A&K STW(チャイポン)とSYSTEMA PTW(トレポン)のパーツの互換性について【ピストン・シリンダー編】
記事作成日:2017年6月14日
レシーバー編に続いて、次は「ピストン・シリンダー編」になります。
SYSTEMA PTW 2013モデルのピストンASSYと、A&K STWのピストンASSYを比較していきます。
ちなみに、UFCが輸入しているA&K STWは2015Ver(GEN3)を、国内仕様(初速調整と思われる)にした製品のようです。
という訳で、そんなA&K STWのピストンを見ていきます。
上がSYSTEMA PTW 2013モデルのもの、下がA&K STWのものになります。
シリンダーヘッドの比較
まず、シリンダーヘッドですが、こちらはファーストインプレッションで書いた通り、ピストンで圧縮したエアーをノズルに通す為の穴が楕円形になっているのが特徴的です。
また、ノズルスプリングもPTWに比べると硬いです。
ピストンヘッドの打撃を和らげるゴム板の厚さ(突出量)は、PTWと比べると僅かに分厚くなっています。
このように僅かな仕様の差異はありますが、基本的に機構は同じですし、ピストンヘッドもちゃんとノズルを咥えこんでくれるので、動作的には問題は無さそうです。
むしろ、エアーが通る穴が大きい分、エアーの流れはSTWの方が良いのかな…?
また、ピストンヘッドのゴム板も分厚いので、ピストンへの負荷も若干軽減されるのかな…?
ピストンASSYの比較
出来ればピストンヘッドとシリンダーを外して検証したかったのですが、外れる気がしなかったので外さず比較していきます。
ピストンヘッドから。
STWのピストンヘッドは旧型のPTW用ピストンヘッドと似たような作りになっており、樹脂製の板が貼られています。
また、側面を見ると分かりやすいのですが、STWのピストンヘッドはOリングが2重になっています。
一般的なサイズのOリングと細いOリングですね。
何かRETRO ARMSのピストンヘッドみたいです…。
この穴から抜けたエアーがピストンヘッドのOリングを広げ、気密を保つ構造になっています。
尚、PTWのピストンヘッドは、一般的な電動ガン用の後方吸気ピストンヘッドと同様、ピストンヘッド前面の穴から抜けたエアーがOリングを広げる構造です。
この事から、ピストンヘッドに関しても若干PTWとは仕様が異なる事が分かります。
そして、個人的にちょっと気になったのが、ピストンヘッドの可動量。
STWのピストンヘッドはめっちゃ伸びます。PTWの倍くらい伸びてます…。
この部分が長いという事は、ノズルの開放時間が長いという事ですね。
通常電動ガンで言うと、セクターギアにセクターチップを入れてるような感じでしょうか。
ピストンに関してはPTWとSTWで大きな違いはありません。
ラックギアも全金属歯、バウンド防止の為に2枚目が少し削られているタイプのものになります。
ピストンスプリング・ピストンスプリングガイドの比較
ピストンスプリングは分解レビューの時に書いた通り、若干短いスプリングが入っています。
スプリングの硬さも若干STWの方が柔らかいです。(STWが約5.2キロ、PTW(M90)が約5.7キロ)
ピストンスプリングガイドも基本的には同じなのですが、シャフトの長さが違っています。
1cm位短いです。
シリンダーケースの比較
PTWが2012年モデルからステンレススチールのシリンダーに変更されているの対し、STWはアルミシリンダーです。
ちなみに、STWのシリンダーにもステンレススチールの物があるようなので、最新ロットはステンレススチールに変更されているのかもしれません。
PTWとSTWで違う箇所として、挙げられるのがこちら。
サンギアを逃がすための溝の深さがSTWとPTWで大きく異なります。
PTWの方は貫通してしまう位にがっつりえぐられているのですが、STWの方はかなり浅いです。
また、後部のこの部分も外径がことなります。
PTWはフラットになっているのですが、STWのシリンダーには段差があります。
そのせいで、STWのシリンダーにはゲロスパナ(ゲロバナナオリジナルの工具)が入りません…。
PTWとSTWのシリンダーASSYの互換性について
ネジ山のピッチやサイズ等はPTWとSTWで同じになっています。
その為、シリンダーヘッド・ピストンスプリングガイド共に移植が可能ですし、ピストンASSYも移植可能でした。
組み込んでの動作はさせていませんが、ノズルから細い棒を突っ込んでピストンを動かした所、スムーズに動きました。
まとめ
STWのシリンダーASSYはPTWのシリンダーASSYと互換があると言って問題ないと思います。
シリンダーASSYに関しては、万が一壊れてしまっても替えが効くという事ですね。
ただし、少し気になったのはノズルのリターンスプリングが少し硬いのと、ピストンヘッドの可動量がかなり大きいという事。
これによって、動作にどのような影響があるのか少し気になります。
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