売しているグリップと、底蓋のデザインが違ってるんですね。
写真左が単品販売の薄型グリップについてくる蓋、写真右がARES M45の蓋です。

モーターを交換した所、何の変化もありませんでした。

うーん…。
これはARES M45とARES SLIM AEG MOTOR HIGHT TORQUEは同性能と見て良いのかしら…。

ただ、トリガーを引いた直後の立ち上がりに関してはARES SLIM AEG MOTOR HIGHT TORQUEの方が良い気もします…。
気のせいかもしれませんが…。

分解レビューの時に「廉価版モーターでも作ったのかな?」とか書きましたが、どうやらそういう訳では無さそうです。

プリコックの解除方法について

さて、ここまでやっておいてアレなんですが、非常に大きな難題が残されていました。
それがプリコック解除をどうするか?という問題です。

これは想定外だったのですが、どうやらARES EFCSの最新ロットはモーターブレーキの性能が上がっているらしく、高電圧によるオーバーランからのプリコック解除が出来なくなっていました。

11.1V、14.8V、18.5Vと電圧を上げていったのですが、18.5Vでようやくオーバーランしましたが、流石に18.5Vで動かすのは怖すぎるので、別の方法を模索する事にしました。
っていうか、18.5Vをつなげるかどうか少し悩んだレベルでした…。(マジで緊張した)

しかし、ネオジウム磁石は既に一番最後に配置しているので、これ以上動かす事が出来ません…。

※これの一個後ろはタペットプレートを引っ掛けるカムが付いており、磁石を入れる事が出来ません

昔やったように穴を開けて、逆転防止ラッチを外側から解除出来るようにするか…?

とかあれこれ考えてた時に閃きました。

「強制的に検知不良を起こさせれば良いんだ!!」と。

EFCSメカボックスは磁石を近づけると動作不良を起こすんです。
その不具合(?)を逆手に取った方法ですね。

EFCSメカボックスは検知不良を起こしたまま暫く動き続けるとギアに負荷が掛かっていない状態で動作を停止させる仕様になっているようです(これは初期EFCSから変わらず同じ仕様だと思われる)

つまり、エラーで停止するまでずっと磁石をセンサーに当て続ければ良いのです。
動画だと途中、失敗して磁石がズレてしまい、正常にカットオフしてしまっていますが、しっかり抑えながらやれば確実にプリコックが解除出来ます。

いや〜これで色々問題が解決しました。
かなり強引かつ間抜けな方法ですが、出来るなら何でも良いんですよ。

シリンダーヘッドのクッション材が外れるトラブル発生

暫く動作検証がてら動かしてたら途中で変な音が鳴っている事に気づき、怖くなって分解してみた所、シリンダーヘッドのクッションが外れていました。

RetroArms…。
ちゃんと接着しといてよ…。

という訳で、幸い傷等は付いていなかったので接着剤をしっかり塗って、貼り付け直しました。

ついでに、シリンダーのガタ取りに巻いてたシールテープが潰れて意味が無くなっていたので、ビニールテープに変更しました。

という訳で、これで本当に終了です…。
まあ、後は暫く動かしてみて初速の変動を見たり、外で撃ってみたりして変更する事はあるかもしれませんが、概ねこれで完成です。