エボログ

中華製MX10160タイプ 第3世代 光電子増倍管(中華GEN3白管)のレビュー

記事作成日:2024年11月13日

89式パーツとナイトビジョン専門ショップ、南蛮堂様からのご依頼で、中華GEN3白管こと『ナイトビジョン 光電子増幅管 10160タイプ 第3世代白管White Phosphor BNVD1431対応』をレビューしていきます。
※シリアルNOは伏せています。

ナイトビジョン 光電子増幅管 10160タイプ 第3世代白管White Phosphor BNVD1431対応https://www.nanbandou.net/SHOP/31400.html

本製品はPVS14を始め、AVS-9、DTNVG、DTNVS、G14、BNVD1431などのナイトビジョンに対応しているMX10160及びMX11769規格に適合する第三世代White Phosphor(白管)になります。

メーカー公称スペックは解像度が64lp/mm、SN比が23snr、FOM1500±100のオートゲート付きモデルになります。

スペックシートの内容を見る限り、解像度が64lp/mm、108μlx環境におけるSN比が24.2、光電面感度が1603、ゲインが15179といった感じのようです。
計算した所、FOMは1548.8程度の製品のようです。

増倍管が入っていることでおなじみの黒い筒状の箱に入っています。
増倍管本体はゴムキャップで保護されています。

中華GEN3白管本体はこんな感じ。
オートゲート管なのでピッグテールは無し、端子が2個付いているだけです。

蛍光面は正面から覗くとくすんだ白色、角度を付けて覗くと濃い青色に見えます。

今回お借りした中華3世代WPと手持ちの中華2.5世代WP及びPVS14に入っていたOMNI7の増倍管はそれぞれこんな感じ。
光電面、蛍光面の色が違っている事が分かります。

という訳で、こちらの増倍管をPVS14とG14に組み込んで検証していきます。
PVS14のレンズは対物・接眼共にカーソン社製レンズ、G14の方は対物・接眼共に2023年頃の新型軽量レンズです。

尚、OMNI7の増倍管はピッグテールが付いている都合上G14には取り付けられず(検証の為に外す気は無い)、中華2.5世代WPはなぜかPVS14で点灯させる事が出来なかったので、全部を1機種で検証する事が出来ませんでした。

まず、普通にPVS14に中華3世代管を取り付けて暗所で確認してみた所、ちらほらブラックスポットが確認出来ました。
これに関してはブラックスポット無しの保証がある個体では無い為、細かなブラックスポットが点在するのは仕方がないようです。

真夜中にカーテンを閉めて部屋の照明を落とした室内(2m先の物の把握も困難な暗さ)で、覗いてみました。

覗いているのはこちらのパッチパネル。
蓄光仕様の物がいくつかあり、暗闇でぼんやり光ります。

まずは比較対象のPVS14+OMNI7増倍管から。
今回比較を行っている増倍管のうち唯一の緑管です。
まあまあ、しっかり見えています。
ノイズもそこまで多くはなく、エッジもクッキリしている事が分かると思います。

中華3世代に入れ替えて覗くとこんな感じ。
明るさは十分ですが全体的にぼんやりしている印象があります。
また、見にくいほどでは無いものの、ノイズも結構多い印象です。

並べるとこんな感じ。
左が中華3世代白管、右がOMNI7管です。

続いて、G14で中華2.5世代と中華3世代を比較していきます。
恐らく中華増倍管を購入しようと考えている人はこの2機種の比較が気になる事が多いかなと思います。

まずは比較対象の中華2.5世代管から。
ノイズは少ないですが、かなり暗いのと全体的にぼんやりしています。
月明かりでもあれば十分使えるレベルの増倍管ですが、真っ暗な屋内だとかなり暗いですね。
光っている蓄光パッチがかなり目立ちます。

続いて中華GEN3WP。
ぼんやりしている感じは変わらないですが、非常に明るい事が分かります。
ただ、ノイズは結構出ていますね。

並べるとこんな感じ。
ぼんやりしている感じはほぼ同じですが、明るさが大きく異なっている事が分かります。
また、PVS14に取り付けて覗いた時にも感じた事ですが、中華3世代は色味が水色っぽいです。
同じWP(白管)同士ですが、2.5世代とだいぶ色味が違っている事が分かります。

解像度に関してはOMNI7 > 中華3世代 ≒ 中華2.5世代といった感じがします。
一方、明るさに関してはOMNI7 > 中華3世代 > 中華2.5世代ノイズの少なさに関しては OMNI7 > 中華2.5世代 > 中華3世代みたいな感じですね。

最後に、屋外でも覗いてきたので紹介します。
ただ、屋外で増倍管を交換して検証する訳にも行かず、中華GEN3WPでの検証のみになります。

街灯の光が溢れている場所ですが、肉眼でも足元がほとんど見えない道ですが、足元もしっかり確認出来る程度にはしっかり明るく見えます。

街灯の影になっている場所はこんな感じ。
肉眼だと全く見えない場所ですが、岩や芝が確認出来ます。

という訳で、『ナイトビジョン 光電子増幅管 10160タイプ 第3世代白管White Phosphor BNVD1431対応』のレビューは以上になります。

中華2.5世代及び中華ハウジングの普及によりナイトビジョンの入手性はかなり上がりましたが、そこに更に第3世代増倍管の選択肢も追加されたような感じです。
そして、中華2.5世代と3世代では明るさが断然違っているのが大きな強みになりそうです。

ナイトビジョン 光電子増幅管 10160タイプ 第3世代白管White Phosphor BNVD1431対応https://www.nanbandou.net/SHOP/31400.html