安価なDOUBLE BELL製電動ガン、SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807を買いました
記事作成日:2022年3月2日
Twitterでアンケートを取って1位だった電動ガンを購入、レビューを行う企画の第三弾はDOUBLE BELL SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807になりました。
今回は今まで自分が購入した事が無いメーカーの製品、DOUBLE BELL製にしようと思い、Amazonで調べて2万円以下で購入出来る物の中からアンケートを取っています。
3月に記事化するDoubleBell製電動ガンのアンケートを取ります。
— エボログの中の人@3Dプリント楽しい (@Evolutor_web) February 21, 2022
投票の多かったTTIタイプとPDWタイプ、M4以外(2機種)で選びました。
全部2万円以下です。
ちなみに、第一弾はCYMA SIG556(CM001BK)、第二弾はS&T M4 CQB-R スポーツライン(STAEG361RBK)という感じでそれぞれ開封レビュー、箱出し状態でサバゲーで使った感想とグルーピング計測、分解レビュー、調整・カスタムといった内容で記事化しています。
という訳で、DOUBLE BELL SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807の開封レビュー(ファーストインプレッション)記事になります。
Amazonでの販売価格が19999円(2022年2月末時点)と、かなり安価なスタンダード電動ガンです。
DOUBLE BELL製 電動ガン SCAR-H M-LOKカスタム TAN No.807
内容物は銃本体と多弾数マガジン、弾速チェックのシートのみで非常にシンプルな内容となっています。
付属のマガジンについて
付属のマガジンは400連のゼンマイ給弾方式です。
本体色に合わせてTANカラーに塗られています。
尚、Double BellのSCARシリーズは基本的にVFCコピーらしく、マガジンもVFC製品と互換があるそうなのでVFCのマガジンも買ってみようと思ったのですが、VFCのSCAR-H用マガジンを買おうとすると結構なお値段がしたので、購入は断念。
互換性のチェックは出来ませんでした。
マガジン下部にはゼンマイを巻くためのダイヤルが付いており、給弾口側の脇に付いている蓋を開けてBB弾を流し込む、オーソドックスな仕様となっています。
マガジンをマグウェルに挿し込むとこんな感じ。
ガタツキも無くしっかり固定する事が出来ています。
DOUBLE BELL SCAR-H M-LOKカスタム TAN本体の外装レビュー
という訳で、DOUBLE BELL SCAR-H M-LOKカスタム TAN本体はこんな感じ。
M-LOKカスタムという名前の通り、ハンドガードがM-LOKハンドガードに換装されている状態が純正状態となります。
M-LOKハンドガードはPMMタイプのM-LOKマウントのようですね。
全体的に気になった点としては、アッパーレシーバーがだいぶ赤みが強いかな?というのとい、M-LOKスロットの色がだいぶ明るいな?という印象。
正直TANカラーって実物でもメーカーごとの色の差がある上に、同一メーカーでも個体差、ロット差がある色ではあるので、何が正しくて何が間違いかと判断し辛い所ではあるのですがね…。
割と好みの問題だと思います。(光の加減によっても色は変わったりしますし…)
では細部を見ていきます。
フラッシュハイダーはQDサプレッサー対応の大型な物が付いています。
AACスタイルのサプレッサーに対応している形状ではあるものの、互換性があるかは不明。
フラッシュハイダーとバレルエクステンションは共に14mm逆ネジ。
アウターバレルに関しては何故かM4のCQB-Rサイズを14.5インチに延長させるタイプの物が付いています。
アウターバレルは真鍮製で、バレルエクステンションの先端辺りまで来ている、結構長い物が入っています。
ガスブロック基部はM-LOKのアタッチメントで覆われています。
ガス流量調節ノブは無可動、フロントサイトはフリップアップ式で側面のロックボタンを押しながら起こす事が出来ます。
ガスブロックの後ろ辺りにスリングスイベル(金属製)が付いています。
ハンドガード周りの全体像はこんな感じ。
SCARの純正状態のハンドガードにM-LOKマウントがくっついている形状で、上面は20mmレールのまま、左右にM-LOKスロットが4つ、下部にM-LOKスロットが4つ+0.5スロットという構成となっています。
尚、ガスブロック側のM-LOKスロットのみスロットが独立しているので、複数のスロットを使うM-LOKアクセサリーを使う場合は注意が必要です。
コッキングハンドルは右側に付いており、引くとダミーボルトが後退、ボルトキャッチが動作してロックされます。
エジェクションポートからHOPダイヤルにアクセスする事が出来ます。
HOPダイヤルの仕様は旧型M4タイプ、チャンバー周りにはクリアパーツが使われており、形を見る限り汎用品では無さそうですね。
エジェクションポート後部にはカートリフレクターが付いています。
詳しくは後述しますが、このカートリフレクターは折りたたみストックのロックパーツも兼ねています。
レシーバー側はこんな感じで、アッパーレシーバーがアルミ、ロアレシーバーが樹脂という構成になっています。
7.62mm仕様のSCAR-Hなのでマグウェル部分が太いのが特徴的です。
マガジンキャッチとセレクターレバーがアンビになっており、ちゃんと連動して稼働します。
レシーバー左側には色々刻印が入っていますが、口径の表記のみCAL.6mmとなっています。
Licence by FN HERSTALとか入ってますが、大丈夫なんですかね…。(まあ、この手のメーカーはそんなの気にしないでしょうけど…)
調べてみたらVFCからこの刻印の内容と同じSCARが出ていたので、刻印ごとコピーしてるのかも知れないですね。
ボルトリリースボタンと右側のマガジンキャッチ、右側のマガジンキャッチボタンはそれぞれこんな感じで、しっかりしたセレーションが付いており押しやすいです。
尚、ボルトリリースボタンの塗装が若干剥げてますが、開封時点から剥げてました。
セレクターレバーはこんな感じで、Sがセーフティー、1がセミオート、Aがフルオートとなっています。
アンビセレクターレバーが再現されている為、左右のセレクターレバーが連動します。
セレクターレバーのクリック感は殆ど無く、ぬるっと動きます。
トリガーは独特な形をしていますが、程よいアールとグリップとの距離感のお陰で結構引きやすいです。
トリガーガード下部にシリアルNOが入っています。
グリップはフィンガーチャンネル付きのA2タイプグリップ。
グリップ底部にはモーター位置調整用のネジが付いており、このパーツだけHK G28みたいなTANカラー(からし色)で塗られています。
ロアレシーバー周りでちょっと気になったのはパーティングラインが所々鋭く尖っている所。
写真だとちょっと分かりづらいですが、握った時にチクっとする感触がある程度には尖っています。
材質自体は悪くなさそうな印象なので、ペーパーで慣らしてやると良いかも知れません。
マグウェル内側はこんな感じ。
ガタツキ防止用の突起が付いているお陰でマガジンのガタツキはかなり抑えられています。
リアサイトはフリップアップ式で、スプリングテンションでロックされているだけなのでロックボタンの操作無しで起こす事が出来ます。
左右のダイヤルで左右位置、リアサイト中央のダイヤルで上下位置を調節する事が可能となっており、ピープホールの大小の切り替えも出来るようになっています。
サイトピクチャーはこんな感じ。
ストックはこんな感じで、折りたたみ機能、チークピースの調節機能、伸縮機能が付いている多機能なストックです。
この仕様のストック、MAGPUL MASADAが出て暫くの間デファクトスタンダードみたいな感じでしたし、今でもこういう仕様のストックが搭載されているアサルトライフルが新登場したりしてるのを見かけます。
ストックを折りたたむとこんな感じで、ストック側にバッテリーを収納する仕様の為、配線が伸びています。
VFCはヒンジ部に端子を埋め込んで配線が見えないようにしているのですが、あれはあれで通電効率の問題があったり、接点が錆びてしまったり、短絡する恐れがあったりなどの問題もあるので、配線が伸びているのは電動ガンとして合理的な仕様だと思います。
折りたたまれたストックはエジェクションポート後ろにある、ケースリフレクターの突起に引っかかる仕様となっています。
結構しっかりロックされ、頼りない感じはありません。
ストックを折りたたんだ状態の全体像はこんな感じ。
チークピースは三段階で角度を調節する事が出来ます。
ハイサイトと組み合わせた時とかに地味に便利な機能です。
ストックの長さはバットプレート側のボタンを押すことで調節する事が出来ます。
調節は6段階、割とスムーズに動かす事が出来るのですが、一番短い時以外はちょっとガタツキがあります。
バットプレートはこんな感じでかなり固めのラバーで出来ています。
中腹に固定ピンが付いているのですが、このピンを軸にカタカタ動くので割と気になります。
ピンを抜いたのですが、抜け防止のパーツも一緒に外れちゃいました。
尚、この抜け防止のパーツがあるとバットプレートが外しし辛くなるので、むしろ付けない方が良い気もします…。(何度か着脱してると慣れてきますが)
バッテリーコネクタはタミヤミニコネクタで、ストック内部のスペースはミニSサイズのバッテリーが収まる広さはあるものの、何故か延長コネクタが付いているせいで実際ミニSサイズを入れようとするとかなり厳しいです。
普通に1本の配線にしてくれたらミニSサイズのバッテリーを難なく入れる事が出来るのに…。
尚、外側から確認できる範囲で物理ヒューズは見当たりませんでした。
箱出し状態での作動性と初速、発射サイクルについて
という訳で、箱出し状態での動作を見ていきます。
まず、7.4V 1000mAh 20CのLiPoバッテリーを、変換コネクターを繋いで動かしてみました。
動かしていた時、ギア周りの動きは割と静かで、ピニオン位置を調整すればかなり良くなるのでは?と思ってグリップのネジを調節しました。
結果、箱出し状態だとモーターが限界まで下がりきっている状態で、最も静かな状態に調整するとかなり静かになりました。
動作はこんな感じ。
ギアの停止位置も比較的安定しており、動きはもっさりしていますがストレスのある撃ち味ではありません。
Double Bell SCAR-H 7.4V LiPoでの動作 pic.twitter.com/rcGV6ZgTIx
— エボログの中の人@3Dプリント楽しい (@Evolutor_web) February 24, 2022
では箱出し状態の初速を測っていきます。
弾速チェックに使用しているBB弾は東京マルイ 0.20g樹脂弾です。
HOPを若干掛けた状態が最大初速になり、初速は91m/s〜92m/s程度、発射サイクルは秒間11.6発でした。
初速のブレはそれなりにありますが、1m/s程度とまあ許容範囲内かと思います。
発射サイクルはモーターがしょぼい影響もあって低め。
とは言え、海外製電動ガンの箱出し状態ってだいたいこんな感じですよね。
尚、HOPを強くしていくと初速はどんどん下がっていき、弾づまり寸前位までHOPを強く掛ける事が出来ます。
最大HOPにすると60m/s前半程度まで落ちます。
HOPの調整幅は割と広いですし、初速の80m/s程度の状態でも割とHOPの突起が出ているので、0.25g位までなら問題無く使えそうですし、もしかしたら0.28gとかも普通に飛ばせそうな印象があります。
とは言え、HOPの効きが悪い事もあるので実際に飛ばせるかどうかは長距離撃ってみないと分からないですがね…。
暫く動かしていて「この感じなら11.1Vでも問題ないのでは?」と思ったので11.1Vを繋いでみました。
試しに11.1V 900mAh 20Cの割と出力低めな物を繋いでみた所、フルオートも問題なく撃つ事が出来て、発射サイクルは秒間17.7発になりました。
作動性はかなり向上、フルオートのサイクルはかなり速いですがセミオートメインで運用するならこれで十分な気がします。
ただし、11.1V使用時はフルオートのオーバーランが激しく、トリガーから指を話しても1〜2発弾が発射されてしまいます。
Double Bell SCAR-H 11.1V LiPoでの動作
— エボログの中の人@3Dプリント楽しい (@Evolutor_web) February 24, 2022
フルオートのオーバーランが激しいものの、セミオートのキレが良くなるので、セミメインならこれでも良さそう pic.twitter.com/FjDmKC0gDx
また、出力高めな11.1V(BETAPFV 450mAh 75C/150C)を使用するとセミオートがバーストしてしまいます。
普通に怖いので弾を入れての動作はさせませんでした。
Double Bell SCAR-H、出力の高い11.1Vだとセミオートがバーストしてしまうので、11.1V使うなら出力弱い奴が良さそう pic.twitter.com/KllavUHmi2
— エボログの中の人@3Dプリント楽しい (@Evolutor_web) February 24, 2022
ちなみに、マガジンを抜くと給弾ルートから5発ほどBB弾が溢れます。
という訳で、DOUBLE BELL製電動ガン、SCAR-H M-LOKカスタム TANの開封レビューは以上になります。
引き続き、いつもどおり「箱出し状態でサバゲーで使ってみた結果、シューティングレンジでのグルーピング検証結果」と「分解レビュー」、「調整・カスタマイズ」を投稿する予定です。