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GunPoint / Northeast / Cybergun FA-MAS F1 GBB(GP-GBB-001)の開封レビュー(付属品、外観、初速・発射サイクル、作動性チェック)

記事作成日:2024年8月28日

発売延期が続いていたGunPoint FA-MAS F1 GBBがようやく届いたのでレビューしていきます。
まあ、6月発売予定が8月末になっただけマシですね。(もっと遅延してる製品、外にもありますし…)

本製品は元々Northeastから開発が告知されていた製品で、Cybergunライセンスを取得し、最終的にはGunPoint名義で発売される事になった感じですね。
個人的にはNortheastから開発が発表されたタイミングでめちゃくちゃ楽しみにしてた製品です。

本体価格10万オーバー(国内での実売がだいたい13万円前後)でマガジンも1本1万円以上もする、かなり高価な部類の海外製ガスガンです。
自分はとりあえず予備マガジンは2本だけ買いました。

外箱はこんな感じで無地の段ボール。
側面にシリアルNOが書かれたシールが貼られているだけです。

箱を開けると国内向けの注意書き(基本的な操作方法や取扱い上の注意点が書かれた物)の紙がと変な形の箱が出てきます。

付属品について

内容物は銃本体とバイポッド、マガジン、説明書、パーツリストの冊子です。
冊子以外はベルクロテープで段ボールに固定されています。
BBローダーとかクリーニングロッドなどのよくある付属品は付属していません。

また、MAPLE LEAF INSIDEのステッカーが貼られている事からメイプルリーフ製のパーツが組み込み済みである事が分かります。

詳しくは分解レビューの際に紹介しようと思いますが、恐らくバレルとかHOPパッキンとかその辺りでしょうかね。
もしかしたら内部パーツの一部をMAPLE LEAFに委託していたりするのかも知れません。

付属のバイポッドはこんな感じ。
FA-MAS F1にはバイポッドが標準装備となっているのでお馴染みのパーツですね。

足、シャフト、基部に分かれており、各パーツはピンで固定されています。

バイポッドの取付部には大きく飛び出したプランジャーが確認出来ます。
このプランジャーはバイポッドのシャフトを引っ張る事で引っ込むので、バイポッドの取付時やバイポッドを展開・折りたたみする際にはシャフトを引っ張って行う感じですね。

バイポッドの重量は両方で300g。
シンプルな見た目をしていますが、それなりに重量があります。

FA-MAS F1 GBB本体の外観レビュー

という訳で、FA-MAS F1 GBB本体を見ていきます。
バイポッドはレビュー時に取り付けていきます。

ストック、キャリングハンドル、グリップなどの外装パーツはファイバー樹脂(ハンドガード部だけ質感が大きく異なっている)、それ以外の外側に見えている金属パーツは基本的にスチールで出来ています。

バレル周りはこんな感じ。
スチールで出来ており表面はパーカーライジングっぽい感じの色味(ちょっと明るいですが…)になっています。
フラッシュハイダーは14mm逆ネジで固定されており、イモネジで緩み止めが行われています。
イモネジを緩めて時計回りに回す事で取り外す事が出来ます。

ステンレス製と思われる銀色のインナーバレルがマズル先端まで伸びている事が分かります。
カタログスペックでは長さ488mmの6.03mm精密インナーバレルとなっているので、タイトかつかなり長いインナーバレルが入っている事が分かります。

バレル基部にはライフルグレネード用の調整リングが付いており、ちゃんと稼働します。
ボタンを押しながら前後に動かす事で、距離を設定します。

ハンドガードはこんな感じ。
どんな手のサイズを想定しているのかと思えるほど巨大なハンドガードです。
正直日本人向けのサイズ感では無いです。

ハンドガードの上部にはバイポッドの取付基部が付いています。
スチール製でかなりガッチリした作りをしており、バイポッド側のプランジャーが刺さる穴が開いています。

ここにバイポッドを取り付けるのですが、取り付ける前に一応グリスを塗布しておきました。

バイポッドを取り付けるにはこの向きではめ込み、シャフトを引っ張りプランジャーを引っ込めます。
プランジャーはかなり硬いですが、取り付けはそんなに苦労せずに行えます。

そのまま回転させる事でバイポッドの取り付けは完了です。
尚、両方とも同じ見た目ですしパーツリスト上でも同じ番号だったので、左右とかは決まって無いと思いますが、黄色いシールが貼られている方を合わせて付けました。

正直バイポッドは使わないと思いますが、個人的にはFA-MASはバイポッドが付いている方が好きですね。

キャリングハンドル内側、コッキングハンドルの前にはグレネードサイトが付いており、ちゃんと稼働します。
いわゆるアリダード式照準器となっており、バリケードや塹壕に隠れた敵を狙う時に使う物です。
かなり特殊な構え方を想定しているようで、ライフルグレネード使用時には銃を横向きにして使用します。
水平確認用の白線も付いています。

折りたたまれている状態のグレネードサイト
左側に展開した時の様子
右側に展開した時の様子

グレネードサイトのサイトピクチャーはこんな感じ。
これで狙うのか…。

コッキングハンドルはこんな感じ。
トリガーのような形をしており、引く際にロックが外れる仕様になっています。
尚、ハンドル部は樹脂ですが基部はスチールで出来ています。

最後まで引くとこんな感じ。
結構柔らかめのリコイルスプリングが入っているのか、コッキングはそこまで重くはないです。

続いてキャリングハンドル上部、アイアンサイト部を見ていきます。
FA-MASはアイアンサイトがめちゃくちゃたくさん付いてるんですよね…。

フロントサイトは非常に薄いノッチサイトで、左右に動かす事が出来ますがダイヤルはキャリングハンドルによってアクセスができなくなっています。
左右の調整を行うにはキャリングハンドルを外す必要があります。

このフロントサイトとは別に夜間用のナイトサイトが付いています。
ナイトサイトはフロントサイト前側のパーツを押し上げる事で使えるようにする事が可能で、蛍光グリーンの塗料が塗られています。

ナイトサイトを引っ込めた状態
ナイトサイトを使えるように飛び出させた状態
蛍光グリーンの塗料が塗られている

フロントサイトはこの2つだけですが、リアサイトは色々あります。
まず、メインで使うピープホールとフロントサイトの間に付いているサイトがこちら。
固定されているリアサイトと、フリップアップリアサイトが付いています。
これらのサイトにはオレンジ色の蛍光塗料が塗布されています。

キャリングハンドルに固定されているリアサイト
フリップアップサイト
フリップアップサイトは調整機構付き

フリップアップリアサイトの方は上下左右に動かす事が可能で、上下の移動は+ネジを緩めてサイト自体を動かします。
左右の調整はキャリングハンドルに付いている穴からマイナスドライバーを差し込んで回す事で調節が可能です。

尚、フリップアップサイトの方はグレネード用として使われる物のようで、75m〜100m用のサイトとなっています。

次はピープホールサイトの紹介です。
距離に応じたホールが2つあり、両方共開けた状態にする事で、ナイトサイトを覗くための大きな穴が出現します。

尚、リアサイトの調整ダイヤルはキャリングハンドルの根本付近に付いており、回す事でリアサイトを上下に動かすことが出来ます。
また、現在の位置が分かるように目盛も付いています。

ピープホール越しに普通のアイアンサイトを覗いた時のサイトピクチャーはこんな感じ。
一番小さいピープホールは本当に小さいです。

ナイトサイトを使って覗いた時はこんな感じのサイトピクチャーはこんな感じ。

当初は分解レビューの際に触れようと思っていたのですが、サイトの作り込みもかなり凄かったのでせっかくなので、キャリングハンドルを取り外して紹介する事にします。
キャリングハンドルを取り外すにはピン1本抜き、少し前側にスライドさせるだけです。

見えない所に付いているフロントサイトとリアサイトの調整部はこんな感じ。
フロントサイトはダイヤルにより左右の位置調整、リアサイトはこのダイヤルで上下の調整を行えます。

フロントサイトの調整ダイヤル
リアサイトの調整ダイヤルとスプリング

実際にFA-MASのサイトを調整する時って、キャリングハンドルを外した状態で射撃するんですかね。

また、リアサイトのピープホール前側はサンシェードのような構造になっている事が分かります。
ちなみにリアサイトの基部はアルミでした。

トリガー周りはこんな感じ。
トリガーガードはプレスで作られており、トリガー自体もスチール製です。
トリガーの前にはセレクターレバーが付いており、写真の位置はセーフ状態です。

トリガーガードを回転させるギミックもちゃんと再現されています。
AR15系のトリガーガードと同じ感じで、トリガーガードが邪魔になるような厚手のグローブ装着時に使う感じでしょうね。

右側にセレクターレバーを回すとセミオート、左側に回すとフルオート or 3点バーストです。
また、ハンドガード右側には「1」、左側には「R」と印字されています。

セミオート
フルオート or 3点バースト

トリガーは重めかつヌルっとした感じの感触で、シアーが開放されてハンマーが落ちるタイミングがちょっと分かりづらいです。

無負荷状態
シアー開放直前
トリガーを引ききった状態

グリップはサラサラとした肌触りの樹脂製で、結構太めですが全体的に丸みを帯びているので手が小さくてもそこまで握り辛くは無いです。
ただ、持て余している感じは否めません。

尚、グリップ底部に付いているメンテナンスツール収納用の蓋も稼働します。

チークピースとエジェクションポートはこんな感じ。
この仕様もFA-MASの大きな特徴の1つですね。

チークピースはちゃんと外す事が出来て、右利き・左利きを切り替える事が出来ます。

ちなみに、チークピースを外した状態で頬付して撃つと動作しているボルトと頬が擦れて怖いのでやめた方が良いです。
あと、髪の毛が長いと多分巻き込まれます。

ボルトを後退させるとこんな感じになります。
エジェクションポートの前側にはチャンバーとドラム式のHOP調節ダイヤルが確認出来ます。
HOP調節ダイヤルは無段階で調節が可能です。

尚、箱出し状態ではショートストロークバッファーが組み込まれているようで、外す事でもっとボルトが大きく動くようになるらしいです。
この辺りは分解時に確認しようと思っています。

チークピースの後ろ側、ストックの盛り上がっている部分にはリコイルバッファーの蓋が付いています。
個体してきたボルトを受け止めるスプリングが逆向きに入っているという面白い構造なので、こんな所に蓋が付いているんですよね。

マグウェル部には製品名とシリアルNOが入っています。
箱に貼られていた手書き文字と同じ番号が入っている事から個体ごとにユニークなNOが入っているようです。

マガジンキャッチは樹脂製の物がマグウェル前側に付いており、マガジンと擦れる部分はスチールで補強されています。

マガジンを挿すとこんな感じ。
カチッという感触が無く、刺さってるのか少し不安になるのと、ちゃんとしっかり刺さっていない状態だとバルブノッカーがバルブを叩いてくれないので、差し込んだ後でマガジン底部をしっかり叩いてやると良いと思います。

マグウェルの後ろ側には3点バーストの切り替えスイッチが付いています。
この3点バーストは元々オプションパーツとなっていますが、本製品は予め付いている状態になっています。
0と書かれている方向にレバーが向いているとセレクターレバーはセミ・フル、3と書かれている方向にレバーが向いているとセレクターレバーはセミ・3点バーストとなります。

この数値は横からでも見る事が出来るようになっています。

バットプレート側にはスリングスイベルが付いており、バットプレートは硬質ゴムで出来ています。

専用マガジンについて

GunPoint FA-MAS F1 GBBのマガジンはFA-MAS F1用25連マガジンを模した専用マガジンになっています。
装弾数も25発とリアルカウント仕様になっていますが、1発多く装填される事があるようで最大まで装填した場合1発抜く事が推奨されています。

リップ側はこんな感じで樹脂で出来ています。
角張ったリップとこじんまりしたガスルートが特徴的です。

放出バルブ側はかなり特殊な構造になっており、マガジン内側に埋まっています。
最終弾検知用のレバーと連動しており、空打ちモード的な物は無さそうです。

【追記】
後日の確認時に、フォロワーを押し下げた状態でバルブノッカー脇に付いている穴に爪楊枝を挿すことで、バルブノッカーが逃げるのを防ぐことが出来たので、空打ち自体は出来ることが分かりました。

放出バルブの下には注入バルブが付いています。
バルブは海外仕様のままなので、国内で一般的なHFC134AやHFC152Aなどのフロンガスやノンフロンガスは入りにくいです。
ただし、いつも通り国内向け注入バルブに交換した所そもそもガスが入っていかないという問題が起きたので、とりあえず海外仕様のバルブのまま使う事にします。

何か解決策が見つかれば記事にして紹介するかも知れません。

マガジン底部はこんな感じ。
注入バルブがマガジンの後ろ側に付いているので、底部はリアルな作りになっています。

マガジンの重量はガスが空の状態で322g。
満タンかどうかは不明ですが、20秒程度HFC134Aを充填した所、355gになりました。
33gのガス容量があるのですが、その割には一瞬でガス欠になるんですよね…(詳しくは後述します)

箱出し状態での初速と発射サイクルについて

という訳で、箱出し状態での動作を見ていきます。
動作検証で使っているBB弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾、ガスはHFC134Aです。

まずは常温(28度)の状態から。
初速は70m/s前半ですが、1発目のみ非常に高く計測されました。
これは今回の計測に限った話ではなく、毎回起きました。
どうやらハンドロードした直後の1発は初速が高く計測されるようです。
ハンドロードだとボルトがしっかり戻り切っておらず、ノズルの押し込み量が足りないのかも知れません。

作動性はかなりモッサリした感じで、かろうじてちゃんとボルトが後退しているような状態でした。
低温時の作動性は期待しない方が良さそうですが、かなり頑張って大きなボルトを動かしている感じがあります。

尚、発射サイクルは毎秒10発を下回る状態で、かなりゆっくり動きます。
また、ボルトや銃口から大量の生ガスを吹き出すようになる為、初速の低下もかなり激しくなります。

マガジン温度を少し上げて34.8度の状態だと初速は82m/s程度まで上がります。
リコイルもしっかりした感じになり、すごいガツガツ来る…ほどでは無いですがちゃんと動くようにはなります。

これくらいの温度で動かす分には良い感じですね。

更にマガジン温度を上げて44.9度にしました。
ここまでマガジン温度を上げればかなり良い感じのリコイルになりますが、初速はかなり危なっかしい事になります。
尚、フルオートを撃つと大量の生ガスを吹くので一気に初速が低下します。

セミ・フル・3点バースの様子はこんな感じ。
最後の方息切れしてますが、マガジン温度を35度程度まで上げた状態でかなり気遣いながら撃ってこんな感じなので、箱出し状態でのフルオート運用は現実的では無い気がします。

というのも、先述もしましたが生ガスを吹きまくるのでフルオートを使うと1マガジン撃ちきれない程度の燃費…というかマガジンの冷えがめちゃくちゃ速くなるので、10連射でもしたら殆ど動かなくなります。

また、計8マガジン分動作させてみましたが、たまに砕け散ったBB弾が銃口から飛び出しているのが確認出来たので、燃費の問題だけではなく箱出しでサバゲーに持っていってガシガシ使うみたいな事は考えないほうが良さそうな気がします。
個体差かも知れませんが…。

まあ、基本的に箱出しドノーマルには期待していないので、とりあえず分解して調整ですね。

撃ち終わった後のバレル確認

撃ち終わった後でインナーバレルを確認してみた所、やはり…というかなんというか、白い粉(恐らく砕け散ったBB弾)まみれでした。
グリスの付着も確認できたので、とりあえずBB弾が砕ける原因の究明とバレル掃除はやらないとですね…。

ちなみに、HOPパッキンですがコブが4つ確認出来るので4点保持みたいな感じの構造になっているようで、HOPの突起自体は2点長掛けのようです。
左右の突起ははBB弾をセンターで保持する為の物でしょうかね。


という訳で、GunPoint / Northeast / Cybergun FA-MAS F1 GBB(GP-GBB-001)のレビューは以上になります。

後日分解レビューの方も行っていくのと、いつも通り調整なども行っていくつもりです。

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