ACSSレティクル採用のプリズムサイト、PrimaryArms 3X Compact Prism Scope GEN2のレビュー | エボログ

ACSSレティクル採用のプリズムサイト、PrimaryArms 3X Compact Prism Scope GEN2のレビュー

2019年7月18日

つぼみトレードカンパニー様より、PrimaryArms製品のプリズムサイト『PrimaryArms 3X Compact Prism Scope GEN2』と、専用キルフラッシュをお借りしたので、レビューします。

今回お借りした製品はFDEカラーで、レティクルは5.56mm弾用の「ACSS CQB-M2」というレティクルの製品になります。

以前、同社製のプリズムサイト『PrimaryArms 1X Compact Prism Scope』をレビューしましたが、当製品は倍率が3倍になっているモデルになります。

まずはプリズムサイト本体の紹介から。
内容物はサイト本体(バトラーキャップ付き)と取扱説明書、クリーニングクロス、短いトルクスネジ、トルクスレンチです。

プリズムサイトで最も有名な製品はTrijicon ACOGだと思いますが、こちらの製品もそれと同じプリズムを用いた光学機器になります。

スコープとプリズムサイトの違いについて

スコープとプリズムサイトで何が違うのか?を簡単に説明します。
図、説明共にかなり簡略化しているので、詳しく知りたい方は自分で調べてみて下さい。

スコープは基本的に球面レンズ(面が丸く膨らんだり、凹んだりしてるレンズ)を組み合わせる事で光を屈折させ、その像にレティクルを重ねています。

一方プリズムサイトはスコープと同様に光りを屈折させているのですが、屈折にプリズム(透明の三角柱)を使用しているのが特徴です。
プリズムには光の進む方向を変更させる特性があり、その特性を活かして倍率を調整しています。
レティクルはプリズムに入る前に合成されるパターンと、プリズムに入った後に合成されるパターンがあるようです。

プリズムサイトの利点として挙げられるのは球面レンズを使用しているスコープに比べて歪みがかなり抑えられるというのがあります。
また、レンズをいくつも併用しなくて良いので、本体がコンパクトになるという利点もあります。

PrimaryArms 3X Compact Prism Scope GEN2の細部を見ていきます。

先程のプリズムサイトに関する説明にもある通り「コンパクトさ」が当製品の売りの1つだと思います。
ドットサイトに比べると少し大きいですが、ショートスコープに比べるとだいぶ小さいですね。

また、PrimaryArms 3X Compact Prism Scope GEN2のFDEは比較的明るめの茶色をしています。

本体はFDEですが付属のバトラーキャップは黒色です。
こちらには特にメーカーロゴ等は無く、至ってシンプルな感じ。

バトラーキャップを外すとこんな感じ。

では、PrimaryArms 3X Compact Prism Scope GEN2の細部を見ていきます。

対物レンズ側の上面は20mmピカティニーレールになっています。
本体が3倍固定なので、ここにドットサイトを載せ近距離のターゲットに対してはドットサイトを使う想定のようです。

HOLOSUN HS507Cを取り付けてみました。
ドットサイトはこのようなミニリフレックスサイトが良いでしょう。

尚、この20mmレールは左右からトルクスネジで固定されているだけなので、外す事も可能です。

ハウジングはこんな感じ。
エレベーテーション、ウィンテージ、輝度調節ダイヤルが集約されています。

ハウジングの左側面にはPrimary Armsのロゴが入っています。

エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルのキャップを外すとこんな感じ。

キャップは脱落防止用のラバーで本体にくっついているので、紛失する事は無さそう。
ただ、ダイヤルを回す時に少々邪魔ですが…。

ダイヤルには細かい目盛りが印刷されています。
レティクルの稼働は1クリックで0.25 MOA、最大で上下左右共に60MOAの可動量があります。

ダイヤルはマイナスドライバーやコインを使って回す事が出来ます。
回すとカチカチと、しっかりしたクリック感があります。

輝度調節は11段階。
電池はCR2032を使用します。

接眼レンズ側には視度調節ノブが付いています。

マウントベースは本体にネジ止めされており、規格は20mmのピカティニーレールに対応します。
側面のつまみを回して締め込む仕様です。

尚、マウントベースには予めライザー(嵩上げ)が付いています。

このライザーは付属のトルクスレンチを使って外す事が可能です。
なんとなくTrijicon ACOGのマウントにもよく似ていますが、互換状況は不明….。

ライザーを外した状態でマウントベースを取り付けるには、付属の短いトルクスネジを使用します。

ライザー付きの状態はAR15のような銃との相性が良いですが、ライザーを外すとUMP9やEVO3A1のように少しストックが下に下がっている銃で使い勝手が良い感じです。

レンズとレティクルについて

対物レンズと接眼レンズはそれぞれこんな感じ。
対物レンズが縁ギリギリまであり、非常に大きいです。
また、対物・接眼共にしっかりコーティングが施されており、緑色の反射をしています。

また、対物レンズの奥まった所(ハウジング)にプリズム(三角柱)が収まっているはずなのですが、プリズムの形状を視認する事は出来ないですね…。
プリズムサイトって、理屈では分かっているのですが、こうやってレンズを見てると不思議な感じがします。

覗くとこんな感じ。
視野はそこまで広いという訳ではありませんが、明るく、くっきりした像が写っています。
イルミネーションの色は赤色です。(写真右)

また、アイレリーフは比較的短めでアイボックスもそこまで広くはありません。
スコープというよりも、マグニファイアと似たような感覚で覗くのが良いと思われます。

レティクルは冒頭でも紹介した通り「ACSS CQB-M2」というレティクルを採用しています。
対象物との距離を瞬時に計測したり、距離に応じたサイティングを行ったり、移動するターゲットを狙ったりといった事が出来る非常に多機能なレティクルになります。

このレティクルは実銃におけるシューティングマッチに特化している為、エアソフトガンで使った場合は活かしきれないのが残念な所ではあるものの、BDCレティクルとしては使う事が出来るので、「ユニークな形をしたBDCレティクル」という感覚で使うと良いと思います。

周囲の大きな円でざっくりした照準を行い、精密な射撃を行う際は中央の小さな円やドットを使います。
少し射角を付けて遠くのターゲットを狙う時は中央のドットから下方向に伸びる線を使って照準すると良いでしょう。

歪みとパララックスについて

続いて、いつものパララックス計測を行っていきます。
まず、約2.5m先のディスプレイにレティクルを合わせるのですが、歪みの少なさに驚き。
ディスプレイに描いてある格子状の線に歪みがありません。

この歪みの少なさがプリズムサイトの良い所ですね。
もっとも、プリズムサイトなら全部が全部、歪みが少ないという訳でも無いのですが…。

この状態で視点を上下左右に動かしてレティクルがどの程度ズレるかを見ていきます。
結果、ソコソコズレてますね…。
物によっては円から飛び出したりする事もありました。
ただ、視点をこのように動かしても像の歪みが無いというのは大きなポイントかもしれません(線を見て頂けると歪んでいない事が分かると思います)

まあ、こんな極端な覗き方さえしなければ良いだけだと思うんですがね…。
一応、毎回やってるテストなので…。

尚、アイボックスは割と狭いです。
アイレリーフはカタログスペック上で69~74mmとなっていますが、実際にその程度の距離でした。

専用キルフラッシュの紹介

PrimaryArms 3X Compact Prism Scope GEN2には別売になりますが、専用のキルフラッシュも存在します。
今回は本体の色に合わせてFDEをお借りしています。

こちらのキルフラッシュを対物レンズに取り付ける事によって、対物レンズの反射を防ぐ事が出来ます。
また、サバイバルゲームで使う上では被弾対策としても使えますね。

3倍という倍率が付いている事もあって、キルフラッシュを付けていてもあまり違和感はありません。
ほんの僅かに暗くなったかな?と感じる程度です。

キルフラッシュを付けた状態で視点を上下左右に動かしてもモヤモヤした物は映り込みませんでした。

PrimaryArms 1X Compact Prism Scope+キルフラッシュの組み合わせの時はモヤモヤした物が写り込んで気持ち悪かったんですが、こちらは大丈夫ですね。

総評

という訳で、『PrimaryArms 1X Compact Prism Scope』の総評です。

当製品の特徴としては、

  • 上部にピカティニーレールが付いている
  • 3倍という倍率があるものの、全体がコンパクト
  • くっきりとした像で、コントラストが高い
  • 像の歪みが少ない

の4点が挙げられると思います。

この中でも「コンパクトさ」と「像の歪みの少ない」というのが最大の特徴ではないか?と個人的には思いました。

また、特徴的な形状をしているACSS CQB-M2レティクルは、うまく使いこなせればより正確な射撃を行う事が出来るレティクルだと思います。

乗せる銃のセッティングにもよって変わってきますが、例えば10m等の近くのターゲットには周囲の円を使い、30mの距離は中央のドット、40mは上から2番目の線といった感じで使うと良いでしょう。

個人的にはPrimaryArmsのACSSレティクルはかなり気に入っており、私が愛用している『Primary Arms Platinum Series 1-8X24mm Riflescope with Patented ACSS』もこのACSSレティクルを採用しているスコープだから買ったような物です。
本当、良いレティクルなんですよ…これ…。