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Double Bell SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807を調整していきます(アウターバレル変更、ピストン変更、トリガーショートストローク化)

記事作成日:2022年3月29日

開封レビュー箱出し状態でのグルーピング検証分解レビューと行ってきたDouble Bell SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807を調整していきます。

分解レビューでの印象としては2万円を切る価格で購入出来る事を考えるとかなりいい感じの内容でしたが、所々調整した方が良い箇所も見受けられるので、調整前提で買うなら割とアリというか、コストパフォーマンスの良い製品だと感じました。

分解したDouble Bell SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807

という訳で、まずは駆動系(ギア周り)から弄っていきます

ギア周りの調整

まず、タペットプレートを散々痛めつけていたセクターチップを外そうと思ったのですが、ガッツリ圧入されていて外すのが難しかったので、補修パーツとして買っておいたZC製のセクターギアに交換する事にしました。

1個500円。安い。
左がバラ売りされてるZCのセクターギア、右がSCAR-Hに入っていたセクターギア。同じギアです。

このセクターギアは単品購入出来る上に何かと便利なので常時とりあえず2、3個は在庫として持ってます。

軸受は最初からしっかり固定されていたので再接着は無しでそのままギアを組み込み、シム調整をしていきます。

タペットプレートは純正をそのまま使おうと思っていたので、セクターチップによって変形させられて膨らんでいた部分を削って形を整え、セクターチップ無しのセクターギアを使って問題なく使えるか(ちゃんとノズルを後退させる事が出来るのか)を確認しました。

特に問題はないというか、むしろセクターチップが無い状態でちょうど良い感じだったので、タペットプレートはこのまま使う事にします。

続いて、グリスを塗布していきます。
ギアに使ったグリスはいつもどおりG.A.W. G-GREASEですが、ボールベアリングにはG.A.W. G-LUBEを使用しています。

トリガーのショートストローク化について

続いて、トリガーをショートストロークにします。
まず、オス側の接点を前にずらすためにピン穴を新造、カットオフレバーが引っかかる部分を削って位置調整を行い、後ろにプラ板を貼り付けてかさ増しします。

最低限これだけでショートストローク化が出来るのですが、メス側の接点の摩耗がかなり激しかったのと、口の開き方がアンバランスな感じだったので整えました。

また、トリガーの後ろにプラ板を貼り付けてトリガーの初期位置を調整。
ただし、これの影響でセレクタープレートをSAFE状態にした時にトリガーに干渉する棒が動かなくなってしまったので、トリガーの前側を削りました。

このような感じでスイッチ周りを弄った状態で一旦動作テストを行いました。

特に問題は無かったので、他の部分の調整を行っていきます。

ピストン周りの調整

続いてピストン・シリンダー周りの調整です。
まず、シリンダーの加速穴のバリを取る為に加速穴をカッターナイフで軽くさらった後、ピカールで磨きました。

ピストンも交換します。
そもそもダブルOリングのピストンヘッドはあんまり好きじゃないので交換したかったのと、AmazonでAOE調整済みのピストンとやらを見かけたので試してみる事にした次第です。

という訳で、今回買ってきたピストンは『ChaosAirsoft 電動ガン用 ハイサイクルピストン 全金属歯13.5T AOE調整効果 Ver2/3メカボックス用』という製品で、普通のピストンよりも3mm長く、ラックギアの歯の2枚目が全カット、3枚目が半分に最初からカットされた状態になっているピストンです。

ChaosAirsoft 電動ガン用 ハイサイクルピストン 全金属歯13.5T AOE調整効果 Ver2/3メカボックス用Amazonで購入する

普通に便利なピストンだと思うのですが、軽量のスピード系ピストンなのが個人的にちょっと残念な所…。
ハイサイクルカスタムを行いたい場合は予めがっつり肉抜きされて軽量化されているので、この仕様の方が楽かも知れません。
尚、ラックギアは全金属歯です。

一般的なサイズのピストン(白いピストン)と比較すると長い事が分かります。
また、ラックギアはピストンが後退した分、セクターギアに衝突しないようにラックギアの2枚目と3枚目がカットされています。

このピストンに組み合わせるのはARES純正の樹脂ピストンヘッドです。
重さは30gになるようにワッシャーを使って調整しています。

尚、Oリングは適当に余ってたNBRの物で丁度よいサイズの物を選択しています。

組み立てるとこんな感じ。
ピストンとメカボックスのクリアランスも程よく、タイトでも無く暴れる程ルーズでも無い感じだったので、そのまま組み立てました。

AOEはこんな感じでバッチリですね。
いつもAOE調整はワッシャーを使ったりG.A.W. 電動ガン用AOEアジャストスペーサーを使ったり、ゴムパッキンをシリンダーヘッドに貼ったりするのですが、その時と同じくらいの具合になっていますし、ラックギアもちゃんと削られているのでセクターギアにぶつかる事もありません。

このピストンを組むだけでAOEもバッチリと考えるとメチャクチャ楽になります。
これは今後他の電動ガンでも積極的に使っていきたいピストンですね…。

1980円とカスタムピストンとしては普通の値段ですし。

メカボックスの組み立て、モーターへのSBD取り付け

とりあえずメカボックス側の調整はこれにて終了。
後は組み立てていくだけなのですが、正直メカボックスをロアレシーバーに組み込む作業が一番面倒くさかった気がします…。

セレクターレバーのパーツは印を合わせた状態で組み込む必要があるのですが、ロアレシーバーに挿入する時にズレてしまうのです…。
何度も何度もやり直しました…。

続いて、モーターを組み込むのですが、この時にSBDを取り付ける事にしたのと、ちょうどG&P M120モーターが余っていたので、これを組んで見る事にしました。

SBDはG.A.W. 電動ガン用SBD スタンダードパッケージで、SBD本体と熱収縮チューブ、Y型端子がセットになっている物です。

G.A.W. 電動ガン用SBDスタンダードパッケージAmazonで購入する

これをG&P M120 ハイスピードモーターに取り付けます。
このモーター、ピニオンギアの歯のエッジが結構尖っていて角度も浅いタイプなのでベベルギアとの相性問題起きやすいんですが、確実に作動性は上がるでしょうし個人的に使う電動ガンで敢えてこのモーターを選択する事は無いので物は試しに…と組んで見る事にしました。

続いて、分解時に「面倒くさいな」と思ったマガジンキャッチを削って入れやすく、抜きやすくしました。
加工してから「これ、メカボ側を加工した方がスマートだったわ…」と気づきました。

これでロアレシーバー周りの作業も完了です。

バレル・チャンバー周りの調整

続いて、バレル・チャンバー周りの調整です。
まず、開封レビューや分解レビューでも紹介しましたが、Double Bell SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807のアウターバレルはバレルエクステンションで延長されており、このエクステンションがM4A1の14.5インチタイプの形状になっているので見た目がとても微妙な感じなのです。

見た目の問題であって別に性能に関わる部分では無いのですが、こういうのはあんまり好きじゃないので交換する事にしました。

買ってきたのはLayLax 東京マルイ 次世代電動ガン M4シリーズ用 アウターバレルピース 2インチです。
一般的なアウターバレルより若干太いので、これを選びました。

LayLax (ライラクス) F.FACTORY 次世代M4用 アウターバレルピース (2インチ) エアガン用アクセサリーAmazonで購入する

このバレルエクステンションを取り付けるとこんな感じ。
2インチのバレルエクステンションにしている為、もともとのバレル長より少し短くなっています。

アウターバレルの長さが短くなったので、インナーバレルも短くします。
バレルカットで対応するか悩んだのですが、丁度よい長さ(315mm)のインナーバレルが余っていたのでそれを使う事にしました。

HOP窓は大きくハの字に開いたタイプで、マズル形状は無難な45度面取りがされているタイプです。

HOPパッキンや押しゴムはとりあえずDouble Bell純正のまま使います。
チャンバーは専用品なので交換する余地が無い(VFC製のチャンバーなら使えるかも知れませんが…)

という訳で、バレル周りの調整もこんな感じで完了です。
最後にアウターバレルとのクリアランスを調整する為に、バレルエクステンションの手前辺りにポリイミドテープを巻きました。

SCAR-Hのアッパーに組み込むとこんな感じ。
飛び出しているインナーバレル部は最終的にはバレルエクステンションで隠れます。

外装組み立て、配線周りの調整

最後にアッパーレシーバーとロアレシーバーを連結させて配線を整えていきます。
まず分解時にコネクタが通らなくて困らせられたストック基部部分を改善する為に、ストック基部の仕切りを切除して配線を通しやすくしました。
尚、本体から伸びる配線のコネクタにはXT30を使っています。

この状態で一旦初速チェック。
特に問題も無かったので、ストック側に伸びる配線を整えていきます。

Double Bell SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807は箱出し状態でヒューズレスだったので、純正の延長ケーブルを流用してここにヒューズを取り付ける事にしました。

純正の延長ケーブル
本体側のコネクタをXT30に変更し、ヒューズを取り付けた状態

本体から伸びるXT30に繋げた状態の延長ケーブルはこんな感じになります。

バッテリーの出し入れがしやすい程度の長さはあり、ヒューズも小型平型を使っているのであまり邪魔にならない仕様になっています。

という訳で、全ての組み立てはが完了しました。

初速と発射サイクルを計測した後、モーターを純正に戻しました

という訳で、初速と発射サイクルはこんな感じ。
BB弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾を使用、バッテリーは7.4V 1000mAh LiPoバッテリーを使っています。

結果、初速は93m/s〜92m/s程度、発射サイクルは秒間15.8発という結果になりました。

箱出し状態での初速は91m/s〜92m/s程度、発射サイクルは秒間11.6発だったので初速は1m/s程度UP、発射サイクルは3発程UPしています。

ただ、ギアノイズが結構気になるレベルだったので、モーターを純正に戻しました。
結果、発射サイクルは純正状態とほぼ同じ状態に戻りました。

動作の様子はこんな感じ。
まあ、純正と大差ない作動性に戻りましたが、煩いよりかはマシかなと。


という訳で、またサバイバルゲームかシューティングレンジに持っていてチェックする感じです。

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