GunPoint FA-MAS F1 GBBの分解レビュー(マガジン、本体の主要パーツを一通り分解)
記事作成日:2024年9月2日
という訳で、先日購入してレビュー記事を書いたGunPoint FA-MAS F1 GBBを分解していきます。
尚、構造上分解が困難かつ分解しても調整等は出来無さそうな場所は分解を行っていないのでご了承ください。
基本的に調整をする上で必要になる分解箇所のみ紹介しています。
マガジンの分解
まずはマガジンの分解から。
本製品は専用マガジンを用いる事もあって、あまり見かけない構造になっているので分解をする事にしました。
まずリップを固定している2本のネジを外し、後ろ側に付いている爪に気をつけながらリップ側を外します。
ちなみに、空打ちをするために爪楊枝を挿してます。
フォロワートップや最終弾検知時のレバーなどが確認出来ます。
とりあえずフォロワーを外します。
フォロワートップは成形樹脂のようですが、スプリングガイド側は3Dプリント品でした。
サポート材の痕っぽいのを見る限り光造形っぽいですね。
次にマガジンバンパーを外して、マガジン底部を外します。
マガジンの底部と上部はネジで連結されているので、上部の分解を進めるには底部を外す必要があります。
尚、マガジン上下に付いているゴムパッキンはかなりタイトなので、戻すのにちょっと手間が掛かりました。
特にマガジン底部側の取り付けが面倒だったので分解する際には注意が必要です。
マガジン内側はこんな感じです。
マガジン上部を取り外す事が出来たので、分解を続けます。
まず、撃ち切った時に動くアームと連動するパーツを外します。
これでマガジン内に付いているバルブノッカーとリターンスプリングを外す事が出来ます。
弾切れになるとこのノッカーが上向きになるので、放出バルブが叩けなくなり、撃てなくなるという構造になります。
放出バルブはこんな感じで、奥まった所にハンドガン用の放出バルブが付いています。
試していませんがサイズ感やネジピッチ的に東京マルイ系ハンドガン用の放出バルブと互換性があるような気がします。
尚、開封レビューでも紹介しましたが注入バルブはVFC/WE系と同じです。
ガスルートパッキンはこんな感じ。
GHKとかVFCのガスルートパッキンと構造自体は似ていますが、恐らく専用品でしょうね。
という訳で、GunPoint FA-MAS F1 GBB用マガジンの分解はこんな感じです。
尚、今回はマガジンの上下まで分解しましたが放出バルブを交換する作業などは上下を分離させなくても可能なので、基本的にマガジン上下の分解は不要だと思います。
注入バルブや放出バルブ以外からのガス漏れの際に分解が必要になる程度ですね。
組み立てにくいパーツなので、基本的には分解しない方が良いと思います。
FA-MASの外装パーツの分解について
続いて、FA-MAS本体を分解していきます。
まず、キャリングハンドルとチークピース、ストック部を外します。
これらのパーツは説明書にも分解方法が記載されており、キャリングハンドルとストックはピン1本を外すだけで分離させる事が出来ます。
キャリングハンドル部にはバイポッドやナイトサイト・グレネードサイトなどが付いていますが、今回の分解ではこれらのパーツは分解しません。
尚、バイポッドとグレネードサイトの取付基部はスチール製に、フロントサイト左右の凸はラバー、ピン穴はスチールで出来ています。
ショートストロークバッファーの取り外し
GunPoint FA-MAS F1 GBBのストック側にはショートストロークバッファーが組み込まれており、ボルトのストローク量が短くなっています。
このスペーサーは単に刺さってるだけで、引っ張れば外せます。
自分はウォーターポンププライヤーを突っ込んで外しました。
外して知ったのですが、このパーツにはスプリングが組み込まれており、ネジの締め込み具合でテンションを調節する事が出来るようになっています。
しかし、限界までネジが締め込まれていたのでダンパーとしての機能は無くアルミの塊がボルトにぶつかるという状態になっていました。
これはボルトの戻りが悪くなる原因になりそうなので、このスペーサーを使うなら少しネジを緩めてスプリングテンションを活かす仕様にした方が良いと思います。
後、説明書の形状と結構違ってるのは何なんでしょうか…。
試作品は説明書の形状だったとかでしょうかね。
リコイルバッファーの取り外し
ショートストロークバッファーを取り外したら次はリコイルバッファーを外していきます。
FA-MASのリコイルバッファーはかなり特殊な構造になっており、後退してきたボルトがシーソーみたいなパーツを押し込み、ストック上部に付いている逆方向に向いているスプリングを圧縮するという構造になっています。
リコイルバッファーを取り外すにはまずストック上部に付いているピンを外し、リコイルバッファーの蓋を外します。
蓋を外すとリコイルバッファースプリングを取り外す事が出来ます。
スプリングは細長い物と太くて短い物の2つが組み込まれていました。
その後、シーソーみたいな形をしたパーツを側面の穴からピンが見える位置まで動かし、ピンを抜くとシーソーみたいなパーツとリコイルバッファー本体を取り外す事が出来ます。
リコイルバッファー単体を組み立てるとこんな感じ。
バッファーの動きだけを紹介するとこんな感じ。
シーソーみたいなパーツがボルトによって押し込まれる事でバッファーが前進し、スプリングを圧縮するという感じです。
ボルトの取り外しについて
ストックを取り外すとボルトを取り外す事が出来るようになるのですが、その前にボルト周りの可動部品について紹介します。
まず、ハンマー周り。
ハンマーダウン状態とフルコック状態はそれぞれこんな感じになります。
トリガーバーはこんな感じ。
トリガーを引くと側面のバーが前に動きます。
という訳で、ボルトを外します。
ボルトはワンタッチで取り外す事が出来てメンテナンス性の高さが伺えます。
ボルト後部に付いているピンを抜く事でコッキングハンドルとの連動が解除されるので、そのままボルトを引っこ抜くと外せます。
ボルト内部の分解について
GunPoint FA-MAS F1 GBBのボルトはこんな感じで、アルミ製になります。
ボルトの重量は121gと結構軽めですが、コッキングハンドルと一緒に動くので、ボルトの総重量自体はもっと重いと思います。
そのうちスチールボルトとかも出るんでしょうかね…(もし組み込むなら作動性をかなり高めておかないといけないでしょうけど…)
ボルト前後にはエキストラクターを模した構造やファイアリングピンを模した構造が確認出来ます。
ローディングノズルはこんな感じ。
しっかり伸びるローディングノズルで、かなりの長さがある事が分かります。
ボルトとローディングノズルを分離させるにはボルト後部のネジを外し、ローディングノズルのリターンスプリングを固定しているパーツを外す必要があります。
ファイアリングピンを模したパーツがローディングノズルのリターンスプリングを固定しているパーツですね。
続いて、ローディングノズルの稼働に制限を加えているパーツを固定しているイモネジを外し、ローディングノズルをボルトから取り外します。
ローディングノズルはこんな感じ。
非常に長いローディングノズルで、前後に二分割されている構造になっています。
中央に付いているネジを外す事でローディングノズルの前後(ノズル側とピストン側)に分離させる事が出来ます。
ピストン側にはカップ型のピストンが付いており、ガスルートは偏芯した位置にあります。
カップの外径は約18.6mmと大口径なピストンである事が分かります。(参考として、東京マルイ MWSが19mmなのでほぼ同じ直径)
カップピストンは引っかかってるだけなので、簡単に外す事が出来ます。
ローディングノズル側にはフローリングバルブとリターンスプリングが入っています。
特にノズルの絞りなどはされていないようでした。(国内向けの調整をやっているそうですが、ハンマースプリングだけでやってるんでしょうかね?)
フローティングバルブはこんな感じで、特に特徴も無い形状。
尚、リターンスプリングは少し固めなので少し柔らかくしてノズル側へのガスの流量を減らしてあげた方が良いのではと思いました。
ハンマーユニットの取り外しについて
ストックを外し、ボルトが外せるようになったのと同タイミングで、ハンマーユニットを取り外す事が出来る状態になっています。
ハンマーユニットもピン1つで固定されており、マグウェル後ろ側のピンを抜く事で、ユニットを外す事が出来ます。
ハンマーユニットはこんな感じ。
ここに「ハンマー」「シアー」「3点バーストユニット」などが組み込まれています。
ちなみに、バルブノッカーはレシーバー側に組み込まれています。
3点バーストユニットはこんな感じで、ラッチが付いており回転しながら動くパーツが付いています。
まずはバルブノッカー周りに付いているシアーはこんな感じ。
全てスチールで出来ており、それぞれにプランジャーが付いているのが特徴です。
尚、3つ共とても良く似た形状のシアーですが、プランジャーの硬さが1つだけ異なっているので組み立てる際に間違わないようにする必要があります。
続いてハンマーを取り外します。
ハンマースプリングはかなりピッチが広い物が使われていました。
尚、ハンマースプリングガイドは先端が球体になっていました。(左右に動くパーツでは無いのに何故球体になっているのでしょうか…)
次にトリガーバーと連動して動くシアーなどが付いたブロックを取り外します。
このパーツは2本のピンと2本のリベットみたいな形をしたピンで固定されているので、ピンを抜いた後、リベットみたいな形をしたピンをラジオペンチなどで引っ張って抜きます。
最後に3点バーストの機構や残りのシアーなどを外していきます。
正直、これらのパーツをちゃんと組み立てられる自信が無いんですが、まあ組立時に頑張ります。
スプリングがどこにどう引っかかってるとか、よく分からず分解しちゃったんですよね…。
これらのパーツは表面処理の差はあれど全てスチール製です。
尚、フルオート・3点バーストの切り替えスイッチとか、パーツがまだ残っていますがこれらはとりあえず外さない事にします。
フロント側・バレル周りの分解について
続いてバレルを外していきます。
バレルを外すにはフロント側を分解していかないといけないので、分解を進めます。
インナーバレルも簡単に外せたら調整がかなり楽だったんですが…。
まず、トリガーバーを外し、グリップ部とレシーバー部を連結している筒状のパーツを外します。
特に分解はしませんが、トリガー周りはこんな感じ。
グリップ固定基部はアルミ製、トリガーはスチール、セレクターレバー周りのパーツは樹脂で出来ています。
セレクターレバーを動かすと6Pチーズみたいな見た目のダイヤルが回転します。
このダイヤルによってトリガーの引き代を調整しセーフティ(トリガーが引けない)、セミオート(トリガーがちょっと引ける)、フルオート(最後までトリガーが引ける)という状態になります。
バレル周りを分解するのにまずフラッシュハイダーやライフルグレネードの調整レバーを外します。
フラッシュハイダーはイモネジを緩めた状態で時計回りに回せば外せますし、ライフルグレネード用の調整レバーはボタンを押しながら動かす事で外せます。
その後、フロントサイトを固定しているイモネジとピンを抜き、バレル前側を取り外します。
構造的にフロントサイトは別に外さなくても良い気がします。
続いて、コッキングハンドル前側を固定しているイモネジを外すのですが、それだけでは全然外れなくて「何故だ…」と各部をとパーツリストを30分位にらめっこして悩んでいたのですが、結局大量のネジロック剤によって固着していただけでした。
ゴムハンマーで叩いてやれば抜けました。
ここまでに大量のネジロック剤が塗布されている事は無かったので、トラップでした。
ボルトが戻る際に強い衝撃が伝わる部位なので、より強固な固定にした結果なのでしょうか…。
続いて、リアサイト基部に付いているイモネジを外し、アウターバレルのアウターバレルを外します。
本製品はアウターバレルの更に外側にもう1個筒があるので、アウターバレルに更にアウターバレルが重なっているような構造になっているのです…。
最後にモンキーレンチを使ってアウターバレルを固定しているナットを外します。
これでようやくアウターバレルとチャンバーASSYをレシーバーから取り外す事が出来ます。
ボルトやハンマー周りの分解は非常に楽でしたが、チャンバーへのアクセスは最悪ですね…。
調整中に何度も分解して試行錯誤するにはものすごい手間が掛かるので、バレルやHOPパッキンなどを弄る場合は決め打ちで組み上げて、あまり冒険しない方が良いでしょうね…。
インナーバレルとチャンバーについて
チャンバーはこんな感じの、ドラム式HOPダイヤルが付いているアルミ製チャンバーが付いています。
このチャンバーは側面からネジで締め込む仕様のようですが、何故かネジが付いていませんでした。
ちなみに、パーツリスト上でもここに取り付けるネジは記されていなかったので、無いのが正解なのだと思いますが、それなら何故ネジ穴があるのか…。
給弾ルートやHOPダイヤルはHOPを最低の状態にした状態で引っ張れば外せます。
ダイヤルの切れ込みを合わせる事で外せる感じです。
チャンバーを真っ二つにするとこんな感じで、HOPアームとクッションゴム?を取り外す事が出来ます。
HOPアームとクッションゴムはこんな感じ。
クッションゴムはHOPアームを戻す為に付いている物で、HOPアーム自体は直接HOPパッキンを押す仕様になっています。
HOPパッキンはこんな感じで、結構固め(高度70〜80度位)の物でした。
開封レビュー時点でも紹介しましたが、2点がけの凸形状+斜め横に停弾位置を安定させる為なのか、突起が付いている特殊な構造になっています。
また、HOPアームが当たる部分が少し窪んでいるのも特徴です。
インナーバレルは長さ480mmの6.03mmバレル。
材質はステンレス製で、2本のスリットでチャンバーに固定する仕様になります。
バレル側面のスリットとHOP窓形状はこんな感じ。
スリット3本仕様のよくある海外製GBB用インナーバレル形状、HOP窓はかなり広めな物になっています。
インナーバレルの形状はMAPLE LEAF製のバレルとよく似ており、パッケージに貼られていた「MAPLE LEAF INSIDE」のシールはこのパーツを指しているのでしょうか。
という訳で、GunPoint FA-MAS F1 GBBの分解レビューは以上になります。
各部のパーツがユニット化されており、メンテナンス性は非常に高いと思いますが、バレルだけはかなり厄介ですね…。
フロント周りを全部分解するには大量のネジとピンを外さないといけないので、記事中でも触れた通り何度も分解・組み立てを行って調整していくのは現実的では無い気がします。
とりあえず作動性を改善する為のカスタムは行おうと思っているので、弄りながら組み立てていこうと思います。