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トレポン純正基板のままフルストロークのプリコックを可能にするセクターギア、Siegetek Concepts x G.A.W. G1T7を買ってみた

記事作成日:2019年2月18日

検知穴が複数個設けられており、任意の場所でカットオフさせる事が出来るようになるプリコック専用セクターギア、『Siegetek Concepts x G.A.W. G1T7 Timing Adjustable Sector Gear』を買ってみました。

G.A.W.の企画でSiegetek Conceptsが製造しているPTW用セクターギアで、ギアのスペック自体は他の同社製品と同様、ニッケルクロモリ切削に熱処理、窒化処理が施されています。

8箇所に2つずつ、検知穴が設けられています。

こちらのセクターギアはG.A.W. SYSTEMA 490モーター用逆転防止モーターヘッドと組み合わせて使う事で、純正基板のままでもプリコックが可能となります。
陽炎5型のようなプログラミングモードが無くてもプリコックの調整が出来るというのは非常にありがたいですね・・・。

陽炎、機能は凄い優秀なんですが、いかんせん高い・・・。
あと、光センサーのエラーが度々発生するみたいなのでそれが怖い・・・。

と言うわけでこちらのギアを組み込む為に流速ポンからDSGを外します。
とりあえず分解。
トレポンはこういう作業が楽なので良いですわ…。

写真左がSiegetek Concepts製の9枚歯DSG(G1T6)です。

G1T7をそのまま組み込むと検知穴の数だけギアが停止してしまう…というか、試してはいませんが多分エラーで停止したりするんじゃないですかね…。
なので、穴を遮る何かで不要な検知穴を埋める必要があります。

G.A.W.公式では『光を通さない色の濃い高粘度グリスを詰めたり鉛筆の芯を粉にした物を混ぜたエポキシ接着剤などを使ってください。』と書かれています。

尚、どの穴を埋めるかは各々のトレポンのセッティングを見て決めてください。
使用しているモーター、バッテリー、ピストンスプリングの硬さなどなど…色々な要因によってどの穴を活かすかは変わってくるはずです。

今回私は写真の通り穴を埋めていきました。
尚、例のごとく(?)使用したグリスは自作PC用に販売されているCPU用熱伝導グリスです。

このグリスは粘土が高く、穴埋めにはもってこいだと思います。
ぶっちゃけ、沢山余ってるんでさっさと消費したいんですよ…。

今回、私は決め打ちでどの穴を活かすかを決めてますが、これはセクターギアの停止位置がどこで、どの程度プリコックさせたいか?などが分かっている状態だった為、サクっと位置を決めましたが、それが分かってない場合は組み込んで微調整したりする作業が必要かもしれません。

という訳で、セクターギアを取り付けてグリスアップ。
グリスは今回もグリスにベルハンマーを使ってみたんですが、いかんせんサラサラ系過ぎて、トレポンで使うにはちょっと使い勝手が微妙な気がしております…。
次、再調整かオーバーホールする時にGグリースに戻そうかな…。

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後はギアボックスをレシーバーに収めて、モーターを取り付け、しばらく慣らします。
また、慣らし運転をしていると余分なグリスが外に漏れてくるので、それを拭き取っていきます。

とりあえずこれでロアレシーバー側は終了。
細かい調整は後回しです(サバゲーが控えていたので、とにかく初速チェックまでさっさと終わらせたかった)

続いてピストン周りを弄ります。
今までDSGで運用してきたので、フルストロークセクターギア用にセッティングを変えます。
とは言っても、ピストンスプリングを『DREAM ARMY SYSTEMA PTW用ピストンスプリング M90』に交換し、『DEFCON_1オリジナル スプリングガイドベアリング』を外しただけなんですがね・・・。

ピストンスプリングはSYSTEMA純正よりも柔らかいのが欲しかったので、先日購入してレビュー記事を書いた純正比約94%のDREAM ARMY M90を使ってみました。

DEFCON _1オリジナル スプリングガイドベアリングを外した理由は単にフルストロークになるからです。
こちらのスラストベアリングはDSGかセクターカットを行ったセクターギア専用のパーツの為、フルストロークのトレポンには組み込めません。
フルストローク用のスラストベアリング買ってこなきゃ・・・。

と言う訳で、なんか変な動作音になりました。
私がよくARESでやっているようなプリコックカスタムみたいな動作音になってます。
WEのKATANAにも似てますね。
ただ、7.4Vのフルストロークとは思えない程に高いレスポンスになりました。。
DSGポン付けよりも良いのでは…?

今回は7.4Vでの使用想定な事もあって、11.1Vではフルオートを使うと挙動が不安定になりますね…。
セミオートのレスポンスは7.4Vの比じゃないですけど。
まあ、11.1Vのフルオートはオーバーランしちゃってプリコックになりません。
その後、セミに切り替えても暫くは不安定のままです。

もし、調整中にこのようにオーバーランしてしまった場合は検知穴を1つずらすと良いでしょう。

また、組み込み時の問題なのか、ちょっとピニオンの当たり具合が気になるのに加えて、サンギアが何かに擦れてるような感触があるので、追々再調整しようと思ってますが、とりあえずしっかりプリコック出来るようになりました。

尚、セクターギアの停止位置はこんな感じ(ピストンを組み込んだ状態)。
見ての通り、しっかりピストンが引かれた状態で停止するようになっています。
ラックギアの最後の1〜2枚が引っかかってるような状態ですね。

初速は東京マルイ 0.20g 樹脂弾で91m/s前半安定。
今回、7.4V LiPoバッテリーを使っているので、発射サイクルは秒間9発程度とかなり遅め。

フルオート使わないんで、フルオートのサイクルとかどうでも良いんですよ。
指切りにさえ付いてくれれば良いのです。

尚、プリコック解除方法はこのように行います。

  1. テイクダウン
  2. 無負荷状態で1回回す
  3. アッパーレシーバーを閉じる

無負荷状態で回すとセクターギアの停止位置はピストンと干渉しない位置になるので、そのままアッパーレシーバーを閉じれば良いのです。
トリガー長押しでプリコック解除が出来る陽炎ほどのシンプルさではありませんが、比較的簡単にプリコックが解除出来るので、これで良しとしましょう。

と言う訳で、これでSiegetek Concepts x G.A.W. G1T7 Timing Adjustable Sector Gearは一旦完了です。
早速サバゲーで使ってきましたが、挙動としては特に問題は無いですね。
強いていうなら、音がちょっと気になる程度でしょうか…。
ピストンの打撃音とかもちょっと気になりました。

次の目標は“DSGの時に実現できてたレベルの静かさをフルストロークでやる”ですね。