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Primary Arms製 T1型マイクロドットサイト MD-RBGⅡのレビュー【HOLOSUN以上にクリアなレンズ】

記事作成日:2018年12月18日

Primary Arms Microdot With Removable Base (MD-RBGⅡ)を、つぼみトレードカンパニー様よりお借りしたので、レビューしていきます。

ご依頼頂いて書いたレビュー記事ですが、あまり気にせずいつも通り、良いこと悪いことを色々と書いていきます。
(当ブログの方針をご理解の上、承諾頂いております)

Primary Arms MD-RBGⅡの位置づけについて

「T1系ドットサイト多すぎてわけわからん…形も似たものばかりだし何を買えば良いんだよ…」と思う方も多いと思いますので、まずはMD-RBGⅡがどういう位置づけの製品かを説明します。

まず、こちらの製品は15,000円(12月18日現在)という1万円半ばの価格帯となる製品になります。
格付けで言うと、「ミドルロー(中の下)」、コストパフォーマンスに最も重きを置かれるタイプの製品になるでしょう。

『この値段だけどソコソコ使える』というのがこの価格帯の製品で最も重要な事だと思います。

メーカー(Primary Arms)の商品説明にも「品質と耐久性を維持しながら、手頃な価格で提供」という記述がある事から、そういった製品である事が分かります。

また、同じような位置づけの機種として『HOLOSUN HS403A』という製品が存在しますが、こちらが廃盤となってしまうので、その変わりを担うような製品でもあるのではないか?と個人的には思っています。

Primary Arms MD-RBGⅡの付属品と外観のレビュー

当製品の内容物はドットサイト本体、レンズカバー、トルクスレンチ、取扱説明書、ネジロック剤、クリーニングクロスです。

ネジロック剤が付属する製品も珍しいですが、マウントベースを固定する為のネジに塗布する為の物だと思われます。
おそらく高強度系の物なので、サバゲーなどのエアソフト用として使うのであれば、わざわざ塗布する必要は無いと思います。

PrimaryArms プライマリーアームズ ドットサイト T1タイプ GenIIを購入するhttp://www.holosun.jp/shopdetail/000000000158/primaryarms/page1/order/

付属のレンズキャップはロゴマークなどのも入っていない非常にシンプルなラバーキャップです。

MD-RBGⅡの外観はこんな感じで、いわゆるT1型ドットサイトです。

材質は軽量かつ高強度なアルミニウム、塗装は腐食耐性の高い、硬質アルマイトが採用されています。

上部と下部(マウント)はこんな感じ。

マウントはトルクスネジ4本で本体に固定されており、T1互換となっています。

バッテリーは本体右側の電池ケースに収納。
対応電池はCR2032型です。

輝度調節ダイヤルの操作は少し注意が必要で、写真の赤矢印の方向にしかダイヤルが回せません。
例えば0(OFF)の状態から最大輝度まで明るくしようとすると、0→11の切り替えは出来ず、1、2、3、4、5…と、11回ダイヤルを回す必要があります。

尚、カタログスペックを見る限り、ナイトビジョンに対応しているようなのですが、ダイヤルにNVモードのような記述はありませんでした。
おそらく最低光量の1〜2段階目位がナイトビジョンでも問題なく見える程度の明るさになっているのだと思われます。
実際、光量が低い状態だと肉眼では全然見えませんでした。

エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはキャップを外して調整します。
マイナスドライバーやコインなどで調整する仕様ですね。

ダイヤルはカチカチとしたクリック感があり、1クリックで1/2MOAの稼働量があります。

銃(ASG CZ EVO3)に取り付けるとこんな感じ。
まあ、T1タイプなのでサイズ感は皆さん分かってると思いますが…。

尚、マウントがローマウントしか付属しない為、AR15系のアッパーレシーバーに取り付ける場合は適当なライザーマウントを噛ませた方が覗きやすいでしょう。

※Primary Armsのサイトから画像を拝借(https://www.primaryarms.com/primary-arms-microdot-with-removable-base-gen-2

レンズの仕様と覗いた時の様子

対物レンズは赤く反射するルビーコートが施されており、接眼レンズ側は若干紫がかったコーティングが施されています。

レンズは非常にクリアで、真っ白のものを見ると気づける程度の僅かな青みがある程度です。

ドットを点灯させるとこんな感じ。
2MOAドットという事で、かなりドットは小さいです。

どの程度レンズがクリアなのか?という比較をする為に、HOLOSUN HS403Aと比較してみます。

HS403Aも「かなり綺麗なレンズだな〜」と思ったのですが、MD-RBGⅡはそれ以上ですね…。
写真左がMD-RBGⅡ、右がHS403Aです。

動画でも撮ってみました。
MD-RBGⅡとHS403Aを交互に見比べています。

こうやって交互に見てると、違いがよく分かりますね。

ちなみに、似たような価格帯の製品でランク付けをするならば、

  1. Primary Arms MICRO RED DOT MD-RBGⅡ
  2. HOLOSUN HS403A
  3. NOVEL ARMS COMBAT AIM T1

といった感じでした。

レンズの歪みとパララックス検証

という訳で、いつもの検証をやっていきます。
2.5m先のディスプレイを覗いています。

気になるような歪みはありませんが、ほんの僅かに倍率が付いているようです。
ドットサイト越しの方が像が小さくなっているので、1倍未満の倍率で、0.9倍とかその程度だと思われます。
また、上下にもほんの僅かなズレが生じているようです。

倍率に関しては湾曲したレンズによる影響、上下のズレは対物レンズの設置角度に起因する問題なのだと思います。

このような検証を行わないと気づけない程度のズレですがね…。
ちなみに、HS403Aも同じように少し倍率が付いていますが、レビュー当時はこの検証を行っていないので、気づけませんでした…。

ドットを上下左右に振って2cmの円の中に収まるかどうか見ていきます。
結果としては問題は無さそうです。

また、倍率の付いているレンズの場合、このように視点を大幅に動かすとグニッと視界が歪んでしまう事が多いのですが、MD-RBGⅡではそういった事は無く、視点を動かしても歪みませんでした。

Primary Arms MD-RBGⅡの総評、オススメポイント

という訳で、Primary Arms MD-RBGⅡはHS403Aの代替となりうる1万円台の高コストパフォーマンス系ドットサイトになりそうです。

とくにレンズの透明度に関しては驚きを隠せません。
こんなに安いのにも関わらずこの透明度は凄いです。

というか、こんな製品をレビューしてるとどんどんレンズの評価が厳しくなってしまいそうです。
もっとも、透明度が高ければ高いほど良いドットサイトであるという訳では無いんですがね…。

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